this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
『somnium』のチャイナな一日。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
10
つぎへ >>
「内藤君。すまないけれども、もう少しメニューを作り足してもらっても良いかな?」
「あ、はい」
高明さんにそう頼まれて、
内藤 武諭
は快く頷いた。さっそくカウンターの中へと入り、取り出したのは真っ白な紙と筆ペンだ。
隣のクラスの知人から今回の手伝いの話を聞いた
伊勢 エリカ
に引っ張られるようにして――エリカは『良い返事が聞けて何よりだ』と言っていたが、もちろん寛大な武諭は口には出さないものの、あれは強制だったと今でも信じている――『somnium』にやって来た当初、実のところ、一体何をしたら良いのかと武諭は困ってしまっていた。何しろ接客業なんてやった事がないし、後は自分に出来そうな事といえば、掃除と皿洗いぐらいのものだ。
とはいえやって来た以上、役には立たねばなるまいと店内を何気なく見回した武諭は、漢字表記に小さく振り仮名を振ったメニューに気が付いた。それは伊都子さんの丁寧で上品な筆跡で書かれていたのだが、使っているのが見るからにボールペンで、何だか味気ない。
幸い書道が得意だから、試しに、と筆ペンでメニューを書いてみたら、面白そうだね、素敵だわ、と木原夫妻が喜んで。そのメニュー表がお客様にもなかなか好評だったらしく、それぞれのテーブルに1枚ずつ置いておく事にしたらしかった。
なら何枚だ、と机の数を数えて紙を用意し、せっせと手を動かしていたら、カウンターの向こうから覗き込んできた
御巫 時子
が、小鳥のように呟く。
「ホット烏龍茶はダイエットに良いって、メニューにも書いておきたいですね」
中国茶フェアの手伝いの為に、時子は中国茶について一通り勉強してみた。例えば味や香り、それぞれのお茶の効果なんかを、もしお客様に何か聞かれた時に、出来るだけ答えられるように。
その中に、ホット烏龍茶はダイエットにも良いらしい、という知識も入っていた。そういう情報はきっと、女性客には喜ばれるのじゃないだろうか。
控えめにそう告げると、「うん、良いな」と武諭も同意してくれた。そうして早速メニューの中に、たった今聞いた豆知識を書き足してく。
その様子を監督するかのように見守って、武諭はなかなか良い仕事をしているようだと、満足そうに
伊勢 エリカ
は頷いた。それから、ところで澪乃は何をしているんだ、と
澪乃 澄佳
を探して視線をさ迷わせ。
何やらじっと立ち尽くし、トレイの上の甜点心を見ている、澄佳にうん? と首を捻った。
「どうした、澪乃」
「わわッ」
エリカの言葉に、澄佳はけれども心底驚いて思わず小さな叫び声を上げる。知らないうちについ、お客様の注文の甜点心に夢中になってしまっていたようだ。
何をやっているんだ、と尋ねるようなエリカの眼差しに、だって、と呟きへにょりと笑った。
「手作りお菓子が目の前にあるんだよう?」
我慢我慢、と自分に言い聞かせてはいても、ついつい、ご注文の品が美味しそうだなあ、と思ってしまう気持ちは変えられない。せっかくの手作りのお菓子なのだから、優しくしっかりお客様に運ばなくちゃ、と思う。
そんな澄佳の、チャイナカラーのブラウスや、陽射し避けに頭につけた三角巾を、エリカはどこか感心したように見た。そうだな、と彼女の言葉に頷く。
甜点心も中国茶も美味しそうで、今回の土日だけというのが惜しいくらいだった。昨日は所用で来店する事は出来なかったし、今日は今日でお手伝いだからやはり、中国茶フェアを客として楽しむ事は出来ないし。
「だが、また別の機会に今度は客側として来るのも悪くない。気に入ったぞ。もしかしたら常連客になるかもしれんな」
「そうさねえ……チャンスさあるなら、いつか食べてみたいなあ」
「――それじゃ、あとで食べてみると良い」
そんな澄佳とエリカの会話を、聞いていたらしい高明さんがそう言って、「手伝ってもらってるお礼だよ」と微笑んだ。ただしお客様がもうちょっと少なくなったらね、と視線を向けたイートインスペースでは、今まさに武諭が筆ペンで流麗に書いたメニューを見て、どれにしようかと悩んでいる
蓮見 紫音
の姿がある。
どれもこれも美味しそうだし、といって全てを試してみるにはお財布にも胃にも限界があるし。フェアはこの土日だけらしいから、また今度来て食べてみる、というわけにもいかないし。
そう思うと尚更悩んでしまって、紫音はもうしばらく、こうしてメニューと睨めっこをしているのだった。とはいえこうしていても仕方がないと、最後にもう一度だけメニューをざっと眺めて、うん、と小さく頷く。
(……決めた。烏龍茶と胡麻団子を頼もう)
そうして早速注文しようと、店員を探して辺りを見回した紫音はふと、自分以外の客の姿に目を留めた。フェアをやっているせいだろうか、それとも元々それなりに人気があるのか、店内には色々な人が居て、思い思いに時間を過ごしている。
中には紫音と同じ寝子高の生徒も居るようだと、校内で見かけたような顔をちらほら見つけてふうん、と呟いた。そんな紫音のすぐ傍のテーブルでも、寝子高生である
雨寺 凛
と
黒依 アリーセ
が、早速メニューを開いている所。
手書きのメニューに目を細め、しみじみアリーセが呟いた。
「中国茶と一言で言っても色々よね。メニューも趣があるし……」
「ほんとだねぇ」
そんなアリーセに頷きながら、凛が楽しげに見ているのはメニューに添えられていた、イラスト付の中国茶の効能一覧だ。これも誰かの手書きらしく、けれどもメニューとは違ってオリジナルをコピーしたものらしい。
日ごろは烏龍茶くらいしか馴染みがないし、せっかくだから他のお茶も試してみたいと効能一覧を見てみれば、プーアル茶もダイエットに効くらしい。他にも整腸作用があるやら、血糖値の上昇を抑えるやら、まるでちょっとしたお薬だ。
「えへへ。じゃあ私はプーアル茶をホットで貰おうかな」
「うーん……私はジャスミン茶のホット、かしら。あとは点心……てんてんしん……?」
凛の言葉に、同じ効能一覧をちらりと見ながら、アリーセはそう呟く。母もジャスミン茶には色んな効能があると言っていたし、これにも美肌効果など、色々な文字が躍っている。
帰ったらママに聞いてみよう、と思いながらアリーセの視線は、効能一覧からスイーツのメニューへと戻っていた。飲茶や点心という言葉は日頃から良く耳にするけれども、点心にも種類があるのは『somnium』で目にするまで知らなかった事実だ。
そんなアリーセに、自分も知らなかった、と凛が笑う。点心の中でも、甘いものを甜点心と呼ぶらしく、メニューには『鹹点心(はんてんしん)』と呼ぶらしい、こちらは良く見る『点心』も少し書かれている。
胡麻のアンマンとかあるかしらと、眺めてみたら『豆沙包子』という項目があって、胡麻餡もしっかり記載されていた。ただ甘いだけではなく、胡麻の香りも楽しめる胡麻餡まんは、アリーセは好きなのだけれども。
「……本当にあるのね。侮れないわ、このお店」
「ゴマのあんまん? へぇ、そんなのもあるんだね!」
どちらかと言えばマイナーメニューに属すんじゃないかという、好みの甘味も取り揃えている事に、改めて驚きを禁じえない。『somnium』のお菓子は高明さんがメインで作っているらしいのだが、彼のレパートリーは果たしてどれくらいあるのだろう。
そんなアリーセの視線の先を見て、こちらは純粋に知らなかった凛が目を丸くした。それからふんふん自分の手元を確認して、じゃあ私は杏仁豆腐とマンゴープリンをお願いしようかな、と頷く。
ぐるりと視線を巡らせると、伊都子さんが「ご注文かしら?」とやって来た。そんな彼女にそれぞれのオーダーを告げてから、あの、とアリーセが意を決したように凛を見る。
「他にも色々食べたいけど、お腹一杯になっちゃうから、凛さんとシェアしていいかしら?」
「お、シェア? もちろんいいよ! ……実は見てて、私も色々美味しそうだなーってちょうど思ってたんだ、てへへ……」
こういう所は女子2人の強みとばかり、じゃあ次はどれを頼もっか! と早速凛はメニューを広げた。そうね、とアリーセも一緒にメニューを見て、真剣に考え込む。
せっかくだから、この機会に色々と楽しんで、甘い物で幸せな気分になりたい2人なのだった。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
『somnium』のチャイナな一日。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月26日
参加申し込みの期限
2014年04月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!