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異界の願い ~騎士アルバート~
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◆
第二章
「開戦、進むは闇の軍勢」
◆
~砦内部・司令室~
「何だ、何がどうなっている! 奴らは無能か!! 魔物風情に蹴散らされおって!!」
「しかしながら、敵の猛攻激しく……このままでは部隊の損耗率が――」
「だまれぇぇぇぇぇいっ!! そこを! なんとかするのが!! 騎士の務めであろう!!!!」
戦闘が開始されると、司令室内部には様々な情報が飛び交っていた。
敵の動きは前進だけでなく、砲撃に合わせ的確に突撃してくる、砲火が激しくてこちらは手が出せない。
どこの部隊が全滅した、指揮官の一人が死亡し部隊がばらばら……等々。
勿論、有能な司令官であればこの状況を踏まえ立て直す事が可能だろう。しかしながらこの
小太りな彼にはそれは到底不可能なのであった。
しかもあろうことか彼は逃げる算段を始めたのである。
「もう知らん!! ここの部隊は無能ばかりで役にも立たんわ!! 首都へ帰るぞ!!!」
「お待ちください、それでは部隊の指揮は一体誰が……!」
「お前らで何とかしろ、そこまで面倒見切れるか無能共めッ!!」
激しく激昂しながら小太りな彼は廊下へと飛び出るとそこには見た事もない小柄な兵がいる。
どけぃっと蹴り飛ばそうとした彼の足が……消えた。
否、切断されたのである。くるくると宙を回転して切断された足先が床へとべちゃりと落ちた。
「ぐわあああああああああ!!!」
足を斬られた痛みが来るよりも早く、小柄な兵は倒れた司令官に馬乗りになるとその喉元に
粗末な剣を突き刺した。
一瞬、司令官の身体がびくんっと跳ね、そのまま彼は目を見開いて動かなくなった。
直後、悲鳴を聞いた八神が駆け付けた時には司令官の死体と小柄な兵に扮したゴブリンの死体が
転がっていたのである。
「これから、一体どうすれば……」
(このままでは軍は瓦解する、そうなれば前線に出ている皆が危険に晒されてしまう。
それだけは避けなければっ!!)
意を決したように八神は司令室の中に入る。そこには飛び交う情報に翻弄される騎士団員達がいた。
どの情報が正しいのか、どれが優先的にすべき事なのか、それに対する最適な対処は……等。
到底司令官を欠いた状態では、処理しきれない情報の海。
そこに八神はダイブする。
目を閉じ……意識を集中させ、論理を、思考を、情報を―――掌握する。
「右翼、残存弓部隊による一斉射。中央は密集体型を取りつつ後退、左翼弓部隊は前進。
魔法隊と共に中央の敵へ散発攻撃。点ではなく面での攻撃を心がけろと伝えろ」
「君は……ここで指揮を取れるだけの経験があ――」
八神はこの期に及んでまだ血迷った事を言い出す中級騎士の胸ぐらを掴み、
その眼を見据えて静かに、しかしはっきりと意思のこもった言葉を吐く。
「いいか、今は誰が指揮を取るに適切かを論じる場合じゃない。どう切り抜けるか、それが重要だ」
◆
~主戦場付近・野営地~
◆
八神の的確な指示と激により騎士団は瓦解を免れた。
戦場の兵達はばらばらに戦っていた乱戦状態から攻撃を凌ぎながら後退、部隊の再編を急ぐ動きを見せる。
戦いは司令室にいる司令官が【脳】であるとすれば、現場に設置された野営地にいる指揮官は
【脳】からの情報を四肢に的確に伝える【神経】と言える。
いかに【脳】が優秀であろうと、四肢に対する指示を適切なタイミングで伝達できる【神経】がなくては
歩くことすら、呼吸をすることですら困難であろう。
そんな優秀な【神経】がその野営地にはいた。
彼女は戦板に置く兵を現す石を動かしながら戦場の状況を把握する。
司令官となった八神からの連絡は届いている、後はその指示をどうすれば的確に遂行できるか。
どの部隊が現状その行動に適しているか、それを戦板を見つめながら天満は考える。
戦場の状況は山の天候以上に変わりやすい。
こう考えている間にも戦況は刻一刻と変化していっているのである。
その変化も加味し、彼女は指示を遂行するのに最適な判断を下し、それを各部隊の指揮官へと伝達した。
戦場は騎士団の劣勢のまま、無謀な突撃をやめ被害を最小限に抑える動きに変えたとはいえ、
後退しようにも突撃の影響により敵と接敵している前衛部隊は上手く後退する事ができない状態にあった。
接敵したまま無理に後退すれば、そこを敵につかれて陣が瓦解してしまう。
かといってこのまま戦い続ければ疲弊によっていずれは崩され、各個撃破されてしまうだろう。
戦況を劇的に変化させる【起爆剤】ともいえる策が必要であった。
(八神様の策の準備は既に整っていますね……あとは誰がその任を担うかですが。今の配置だと……)
戦板を眺め、いくつかの部隊を候補として考える。
最初に選んだ部隊は距離こそ適切なものの、的に陣深く食い込まれておりとてもではないが動ける状態ではない。
二番目に選んだ部隊は状況、指揮官の練度からしても申し分なかったのだが、指示を出す前に指揮官戦死の
知らせが届いてしまう。
(残るは……
尾鎌 蛇那伊
様、
矢萩 咲
様の部隊ですね。練度、距離共に適切。
実行した後の撤退も加味すると……問題はありませんね。あの方々にお任せしてみましょう)
「伝令を飛ばし、
尾鎌 蛇那伊
様、
矢萩 咲
様の部隊に火計の指示を。策が成功したら戦線を維持、
後続部隊の到着まで持ち堪える様に連絡をお願い致します」
「了解しました!」
天満からの指示を受け、連絡を行うために伝令はその場を飛び出していった。
彼女は思う、あとは風向き……自然がどちらに味方するかで状況は大きく変わる。
「後は……祈るのみ、ですね」
◆
~戦場・中央部隊~
◆
戦場の中央では敵のゴブリンと一般兵が激しくシノギを削り合っていた。
振るわれる剣。受け止める剣。
誰かの悲鳴。そして断末魔。
鎧は誰のものともしれない血や体液で汚れ、生傷のない者など誰一人としていない。
剣が折れようとも、折れたまま相手に突き刺しその命を奪う。
誰もが戦う。生きる為に。生き残るために。そこに善悪はない。
あるのはただ――――【生】と【死】それだけである。
尾鎌はそんな戦場に在った。
襲いくる異形に対し、一歩も引く姿勢は見せない。
怖気づけば負ける、それが戦場の常である。
彼はそれを理解し、なおかつ戦いを割り切れる冷静さも持ち合わせていた。
一体何体の敵を潰しただろうか、後どれだけ倒せばいいのか、それさえも曖昧。
いつ終わるともしれない生と死のやり取り。
そんな彼のすぐ横を黒いビームが通り過ぎる。ビームは地を削って走り、ゴブリン達を焼き払った。
「あら、そっちは片付いたの矢萩先輩?」
「まさか。司令官になった八神さんからの指示を持ってきただけよ。
どうやら咲達にしかできない事らしいわ」
「それはまあ、ずいぶんと頼りにされちゃってるのねぇ」
「そのようね。指示内容だけど、どうやら部隊再編の時間を稼ぐ為、戦場中央にて火計を発動せよ
ということらしいわ」
それを聞いた尾鎌は苦笑いを浮かべる。その視線は戦場中央に向けられていた。
尾鎌達のいるこの場も確かに戦場の中央ではあるのだが、そのなかでも後方に位置すると言える。
目的となっている場所は今や敵陣の中央……ゴブリンやオークひしめく敵中央部隊のど真ん中であった。
「司令官はあたしらに死ね、と仰せなのかしら」
「……それは冗談?」
「もちろんよ」
「ふふっ、だと思ったわ」
目的となる中央部隊の方を見ながら矢萩は言葉を続ける。
「あの司令官……八神さんは咲達が任務を遂行し生きて戻って来られると信じているみたいね。
でないと、こんな大胆な作戦……立案しないわ」
「でしょうね、それじゃ、ご期待の添えるだけの働きをするわよ」
尾鎌と矢萩は目的地を見据える。目的地は敵中央部隊。そのど真ん中。
かなりの敵を蹴散らし、なおかつ踏み止まらねばならない危険な任務。
普通ならば絶望の果てに死を見る様な場面だが、二人の瞳に絶望の色はない。
むしろ血が躍るというか、戦いに赴く勇敢な戦士の瞳であった。
尾鎌は地に下ろしていたウォーフレイルを持ち上げる。
武骨な杖を思わせる先端に鎖がついており、その先には棘の生えた鉄球がある。
重く、扱いにくいという理由で砦の倉庫で埃を被っていたのだが、戦いの前に尾鎌が見つけ
許可を得て持ってきた物である。
既に幾人ものゴブリン達の血を吸った禍々しい雰囲気を纏う鉄球が更なる獲物を求めて宙を舞う。
鎧に衝突し、ごしゃりと中身ごと圧殺。半円状に振るうと憐れな生贄は次々とその数を増やした。
「まさに戦場の鬼……ね。負けていられないわっ!」
敵を鬼神の如く屠っていく尾鎌を横目に見ながら、矢萩は自らの掌をゴブリンの一団に向ける。
改めて見てみれば、彼らが卑しくそして醜い存在だと再確認できた。
着崩れた服、粗末な装飾品、卑しく笑うその口。
彼らの全てを否定したい、消してしまいたい。この世から。
もっともその感情の多くは以前偶然に目にしてしまったちょっとアレな本に出ていた空想上のゴブリン。
彼らのせいであった。
「お前らもどうせ、あいつらみたいに……くっ、口に出すのも汚らわしい! 消えてしまいなさいっっ!!」
負の感情が高まり、掌に収束する。収束した力は黒い怒りの一撃となりゴブリン達に向かって放たれた。
空気を揺らし、地面を破砕しながら真っ直ぐに伸びた黒いビームは文字通りゴブリン達を跡形もなく吹き飛ばす。
その力は必殺の一撃と呼ぶに相応しい。
並みの魔法使いでは太刀打ちする事すら難しいだろう。
その威力のせいか連射はきかないようだったが、矢萩のタイミングを計った一撃は
ゴブリン達の足を止めるに充分であった。
進めば容赦なく薙ぎ払われる、これは魔物達にとって恐怖以外のなにものでもない。
ゴブリンの一団を切り崩し、中央深く斬り込んだ尾鎌と矢萩はあらかじめ用意してあった
火計用の罠を発見した。
それが壊れておらず、使える事を確認した二人は火計を発動させる為、罠に火を付けた。
油を吸わせた縄は火を付ければよく燃える。
この火計の罠は簡素ながらも、縄さえあれば範囲はどこまででも伸ばす事ができる。
しかもただの縄という何処にでもある様な物である以上、戦いの最中その辺に転がっていても
なんら不思議はなく、誰も気には留めない。
まるで炎の蛇の如く、縄の上を炎が走った。突如足元に出現した炎に敵部隊は足並みが乱れる。
火が足につき消そうと必死な者、炎を恐れ目の前の敵に構わず後退する者、
炎を真面に受け黒く消し炭となった者……それらは敵部隊の優位をあっけなく崩していった。
炎は敵中央部隊だけでなく、右翼、左翼部隊にまで及ぶ。
敵部隊は分断され、少数になった方の部隊は騎士団によって各個撃破、殲滅されていく。
後退する暇を得た騎士団は少数の部隊を前線に残して後退、後方にて損耗した部隊の再編制を急いだ。
野営地にて戦板を眺める天満は頭をフル回転させていた。早く、早く部隊の再編成を済まさなければ。
こうして編成の組み合わせを天満が八神と相談している間にも戦板の上で命の光が消えていく。
少数精鋭の部隊を前線に残し、後退して部隊の再編を急ぐと言うのは時間との勝負なのである。
素早く再編成が済めば残した部隊の救援を行い、一気に敵を押し返す事ができる。
しかし、時間が掛かれば少数である前線の部隊が盛り返してきた敵の部隊に飲み込まれ、再編中で対応できない
後方の部隊にまで危険が及ぶ。そうなれば、戦いの敗戦は濃厚となってしまうだろう。
「一刻も早く、組み上げないと……」
戦場の中心。
火計の発動場所であるここに二人の鬼神がいた。
片方は鉄球を振り回し、一体一体確実に息の根を止めていく。
もう片方は黒いビームを放ち、多くの敵を纏めて跡形もなく吹き飛ばす。
「あと、どれくらい……凌げばいいのかしらね」
「さぁ……全滅させるまでかも知れないわよ」
背中合わせに立つ尾鎌と矢萩は手傷こそ少ないものの、身体の疲労はピークに達しつつあった。
火計が発動し、多くの敵が倒れ後退したとはいえその数は本来二人で相手取る様なものではない。
矢萩はウォーフレイルの付け根を眺める。根元からぼっきりと折れたそれは
もうフレイルとしては使用できないだろう。ただ、凶悪な武器であることに変わりはないが
尾鎌が後ろ手にフレイルだった折れた棒を放る。空中で一回転したソレを逆手で矢萩が掴む。
至近距離まで迫ったゴブリンの頭部にそれを突き刺す。血が噴き出すよりも先に痙攣する身体を蹴り飛ばす。
既に道徳観などない。生きる為に最適な行動をするだけ。迷いは断ち切ってしまう――【生】を。
途方もない敵を屠った。既に防具はその意味をなさない程に破損している。
折れまがった武器はその本分を果たせないだろう。
残るは己の力のみ。
そう思った刹那、二人に光が訪れる。
大挙して押し寄せる兵士の一団。
再編成の済んだ騎士団であった。彼らは一息で残る残敵を飲み込む。
二人の活躍により、戦況は……形勢を逆転し騎士団側へと傾いたのである。
連絡用鉱石から響く尾鎌、矢萩両名は撤退せよの言葉に従い、二人は砦へと後退したのであった。
再編が済んだ騎士団は初戦での遅れを取り戻すかのようにその歩を進める。
中央に全騎兵を配置、最前面には一般兵の一団が横列に並ぶ。
右翼、左翼後方には魔法兵、その背後に弓兵が配置された。
一般兵が魔法、弓の援護を受けつつ前進する間に全騎兵は敵陣側面へと回り込んだ。
騎兵の高機動性とその速さがなせる技である。それには馬や各兵士の練度も考慮し最適な形で再編した
再編を担当した者の功績による所も大きい。
人間の、ヒトの反撃が始まる。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
27人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月19日
参加申し込みの期限
2014年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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