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異界の願い ~騎士アルバート~
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◆
~砦・屋上東見張塔~
◆
砦には通常一本、または二本の見張塔があるものである。なぜならば遠くから接近する敵を発見するには
高所からの偵察が一番適しているからである。
更にいえば、高所から矢や魔法、砲弾を放つことで接近前に敵を撃破できる事も戦略的な意味で大きい。
そして戦闘での重要な事の一つに天候がある。
例えば、酷い雨ならば地面はぬかるみ騎兵は上手く運用できないだろう。
逆に風が吹き荒れていたとしたら……弓兵の矢は真面には飛ばない。
これが天候による影響を無視できない理由達である。
では、もしもそれが局地的であるにしろ操作できたとしたら……?
それは戦況に多大な影響を与えるに違いない。
そんな天候を操れる者が一人、見張塔の上で精神を削っていた。
彼――
邪衣 士
が深呼吸し指を三回パチンっと鳴らすと天候が局地的にではあるが劇的に変化した。
それが彼の能力である。
弓部隊に近づく、ゴブリン部隊を発見した彼は局地的に豪雨を振らせた。
豪雨による泥濘に足を取られたゴブリン達は憐れ弓兵の矢の雨に身体を貫かれる事となった。
また、ある敵部隊は突如周囲に発生した霧によって方向を見失い、別の敵部隊と衝突。
混乱している所を攻められ、壊滅した。
天候による影響はやはり戦場では無視できないものらしい。
「……うっ! ……ッあ!」
体全体に掛かる重りの様な重圧、そして鈍い痛み。それは戦闘の開始からずっと天候を操作しづづけてきた
彼に限界が近いのを報せていた。
天候を長時間操作したからであろうか。
それとも連続的に同時に使用したからだろうか。
いずれにせよ、彼の身体が何らかの原因で疲労しているのは確かであった。
腕が震え、邪衣は膝をつく。肩で息をする彼にはもう僅かな力しか残っていなかった。そんな彼の目に
一番起きてほしくない出来事が映った。
「ブラック……ドラゴン……ッ!」
ブラックドラゴンが飛んでいる。まだ遠くの空彼方ではあるが……進路を見れば恐らく砦に
向かっているのであろう。そのブラックドラゴンから炎の玉……火球と呼ぶには巨大なそれが放たれた。
それは激しく燃え盛りながら飛び、魔法障壁に衝突。激しい衝撃波と火の粉を辺りに撒き散らした。
そして遅れて轟音。
見れば魔法障壁は目に見えて色が薄くなっている。一体どうしたのだろうか。
連絡用鉱石から漏れ出す声に魔法障壁の出力が30%以下になったとの報告があるようだ。
戦闘で多少の損耗はあったとしても一撃で70%以上をあのドラゴンのブレスは持っていったのである。
「今のが……ブラックドラゴンのブレスか。距離のよる減衰があってあの威力……近づかれたら!」
そう思った瞬間、ブラックドラゴンが地に降り再度ブレスの発射体勢に入っている。
今度あれが到達すれば……魔法障壁は跡形もなく吹き飛ぶだろう。それは避けねばならない。
彼の身体は自然と動いていた。
負荷により限界に近い身体が悲鳴を上げるが、彼はその痛みを無視して能力の発動を試みる。
深呼吸……指を三回鳴らす。
(さあ、ここからが……正念場だな)
ブラックドラゴンの頭上に雷雲が集まると、それは激しい稲光と共に一筋の雷を落とす。
が、しかし。その雷は竜の皮膚に弾かれる様にして曲がると、付近の地面を爆砕した。
「雷が……効かないのか……っ」
直後、ブラックドラゴンのブレスが放たれる。それは先程よりも大きい火球であった。
彼はまず火球の周囲温度を下げる為、吹雪を発生させる。
ブリザードともいえるほどに超低温の空気が火球を冷やしにかかる。が、火球が凍り付くことはなく、
いまだその直進は止まらない。
「ま、だまだあぁぁぁッ!!」
彼はブリザードの温度を更に下げた。既に火球の周囲は息をするだけでも肺が凍り付くほどの
超低温空間である。勿論、場所を火球の周囲のみに限定してある為地上で戦う兵士に影響は出ない。
次第にその炎の勢いが弱まり、速度も落ちてきた。が、まだ一歩足らない。
邪衣は最後の力を振り絞る気迫で火球に挑む。腕は震え、足もぐらついている。
意識が閉じられそうになる中で、彼は唇の端を少しだけ噛み切った。
鋭い痛みが彼のもうろうとしていた意識を鮮明にしていく。
火球は外側から凍り付き始め、ついには完全に凍って地面へと落下。地上にぶつかって
粉々に弾け飛んだ。
「わるいな……ここを抜かせるわけには、いか、ないん……だ、よ……」
ふっと身体の力が抜け、彼は倒れ込む様にその場に倒れた。
限界に達していた身体が安全装置が働く様に彼の意識を睡眠という休憩へと誘う。
ブレスを防ぎ切り、魔法障壁の出力回復の報せを倒れたまま聞く彼は安心して眠りへと
落ちていくのであった。
◆
第六章
「黒き厄災の竜」
◆
地上に降り、黒き竜……ブラックドラゴンがブレスを発射し終えたのをみた兵士達は完全に
二の足を踏んでいた。一定距離を取ってだれもブラックドラゴンに攻撃しようとはしない。
主力である騎兵隊はまだアンフェールの対処に追われている為、救援は望めない。
ブラックドラゴンが歩くと、道を空ける様に兵士達は後ずさりしていく。
これでは砦に簡単に到達されてしまうだろう。
その様子を見たアルバートは走り出していた。理屈や恐れなどどうでもいい。
あれをこのまま通してはいけない。ならば、なんとしても止めなければ。その強い想いが彼を動かしていた。
走り出すアルバートを発見したのは彼の護衛として部隊に同行していた
冴木 竜司
であった。
見ればアルバートは一直線にブラックドラゴンを目指している。
「まずいっ! アルバートを一人でいかせるわけにはいかねえ!」
竜司もまた戦列を離れ、アルバートを単身追いかけていった。
彼を死なせるわけにはいかない。彼を助ける。それがこの世界に来た目的なのだから。
残党となったオークや少数のゴブリンの掃討を担当していた部隊には「戦神」がいる。
そう戦場の噂になっていた。
「あの人がいれば俺達はきっと生きて帰れる!」
「そうだよな、なんていっても戦神だも――――」
そう言いかけた兵士の周囲に影が落ちた。日が陰ったのだろうかとも思ったが、日はまだ高く、
今日は雲一つない晴天のはずである。不思議に思って顔を上げた兵士の顔が一瞬で恐怖で凍りついた。
そこには砲火獣アンフェールがいたのである。
度重なる攻撃を受け砲台はほぼ潰れており、残っている砲台の砲身もひしゃげてその意味を成さないだろう。
装甲の多くは剥がれ落ち、肉と思われる部分から大量の血を流している手負いのアンフェール。
ほぼ戦闘力は失われているに等しいが、ゴブリンやオークを相手取ってきた末端の兵士達を
恐怖で動けなくするには十分な迫力であった、
「グゥゥオオオオオオッッ!!」
「うわあああああああああああ!!」
腰を抜かし、逃げる事さえできない兵士達にアンフェールは咆哮を上げ曲がった砲身を向ける。
その兵士達の隣を走り抜ける者がいた。
北原 みゆき
である。
「ここは任せて退けッ! 奴はこのノーラ・ブランネージュが引き受ける!!」
みゆきはそう兵士達に言い放つと剣を抜きながら迫る砲撃を物ともせずにアンフェールへと肉薄した。
砲身が曲がっている事に加え、アンフェールは手負い。真面に狙いを付けられるとは思えない。
ならば恐れることはない。異世界から来た歴戦の戦士……それを演じきってみせよう。
そう強く想った彼女の前に敵はない。
なせなら、今の彼女は【北原みゆき】ではない【ノーラ・ブランネージュ】なのだから。
演じるとはそういう事なのだ。
アンフェールの砲撃を躱しながらその足を掛け上がり、足場となる場所に飛び移りながら
彼女は一気に頭部を目指した。
(大型の魔物とはいえ、頭部に致命傷を与えれば恐らく生命活動は停止するはず!)
頭部が見え、彼女は頭部目掛けて剣を振り上げ飛んだ。頭部付近の砲台が彼女に向け、
砲撃とは呼べない程の情けない攻撃を放つ――――が、それは彼女に当たらない。
重力に従って剣がアンフェールの頭部に突き立てられる。赤い鮮血が吹き出し、苦しそうに
アンフェールは咆哮を上げる。
それは巨獣の最後の断末魔であった。
生命活動の停止を確認し剣を引き抜き、地上に降りたみゆきは走るアルバートとそれを追う竜司を見つける。
向かっている先は……ブラックドラゴン。
彼女はそれを確認すると兵に指示を与えてその場を任せ、二人を追いかけていった。
◆
~ブラックドラゴン・付近~
◆
ブラックドラゴンは酷くがっかりしていた。なぜなら人間達は自分に恐れをなし、誰一人として
立ち向かってこないのだから。
自分の組んだ魔物の編成を打ち破り、自ら赴かなくてならない状況を作った人間の司令官……。
彼はきっと若いのだろう。確かに戦略、戦術、指揮手腕は申し分ない。
寧ろ、一軍の将としてはトップレベルに入るほどであろう。
ただ、彼は兵士達の心、恐怖心に対して何の対策も取っていなかった。
そこがいまだ若く、青さともいえる部分なのだろう。
「ふむ……あと十数年もすれば、面白い逸材となるやもしれぬか……」
竜にとっての数十年は一瞬、待つというほどの時間でもない。
それならばこの場を一気に殲滅し、彼に敗退と言う名の経験をさせてやろうではないか。
上手くいけば彼は大きく成長するかもしれない。もっとも余波で死亡する事も考えたが、それはそれ。
もし死ねば、そこまでの人物であった……という事だろう。
「さて……」
まずは圧倒的な力で捻じ伏せねばなるまい。兵士達を。
そう考えてブラックドラゴンが前進した時、背中の方にチリっと微かに焼ける痛みを感じた。
振り向くとそこには人間が一人……立っていた。
「アンタを、これ以上進ませるわけにはいかないんだ!」
彼――――アルバートの手から煙が上がっている。どうやら炎の魔法を放ったようである。
「脆弱な人間の身でなぜそうも立ち向かう。他の者と同じように逃げればよいではないか」
「俺は、逃げるわけには……いかない。あの砦にも、その先の国にも……守りたい人達が――大切な
人がいるんだ! 例え無謀でも! 絶対に、退くわけにはいかないッッ!!」
アルバートは剣を抜き、勇ましく立ち向かった。
地を駆け、ブラックドラゴンが反応するよりも先に一太刀浴びせる。鉄でも殴ったかのような
音が響き、彼は弾かれる様にして吹き飛んだ。ドラゴンの皮膚は硬い。普通の剣では効果は薄い。
その隙を逃さずにブラックドラゴンの爪が振り下ろされる。音を上げ、風を切る爪は微かに触れるだけで
その身は簡単に分断されてしまうだろう。
空中で身を捻って紙一重で攻撃を躱すと、彼はブラックドラゴンの手に剣を突き刺した。
皮膚の継ぎ目、弱いであろう所を狙った為に僅かではあるが剣先がブラックドラゴンに刺さったのである。
「いかにドラゴンの皮膚といえど、内部はどうだッ!」
刺した剣から雷の魔法を流し込む。青白い稲妻が周囲を縦横無尽に跳ねた。
苦しむほどのダメージではないが、決して無視できない戦法である。
続けられればいかな剣を通さぬこの身といえど無事では済まないだろう。
「ぐぅっ! 小賢しい真似を……」
息を大きく吸い込んだブラックドラゴンはブレスを炎の波の如く、アルバートに吹きかけた。
右の手を突出し、彼は素早く詠唱すると掌を中心に楕円状の透明な盾を顕現させる。
盾に衝突し、炎は流される様に周囲へ拡散するがその衝撃までは殺せないらしくアルバートは
大きく吹き飛んで地面へ叩きつけられた。
「がっ……は……う……」
「なかなかにやる人間だが、ここまでのようだな。大人しく……消えろ」
アルバートを潰そうとブラックドラゴンの手が迫る。
彼は動こうとするが、身体の痛みは強く動くことができない。
ここで終わるのだろうか……あの子の笑みは二度ともう見られないのだろうか。
そう考えた時、彼の瞳を涙が伝う。
迫る手に目を閉じ覚悟を決めたアルバートだったが、いかに待とうとも痛みはおろか衝撃も訪れない。
不思議に思って目をあけるとそこには…………ブラックドラゴンの手を受け止める竜司がいた。
「フッ……間に合ってよかったな! 全く、一人で突っ走んなよ!」
「……竜司さん」
ロングソードを盾のように構え、手を受ける竜司であったがその力の差は歴然。
ギリギリと押し合うが次第に押し負けていく。
「ぬぅっぅああああ! 俺は、俺はなァ! この戦いが終わったら……ロリ少女と戯れるんだあああ!」
彼の思考に理想の少女の姿が浮かぶ。
彼女と和やかに戯れる場面を想像して彼の口の端が緩んだ。
「死に瀕して血迷ったか、人間……勇気と無謀は違うと知れ」
そう言って手に力を込め、押し潰そうとしたブラックドラゴンであったが先程よりも抵抗が大きい。
みれば竜司が押し潰そうとする力と拮抗している。押し返すまでには至っていないが、少なくとも
押し負けてはいない。
「ぐぎぎぎぎぎ、がっ! うおおおおおお!」
竜司の額には汗が滲み、食いしばるその表情は今にも血管が切れそうな程に赤い。
その姿を見てアルバートは言う。
「もういいんです……俺の事は、もう――」
「ふっ……一途に愛する女を守る為に戦った漢を、見捨てるなんて事は出来ねェ相談だなァ!」
「竜司さん……っ!」
とはいったもののこのままではまずいのは確かである。
今は押し負けないとはいえ、いずれは限界が来る。そうなれば二人してぺしゃんこであった。
どうしようか思案した彼の目に入るのは少女。それは先程浮かべていた少女その人である。
見間違いかと思い、二度見までしたが……どうやら間違いはない。彼女は確実にそこにいる。
少なくとも彼にはそう見えた。
金髪の少女――みゆきがブラックドラゴンの元に辿り着いた際、そこにはアルバートを守る為
ブラックドラゴンの手を受け止める竜司がいた。助けに入ろうと思ったが、下手に入れば共倒れである。
悩んでいた所に竜司から声が掛かった。
「すまない、ちょっと元気になる様な事をいってくれないか!! まゆ先生!!」
「えっ……私、まゆ先生じゃないし、元気になる事って……!」
みゆきの脳裏に二つの答が浮かぶ。
言うべきか。言わざるべきか。
「いや、でも、その……!」
「いいからっ!! 今は、俺を! 信じてくれッ!!」
「う、うぅ……」
言おうか。言うまいか。言った所でどうなるというのだろう。
ただ聞きたいだけか? いやしかし、この状況で嘘は言わないだろう。彼の眼は真剣だったのだから。
ならば何かしらの意味があるという事……ここはひと肌脱がねばなるまい。
目を閉じ、深呼吸をした彼女は言葉を発する。その瞬間、理想の少女がそこにいた。
「あの、えと……この戦いが終わったら、ぎゅって、してあげても……いいです」
「――――ッッッ!!!!」
それを聞いた竜司の周りに衝撃波が巻き起こる。彼はその身に力がみなぎっていくのを感じた。
これならば、負けはしない。この竜に、ブラックドラゴンに遅れは取らないだろう。
「うおおおおおおおおおーーーーーッ!」
雄たけびを上げた竜司に手を弾かれる様に吹き飛ばされ、ブラックドラゴンは大きく体勢を崩した。
地面を強く蹴り、天高く飛び上がった竜司の拳がブラックドラゴンの顎下に迫る。
「幼女は慈しみ愛でるものッッッ!! YESロリータNOタッチィィィィーーッ!!!」
アッパーの体勢で顎先を打ち抜かれたブラックドラゴンは更に体勢を崩しよろめいて倒れそうになった。
そして、その瞬間を待っていた者がいた。
その者は砦内、圧縮砲制御室に潜伏していたのである。彼はドラゴンを出しぬき、絶妙のタイミングで
圧縮砲を放つ為にその起動キーを前日に盗み取っていたのである。
暗躍せし男――
骨削 瓢
は圧縮砲の制御板に起動キーを刺し込んだ。音を立てて機械が術式を構築し始め、
すぐに発射準備が整う。
立ち上がった照準器を静かに握ると大きくよろめいて今にも倒れるかという
ブラックドラゴンの横っ腹を狙う。
「さよならでさぁ……黒いとかげさん、全ては……あの人の手の中、ということで……」
妖しく笑って呟いた骨削はトリガーを引いた。
その瞬間、圧縮砲は大きな衝撃音を立てて光の柱ともいえるビームを放った。
それは螺旋の様に絡み合いながら巨大な光の渦となり、無謀にに晒されたブラックドラゴンの
横っ腹を貫いた。皮膚と肉を大きく削ぎ取られ、ブラックドラゴンは苦痛の咆哮をあげる。
アルバート達はただただ、その光景に驚愕していた。
光りの帯が収まった時、ブラックドラゴンは地に倒れた。大きな轟音と共に。
(このタイミングでの圧縮砲の起動……狙っていたとしか思えない。司令官ではないとしたら、
一体……誰が……)
よろめきながらブラックドラゴンは立ち上がり、低い声で言う。
「そうか……くくくく、見事だ。この我を欺くとは……実に面白い趣向であった。
ここまでの手傷を負ったのは久しぶりであるぞ……ふふふ、次に相まみえる時があるならば
実に楽しみといえる人間達だ……」
圧縮砲の再チャージが完了するよりも早く、ブラックドラゴンは空高く飛び上がった。
そしてブレスの発射準備に入る。
「ならば!! この試練を超えて見せよッッ! 我に存在を認めさせた人間達よ!!!」
大きく息を吸うとブラックドラゴンは一際大きな火球を放つ。
その火球は砦よりも大きく、禍々しい程の黒炎を纏っていた。全てを焼き尽くす地獄の業炎。
触れた者に確実な死を与える……そんな印象の攻撃であった。
ブラックドラゴンは黒炎を放った後、背中を向けどこかへと飛び去っていった。
その様子を照準器越しにみていた骨削は砦からの脱出を図る。
目的は達した。もうここに残る意味は何もない。
まだ他の仕事が残っている。恐らく、戦闘が終結すれば自分は元の世界に戻されるだろう。
またこの世界にこれるかはわからないが、やれることはやっておきたい。
そう考えた骨削は事前に用意してあった馬車を砦の裏口……戦場の反対側へと出発させた。
その馬車には異臭が漂っている。
そう、乗っていたのは彼を除いて――――人ではなかったのだから。
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
27人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月19日
参加申し込みの期限
2014年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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