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歴史の旅人「本能寺の変」
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chapter.6 惹
「どうした、この脇寺へと来なくて良いのか?」
信長が矢を放つ一方、修一郎は依然として脇寺の屋根上で明智の兵たちを挑発していた。さすがに堪えきれなくなったのか、明智軍の一部が修一郎のいる脇寺へと進路を取った。
「フハハハ、ようやく覚悟を決めたか!」
修一郎はそれを認めると、ばさりと羽織っていたマントを翻した。いや、正確にはマントではなく布きれだ。寺にあったものを拝借したらしい。きっとこれが、修一郎の中での信長像なのだろう。
彼はそれっぽい感じで布きれをはためかせながら、明智軍の兵へと告げた。
「だがしかぁしッ! 貴様ら、本当に誰と戦うか知っていたか?」
問いかけるが、反応はない。敵の言葉に耳など貸さないと言わんばかりだ。
「……で、あるか」
眼下に迫り来る明智の兵たちを見下ろしながら、修一郎は言った。
「ならば名乗ろう、私こそが、織田信長である!」
決まった。
修一郎は囮としてこれ以上ない盛り上がりを見せたと感じていた。が、彼が見たのは驚く明智軍の顔ではなく、自分に向かって放たれた矢だった。
「おおおっ!?」
慌ててしゃがみ、矢をやり過ごす。同時に沸き起こる謎。
どういうことだ。
あの者たちは信長と知らずに首を狙っている。そこで信長を名乗れば、少なくとも動揺は起きるはずではないのか。
その謎に対する答えは、簡単であった。
「ここにいるのは、家康公と聞いているぞー!」
「ご丁寧に織田の鎧まで用意して、何の悪ふざけか!」
口々に、下の方から罵声が飛んでくる。
そう、彼らは「家康を討つ」と聞かされており、信長を名乗る者が急に現れたところで疑いこそすれ自分たちの向けた矛先が間違っていたなどとは思いもしないのである。
「ふむ、成る程、そうくるのならば是非もなし」
修一郎はしかし諦めることなく、再度明智軍に呼びかける。
「織田信長だと言ったら織田信長である! よく聞け、今からでも遅くはない、我が方につき明智を討てば恩赦を……!」
言い終える前に、また矢が飛んできた。
「ぬおおおっ!?」
幸い屋根が反り返る形になっていたため、その傾きを利用して矢が当たるのを修一郎は防いだ。反り返った屋根に体を隠しつつ、彼は言う。
「手柄を立てれば褒美もあると言っているのが分からんのか!」
だがしかし、返ってくるのは言葉ではなく幾多の矢ばかりであった。
◇
正門から本堂へは、庭園を突っ切ればそのまま侵入が可能である。
しかし、今は織田軍の数少ない兵が本堂付近に固まっており、それらを蹴散らさなければ辿り着くことはできない。
そこで別の道筋として考えられるのが、本堂と廊下で繋がっている脇寺からの侵入だ。
だがそれも、本堂に着くまでには最低ふたつの脇寺を通過する必要がある。
ひとつは、今現在修一郎が屋根に上っている脇寺。
そしてもうひとつが、その脇寺と本堂の間に位置する脇寺だ。
信長の小姓、森蘭丸はここにいた。命を賭してでも、ここから先へ敵を通すまいという気概が見て取れる。
そんな彼の存在に気づいたのは、
恵御納 夏朝
だった。
「信長さんが逃げられるようにしないと……!」
夏朝は、手持ちのねこシールの枚数を確認しつつ脇寺から廊下伝いに本堂へと向かっているところだった。
その道中、蘭丸が視界に入ったというわけだ。
「……あれ?」
妙に気になる。夏朝が最初に抱いた印象はそれだった。
想像に描く武士のようなごつごつした印象はなく、むしろその儚げな雰囲気はこの場に似つかわしくないようにも思えた。
「もしかして、あの人」
彼女は思う。目の前のこの人物が、森蘭丸と呼ばれている人物ではないかと。
その思いを肯定するかの如く、目の前の少年は口を開く。
「何者です。ここから先は、この蘭丸が何人たりとも通しません」
「わ、わわえっと……ご、ごめんなさい!」
反射的に、頭を下げてしまった夏朝。彼女とて織田軍の鎧を装備しているのだから謝る筋合いも、攻められる筋合いもないのだが、彼女の性格がそうさせたのだろうか。
夏朝は、改めて蘭丸を見つめた。
僕より強いのは間違いない……よね。
彼女の評価は、おおよそそのようなものであった。そこには恐怖心もあったが、同じくらい好奇心もある。
「ここで、何をしているのです」
蘭丸が夏朝に告げた。
「あの、こっちに敵兵……桔梗紋の人たちが来たら何とかしないとと思って」
「……なりすました間者ではないのですね」
その言葉を聞いて、蘭丸の表情が僅かに和らいだ。成る程、主の安全を思えば初対面の者の立ち位置を疑うのも当然だ。
「それで、えっと良かったら、ここで一緒に戦わせてもらえないかなって」
夏朝がそう申し出ると、蘭丸は間を置かずに頷いた。
「戦力は少しでもあった方が助かります。共に信長様をお守りしましょう」
「は、はいっ」
彼の言葉に夏朝が頷いた時だった。
「あー、いた! 蘭丸さんっ!」
「?」
突然自分を呼ぶ声に、蘭丸は目を向けた。するとそこには、廊下を走りこちらへ駆けてくる
椿 美咲紀
の姿があった。
その両手には桶がある。中には水がたっぷりと入っているようだ。
「八神ぶちょーからの指示で、信長さんの兵たちを助けに来たよ!」
「やがみ……ぶちょう?」
蘭丸が繰り返す。その言葉の意味を計りかねているようだ。
美咲紀はうっかり蘭丸の知らない言葉を口走ってしまったことを照れ笑いで誤魔化しながら、急ぎの用であることを蘭丸に告げた。
「わ、私の先生みたいな人かな! って今はそんなことより、このピンチをなんとかしなきゃだよ! ほら、これ!」
言って、蘭丸に水の入った桶を見せる。
「これは……?」
「壁とかに撒いておけば、もし相手が火攻めしてきた時に備えられるかなって思って。まだ足りないと思うから、手伝えそうな人がいたら呼びかけてほしいの!」
「なるほど、しかしこれ以上守りを手薄にするわけにも……」
「もうっ、大切な殿の為よっ!」
目をカッと見開いて、美咲紀が力説してみせた。それに気圧されたのか、蘭丸は近くにいた兵ひとりに水を汲に行かせようとする。が。
「待つのだ! その必要はないのだ!」
朗らかな声が聞こえた。声の方を三人が見れば、真央が桶に入った水を持って立っていた。
「真央ちゃんがもう、いろんなとこに水を準備してきたのだ! これで火攻め対策はばっちりなのだ!」
「なんと……!」
蘭丸が驚いてみせる。そう、真央は信長の元を去った後即座に水を汲に行き、勢いそのままに寺の各所に桶を置いて回っていたのだ。
「すごい! これなら蘭丸さんも戦いに専念できるね!」
美咲紀が手を合わせて言うと、蘭丸は力強く頷いた。
「……礼を言います。あとは、敵を打ち払うのみです」
ぎゅっと刀を握る蘭丸。
「それにしても……」
蘭丸が、夏朝と美咲紀、そして真央を見てしみじみと言った。
「信長様の人望は、素晴らしいですね。このような状況であれば男でも逃げ出したくなるものを、女侍が勇敢に立ち向かうとは」
それだけ信長様は慕われているのだと、蘭丸は目を輝かせた。そんな彼の様子に、美咲紀はひっそりと思う。
——ああ、やっぱり蘭丸さんとお殿様の間には、特別なナニカがあるのね、と。
それが事実か誤解かはさておき、彼女のその思いは、ひとつの強い決意を心の中に生み出した。
「生き延びて、ほしいな」
こんなところで、愛半ばにしてふたりが潰えるなんてやっぱり嫌だもん。
美咲紀は彼らのために、そして信長を慕っているであろう兵たちのために、自らの力を行使しようと誓った。
◇
一匹の猫が、寺の敷地内を歩いていた。
猫は「にゃあ」と短く鳴くと庭園から塀へとのぼり、辺りをきょろきょろと見回した。
「……にゃ」
まるで敷地の構造を把握しようとしているかのようなその視線は、鋭く光っている。
否。
この生物は、「しているかのような」ではなく、開けた視界を用いてまさしく「把握していた」のである。
「にゃっ」
猫は、満足したように塀から飛び降りると、脇寺へと駆けていった。
この猫の正体は、ろっこんの力で変身した
猫村 翡翠
。
彼女はこの姿になる前——つまりここに飛ばされた当初、こんなことを思っていた。
「織田信長には、確かに会ってみたい気持ちはあるけど……」
ううむ、と考える仕草をして、翡翠は呟く。
「でもさ、あたしが見てみたいのって、その時の一般人なんだよね」
本能寺の変が起こった時、その場にいた個人個人にどんなことがあったのか。歴史の教科書には決して描かれることのないそんな部分に、翡翠は強く惹かれていた。
とは言え、あの時修が言った「信長救出作戦」に乗った人たちを放っておけないというのもまた事実。
結果、翡翠は猫に変身し、「観察」をすることにした。
それにより防衛に役立つ情報を仲間に伝えられれば良し、見たことのない人間の営みを見られればなお良し、という目論見である。
「にゃあ」
また、猫が鳴く。兵たちはそれを気に留めることもなく、激しく刃を交えようとしていた。
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2人まで
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SF・ファンタジー
バトル
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20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月25日
参加申し込みの期限
2014年04月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月01日 11時00分
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