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『somnium』のチャイナな一日。
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案内されたイートインスペースで、友人を見つけて
花厳 望春
は、あれ、と声を上げた。
「夢宮さん?」
「――あれえ?」
思わず名前を呼んだ望春に、呼ばれた
夢宮 瑠奈
もきょとん、と目を丸くした。それから望春の傍らに居る
紅林 柳霞
を見て、誰だろ? と不思議そうな顔になる。
そんな彼女に、ついさっき雑貨コーナーで偶然出会って、と紹介しようとした望春は、そういえば彼女の名前を知らなかったと気が付いた。可愛い雑貨を好きなお姉さん、というだけですっかりシンパシーを感じてしまっていたようだ。
柳霞もそれに気がついて、改めて望春と、それから瑠奈に会釈した。
「私は
紅林 柳霞
っていうのよ。よろしくね」
「あ、俺は
花厳 望春
です」
「ほわ? あ、ええと、
夢宮 瑠奈
です」
流れでなんとなく、全員でぺこりと頭を下げてから、顔を見合わせてくすくす笑う。そうして、せっかくだから一緒に座ろうと、瑠奈と同じテーブルに腰かけた。
運ばれてきたメニューは、筆ペンで書かれた流麗なもの。ちゃんと読み仮名は振ってあるけれども、ぱっと見ただけでは何がなんだか解らない。
うーん、と望春はため息を漏らした。
「色々あって迷うなぁ。甜点心って結構種類があるんだな……夢宮さんのお奨めとかはある?」
「へ? ううん、あたしもバイトのお勉強に来たんだよぅ。あ、でもジャスミン茶は好きかなぁ。このホワァンとした香りがたまらないよね」
「瑠奈さんのはホットのジャスミン茶?」
「外はあつぅいけれど、中国のお茶ってホットの方が良さそうだな、って思いませんか? ひんやり冷房の効いたお店の中で、あっついお茶を飲みながら甘いものをいただくって、すっごい贅沢だなぁって」
「じゃ、私は同じジャスミン茶にしようかな。でもやっぱり暑いからアイスで。甜点心は――杏仁豆腐と揚げ花巻、ね」
そんな風にメニューを見ながら話し合う瑠奈と柳霞の会話を聞きながら、俺はオーソドックスに桃饅かなぁ、と考える望春である。揚げ花巻――油炸花巻(ゆさくはなまき)かな? こっちの「蛋撻(だんた)」っていうのも、国語のテストに出て来たらとても読めないし、書けないに違いない。
お茶はあまり飲んだ事がないのでプーアル茶のホットをと、注文すると運んで来てくれたのは高明さんだった。どうぞ、と並べてくれた中にはその、興味に負けて注文してみた蛋撻も入っている。
「へえ、見た目はエッグタルトですね。こんなのもあるんだ」
「面白いだろう? 名前も地方によって違ったり、同じ漢字でも発音が違ったりするんだ」
「あ、店長さん。ジャスミン茶、お代わりくださあい」
「店長さん……?」
そんなやり取りを聞いていた柳霞が、瑠奈の言葉にひょい、と顔を上げた。甜点心に気を取られていたけれども、あの、可愛い物がたくさんあった雑貨コーナーの事を忘れてはもちろん、ない。
あの、とだから柳霞は高明さんに声をかけた。初めて会う人、それもどこか祖父を思わせる人だから、礼儀は欠かさないように。
「雑貨、見ました。あの、店長さんはよく仕入れに行かれるんですか?」
「そうだねぇ、普段は妻だけれども、私も一緒に行ったり、旅先で気に入ったものを並べたりするよ」
「そうなんですか。私や祖父も……あッ」
うんうんと頷きかけてから、自分がまだ自己紹介をしていない事に気が付き、口を閉ざす。これじゃまるで、正体を隠してライバル店を偵察にきたみたいだ。
そう考えて、柳霞はぺこりと頭を下げた。
「ごめんなさい、隠してたり偵察のつもりじゃないんだけど、私、旧市街のセレクトショップ『ステラ・マリス』の者なんです。ソムニウムにはずっと来てみたかったんだけど……今回中国茶フェアに釣られて勇気を出した、んです」
「『ステラ・マリス』さんの? お邪魔した事はないけれども、話は聞いたことがあるよ」
柳霞の謝罪に、高明さんは少し目を見開いただけで、すぐに嬉しそうに目を細めた。そうして、うちの店も気に入って貰えると良いんだけれども、と言った高明さんに、柳霞は大きくこくこく頷く。
けれども
アレン・クロフォード
はと言えば、店内でそんな会話が交わされていることに、全く気付いていなかった。否、気付く余裕がなかった、と言うべきか。
何とか表情はいつも通りを装っているけれど、自分が目の前の人に緊張しているらしいのが、ひしひしと感じられる。しかもその理由が、そこに居るのが
イーリス・クライノート
だから、なのだ。
そんな自分をいっそ恨めしく思いながら、あくまで飄々を装い、アレンはイーリスに声をかけた。
「さ、奢るっすから好きなだけどうぞっすよ」
「ありがとう。甜点心……たくさん種類があって悩むな……」
そんなアレンに微笑んでメニューを見ながら、イーリスはほぅ、と悩ましいため息を漏らす。よく目にする物もあるし、どんなものかまったく想像がつかない物もあって、どれにしようか悩ましい。
うーん、としばし悩んだ挙げ句、決めた、とイーリスは顔を上げた。気付いた店員が寄ってくる。
「桃饅頭とバナナとあんの春巻き、飲み物は熱いジャスミン茶にしようか。アレン君は?」
「あ、俺もジャスミン茶でお願いするっす」
彼女と同じチョイスだったことに、不審に思われないかと内心ギクリとしながら、努めて気にしないようにアレンも注文をした。甘いものは嫌いだから、甜点心はパスだ。
一緒だね、と奇遇を喜ぶイーリスに、そうっすね、と頷く。そうしながら、次は彼女に何を話そうかと考えているのが、普段の自分からは考えられなくて、いっそ恨めしく感じられて。
ジャスミン茶早く来い、と念じていたのが良かったのだろうか、さほど待たずにアレンとイーリスの前の机には、ジャスミン茶と甜点心が並べられた。ふわりと漂ってきた香りに、イーリスが嬉しそうに微笑むのが何だか眩しくて、またもやもやとした気持ちが胸で大きくなる。
まったく。一体自分は、どうしてしまったというのか。
悩むアレンを余所にイーリスは、ジャスミン茶の良い香りを心行くまで楽しんだ。桃饅頭もとっても可愛いくて、実にイーリス好みだ。
口に含むと、甘いだけではない優しい味が口の中に広がった。それに目を細め、イーリスはアレンに微笑みかける。
「とても美味しいね。アレン君はこのお店によく来るのかな?」
「あ、俺こういうとこ来るの始めてなんすよね! 先輩はどうっすか?」
「私も初めて来たけど、とても雰囲気が良いね」
そっか、と納得したように頷きながら辺りを見回すイーリスを、つい目で追っていた自分に気付いてぶん、とアレンは大きく頭を振った。まったく本当に、このイーリスを前にすると不可解になる自分の行動は、なぜだと言うんだろう。
イライラと考えながら、アレン君? と不思議そうなイーリスに笑顔で誤魔化す。――自分も一時、誤魔化す。
この間の、猫カフェで彼女の笑顔を見て以来膨らんでいた違和感が、ふと気を緩めれば爆発してしまいそうだから。
「それにしても中国茶って変わった匂いっすよね」
「――そうかな。僕は好きだよ」
アレンにそう応えながら、ふと不安を覚えてイーリスは彼の表情を伺った。ついつい嬉しくなって色々話しかけてしまったけれど、アレンは楽しめているのだろうか。
元来が人見知りの彼女だから、普段なら顔を知っている人が居たって、自分から話しかける事は必要がなければ滅多にない。けれども、出来ればアレンとは友達になれたら良いな、と思っているからつい、たがが外れてしまったみたいで。
嫌がられていなければ良いな、と思いながらジャスミン茶をこくり、飲む。――アレンが何に惑ってるのか、気付かないまま。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月26日
参加申し込みの期限
2014年04月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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