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異界の願い ~騎士アルバート~
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◆
第一章
「嵐の前の静けさ」
◆
謎の女性「テューア」により、異世界へと放り込まれる形で召喚された【彼ら】は首都から
馬車で一週間程かかるある砦にいた。
彼らに託された使命は二つ。
【騎士アルバートの命を助ける事】
【砦を陥落させず、守りきる事】
贈り物と称されたこの世界で戦う術を彼女から得た彼らの多くは傭兵として砦内へと降り立った。
テューアが用意したこの傭兵という身分ならば、この世界で特に怪しまれることはない。
なぜならば魔物と呼ばれる異形が存在する世界ゆえ、戦いで金を稼ぐ傭兵という存在は珍しくはないからである。
◆
~砦内部・食堂前~
◆
眠そうな顔をして壁に背を預けている男性がいる……
吾妻 優
である。
彼は砦に設けられた外を窺える窓から砦の門前に整列する兵達を眺めていた。
その中には彼と同じようにこの世界に召喚された者達が武器を携えて整列している。
(化物となんで平然と戦おうって気持ちになれんだよ……まったく、正気じゃねぇな)
心の中でろっこんを持つ者、もれいび達へと悪態をつきながら彼の視線は流れる。
自分には彼らの様なろっこんがない、もれいび達のようには戦えない。
ならばできる事などあるのだろうか。自分にできる事は…………。
そう考えて当てもなく宙をさまよっていた彼の視線が留まる。
目の前には女性。年のころは三十代前半と言った所か。
太っているわけでもなく、なかなかにスタイルのいい体つきである。
「兵隊さん達に配っているのだけれど、吾妻さんもおひとつどうかしら?」
目の前の女性、
白石 妙子
は作りたてのまだ温かいおにぎりを優へと差し出す。
ふっくらと炊けたのであろうご飯と海苔の香ばしい香りが実に食欲をそそる。
が、優は差し出されたおにぎりを一瞥するとふいっと顔を背けてしまう。
(この人も多分、ろっこん持ちなんだろうな……)
そう思うとなぜか素直に受け取る事が出来ない。
少々子首を傾げた白石は優の隣に丁度いい座る場所を見つけ腰掛ける。
しばしの沈黙の後、白石は誰に言われたわけでもなく話し始めた。
「こういうおにぎりを握ったり、お料理を作ったりしていると……とても、
戦いの前、なんて気がしないのよね。町内会の活動みたいで」
顔を俯かせ少し暗い表情をしながら白石は話しを続ける。
優もそれを黙って聞いていた。
「でも、食堂に入ってくる兵隊さん達の鎧や剣を見る度に、ああ戦いがこれからあるんだって
再認識させられる。あの人達にもきっと家族がいて、その家族の為に、大切な人の為に
戦いに向かうんだって……そう考えるの。」
「…………」
「そう思うと、無理な事だとは思うけどなるべく誰にも傷ついて欲しくないのよ……。
それで自分にできる事ってなにかしら……そう考えたらご飯を作ることかなって」
白石は小さな袋を取り出しその中から手のひらサイズの焼き菓子を一欠けらつまむ。
――甘い香りが漂うおいしそうな焼き菓子。商店で売ればそこそこ売れるのではないだろうか。
そう思えるほどに完成度は高い――受け取った優はゆっくりと焼き菓子を口に運んでかじった。
歯で砕くと、甘い香りが口の中に広がり僅かにハーブの香りがした。
「……おいしい」
「ふふっそれはよかったわ。さて、そろそろ他のみなさんにも配らないと」
自らの子に向ける様な優しい笑顔を優に向けると、白石は立ち上がりその場を後にした。
残された優は、ふっと天井を見つめ――――立ち上がる。
(自分にできることを探して、やってみよう。きっと……今はそれが最善だ)
優は砦の窓に背を向けると、しっかりとした足取りでその場から去った。
◆
~主戦場付近・野営地~
◆
主戦場と予測される平原の付近にテントが密集する小さな野営地があった。
そこは前線と砦を繋ぐ場。砦の司令官からの作戦を細かに主戦場へと伝達する、連絡と指揮の要。
そんな場所で
天満 七星
はボードの様な物をいじっている。
ありあわせの材料で作った即席の戦況ボードである。
「天満どの、これが一体どういう役割を果たすのですかな?」
「ええ、こうすれば……このように主戦場の状況をここにまとめる事ができるのです」
「おお、なんと素晴らしいっ! してこれは何と言う名なのですか?」
「そうですね、特に目立った名はないのですが……では仮に戦板とでもいたしましょうか」
集まった各部隊の指揮官、小隊長達に対し戦板と名付けられた戦況把握用のボードの説明をしている。
皆、興味津々といった様子で天満の説明に聞き入っているようであった。
◆
~砦内部・司令室~
◆
一方、砦内部にある司令室では小太りの司令官が踏ん反り返る様に椅子に座っている。
この国では騎士に序列があり、その階級で役職も大方決まっていた。
ちなみに序列は上から上級騎士、中級騎士、下級騎士である。
小太りの彼は上級騎士。一軍団を預かる事の出来る役職だ。
ただし、この階級は人望や活躍よりも家柄や血筋による影響が大きいものであった。
その為、貴族などの特権階級が上級騎士には多く、実際の戦場を知る者は実に数えるほどしかいない。
この小太りの彼もその実戦を知らぬ騎士の一人。
そんな彼が作戦の概要を説明するが、それはかなりお粗末なものであった。
「よいか、魔物風情に後れを取るような騎士団はおらん。ならば答えは簡単。
開戦と同時に全軍突撃せよ、説明は以上だ」
「お待ちください、恐れながら申し上げます」
「ん? 確かお前は、そう……この戦いから配属になった中級騎士だったな」
(そうか、他の人と違って俺は騎士として召喚されているという事か……)
「はっ。敵は魔物とはいえ、ブラックドラゴンのような知性を――――」
「ははははは、まだまだ青いなお主は。いかにドラゴンに知性があろうと、部下はそうではないだろう。
斥候の報告によればゴブリンやオークがその大半を占めるという。かような下等生物に負ける騎士団ではないわ」
この司令官は先が見えていない。自らの物差しでしか物事を計れない人物だ。
ある程度の策はこちらで準備をこっそりと進めておいた方がよさそうだな。
そう
八神 修
は思い、それ以上司令官に意見を言うよりは策の方へと意識を裂くことにしたのであった。
◆
~砦内・騎士団詰所~
◆
大きな戦闘の前ではあるが、まだ作戦予定時刻は遠く余裕がある為か騎士団は
そこまでぴりぴりとした雰囲気を漂わせてはいなかった。
どちらかといえばのんびりというか、まったりムードである。
騎士団に参加する傭兵としてそこにいる
内藤 武諭
はこれでいいのだろうかと思う。
確かにリラックスは必要、なぜなら緊張して強張っていては普段通りの能力は発揮できないからである。
しかし必要以上のリラックスもまた不要である。気が緩めばそれはミスへと繋がり、戦場では
一人のミスが全体を危険に晒す事もあり得るからであった。
彼らは自分が夢見ていたような騎士達とは程遠い存在……そう内藤には思えた。
「難しい顔しすぎだぞ、リラックスして行こうぜ」
「そーそー、軽くかるーくな」
二人の一般兵士が内藤の前に現れる。
一般兵は下級騎士に率いられる存在であり指揮権は持たない。
通常、一般市民や冒険者の志願制となっている為、傭兵等の職業兵士のように武人然とした人は少なかった。
「この背がでっかいのがカーター。俺は二ドレスっていうんだ、よろしくな」
「しかし、騎士達はずいぶんのんびりしてるよ。相手はあのブラックドラゴンだっていうのに」
不安そうな表情をするカーターと対照的に二ドレスは蜂蜜酒――ミードと呼ばれる酒と蜂蜜を混ぜた物――を
飲み干しながらそれに答えた。
「そーそ、どっか対岸の火事って言うか……自分達には関係ない、みたいな風に見えるんだよな」
話を聞く限りでは普段遊び呆けて一所には留まらないタイプの二ドレスと
家庭を持ち、しっかりとした収入を得るカーター。同じ兵士にしても随分と性質の違う二人であったが、
なかなか馬は合っているようである。
「いいか、俺達兵士はああいう指揮官の元で命はらなきゃぁならない。いかに無能であったとしても、
命令は絶対だ。逆らう事はほぼ死を意味すると言っていい。相手は貴族様だからな」
「そう考えると、お前らみたいな傭兵の方が俺にはあってるのかもな、どうだ……俺も傭兵になれるか?」
隣に座り、親しげに肩を組んで聞いてくる二ドレスに内藤は困ったような表情で
笑うしかないのであった。
(傭兵じゃなくて、別の世界から俺は来た……なんて言えないものな)
内藤達から少し離れた位置でアルバートは鎧の点検をしていた。
籠手に始まり、脚鎧、剣等そのチェックは隅々にまでわたる。
ふと背後から掛かる声に気づきアルバートは振り返った。
「他の騎士と違って君はずいぶん念入りに準備しているんだな」
「ええ。貴女は?」
「これは申し遅れた。私はきたは……ノーラ・ブランネージュという流れの傭兵だ」
「そうでしたか。貴女の様な手練れの方が我が国の為に参戦して頂ける事、嬉しく思います」
そう言うと深々と
北原 みゆき
――――彼女の演じる【流れの傭兵】ノーラ・ブランネージュに対し、
アルバートはお辞儀をした。
「いや、そこまで言われるほどでもない。して、他の騎士は用意をしないという事は……
ここではそういうのが普通なのか?」
「いえ。お恥ずかしながら……我が国の騎士団の上の階級の者はほぼ実戦経験が無いに等しいのです」
「それはどういう……?」
「下級騎士の大部分は民間からの徴用や志願で一般兵となり、手柄を立てて叙勲し騎士となった者が
ほとんどですが、中級以上の騎士は手柄に関係なく家柄や血筋で選ばれる貴族の方である事が多いのです」
そこでみゆきは合点がいった。
実戦経験がほとんどない。ということは、戦場に出ても大方貴族出身の中級騎士は前に出ず、
安全な位置で指示だけしているのだろう。当然戦場を知らないぬるま湯育ちの貴族では
真面な指揮など出せるはずもない。
「そういうことなのか」
「ええ。下級騎士から中級に昇格されるのはとても難しい事ですから、実戦経験の豊富な者は皆
下級騎士か……戦場で帰らぬ人となるだけなのです」
みゆきはもう少しアルバートの話が聞きたくなり、彼から時間の許す限りこの世界の事を
聞こうとしばしの間、話し込むのであった。
◆
~敵本隊~
◆
その場所はむせ返る様な獣臭と嗅いだこともない異臭に満たされていた。
ゴブリンやオークの放つ体臭なのか、そこらに転がっている食料となったであろう死体の腐臭なのかは
定かではない。
(おお、恐ろしい。くっくっく、一刻も早くここからお暇したいところだねぇ……長居は無用でさぁ)
骨削 瓢
は魔物達をできるだけ刺激しないようにしながら案内役のオークの後を静かについていく。
案内された場所にいたのは民家二階建てをゆうに超えるであろう巨体を持つ竜……ドラゴンである。
その体表が黒い事から彼が件のブラックドラゴンであろうと予測された。
(さてさて、どのような事をお言いになるんだろうねぇ……)
「貴様か。我らとの交渉を持ち掛けてきたヒトの子は」
「ええ、いかなブラックドラゴン様と言えど……あの砦の兵器には手を焼くかと」
「ほう、我を脅かすような兵器があると……そう言うのだな?」
「そういう事でさぁ。圧縮砲、ってご存知ですかぃ? あれがあの砦にはあるんで。
まあ、連射は利かないみたいですがねェ」
ブラックドラゴンは大きく静かに息を吐くと、骨削に顔を近づける。
鋼鉄ですら噛み千切ってしまいそうな鋭い歯が眼前に迫ったが骨削は表情一つ変えなかった。
「ふむ……うそを言っておるわけではないようだ。して、何が望みだ?」
「これはこれは流石。そうさねぇ……あの砦を破壊さえしてくれればそれでもう」
「それならば元よりそのつもり。精々他の者に気づかれぬように励むのだな、歪んだヒトの子よ」
「お任せあれ。圧縮砲はブラックドラゴン様が砦を破壊するまでしっかりと機能不全に陥らせておくからねぃ」
骨削が案内役のオークの後を再び付いて帰っていくのを眺めながらブラックドラゴンは思案していた。
(何かしら企んでいるようだが、面白い……いかように策を巡らせているのか。
楽しみしておこう、歪んだヒトの子よ)
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
27人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月19日
参加申し込みの期限
2014年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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