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歴史の旅人「本能寺の変」
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chapter.5 沸
米太郎の登場により、場の空気は一瞬止まった。
もちろんそれはすぐに動き出したのだが、彼が次に放った言葉で、再び場は凍る。
「うっわ本当に毛がない……」
米太郎は、光秀の頭頂部を見るなりそう言った。キンカン頭だとは聞いていたが、まさかこれほどとは、という気持ちがそのまま声になってしまったのだ。
「……」
言われた光秀も、周りにいた者たちもその突拍子もない発言に面食らい、言葉を失った。その中で光秀が、丸くした目を細める。
「……この者も恐らく間者でしょう。どうやって鎧を手に入れたかは分かりませんが、始末しなさい」
米太郎は瞬時に槍兵に囲まれた。いくつもの鋭い穂先が、自分に向けられる。米太郎は慌てて手を左右に振った。
「あーっと、じゃなくて! えっとさっきは明智さんとか気軽に呼んですいません! 殿! 話を聞いてほしいんです!」
「何ですか」
あくまで冷たく突き放すような言い方で尋ねる光秀に、米太郎は言った。
「この状況で言うのもアレですけど、謀反はまずいと思いますよ、殿」
「どうして、そう思うのですか?」
光秀は、駒鳥と同じ匂いをかぎ取っていた。謀反とは主君に背くこと。つまり、本能寺にいるのが主君だと知っていなければ出てこない言葉ではないかと。
つまり光秀は彼もまた間者であろうと推察していたのだ。
だがしかし、米太郎の発言は光秀の予想の斜め上を行った。
「いやだって、いくら何でも髪がないとかからかわれたくらいで謀反なんて……」
「……」
すちゃ、と静かに刀を構える光秀。斬る気満々の表情だ。
「あ、すいません違うんです! 今のはついうっかりポロッと言葉が出ちゃったっていうか……!」
「つまり本音だと」
「違います! 違いますって!」
「では何が言いたい」
「えーとだから謀反なんて止めた方がいいんですって! ハゲネズミって呼ばれたくらいで大将討つとかマジで……」
「斬る!」
「えーーーっ!!?」
目の前で人が死ぬのは放っておけない。そんな思いで駒鳥の前に立ち説得しようとした米太郎の言動は、思いっきり裏目に出ていた。
「わっ、危なっ!!」
光秀の一撃を、米太郎は際どいところでかわした。この状態にあってなお、米太郎は説得を止めようとしない。
「だーかーらー! 聞いてくださいよ! どうせこれで天下とれても、すぐ仇討ちされるって!」
「戯れ言に耳は貸しません」
「戯れ言じゃないってー! 話通じないなーもー!!」
二撃目もどうにか回避すると、米太郎はさらに光秀へと言葉を投げつけた。
「三日天下とか言われて、全国の中高生に『あだ名でキレた気の短いおっさん』くらいの認識しかされないんだよ!?」
多少語弊はあるものの、米太郎のその発言は大きく間違ってはいない。ただそれを光秀本人が信じるかどうかは、別の話である。
「先ほどから訳の分からぬことを……先のことは誰にも分からない、今日の出来事がそれを示しているでしょう!」
光秀が三度目の斬撃を米太郎に放った。身をよじってかわした米太郎は、低く唸った後声を張り上げた。
「もういいよ! 殿の馬鹿っ意気地なしっ! もう知らないっ!」
どこかで聞いたことがあるような台詞を吐くと、米太郎は近くにいた駒鳥の手を強引に引き、その場から脱した。
「待ちなさい、これだけ侮辱され放っては……!」
追いかけようとして、光秀は違和感に気づく。自分の体がいつもより重く、足が滑らかに動かない。思えば、刀を振るっていた時からそうだった。
本来なら、確実に当たっているはずなのに。
それは米太郎の重力を操るろっこんの影響によるものだったが、光秀がそれに気づくことはなかった。
「……まあ、小鼠を深追いせずとも良いでしょう。それよりも、門の突破はまだですか」
「はっ、もうじき開くとのことであります」
「宜しい。門が開いたら迅速に本堂を目指すのです!」
それは、紛れもない光秀の、信長への宣戦布告であった。
「危なかったね立井くん!」
光秀から全力で逃げながら、駒鳥に話しかける米太郎。駒鳥は、彼に礼を述べつつ小さく呟いた。
「先の失敗は俺の責任じゃ……いつかこの借りは、返さねば」
そう固く決意する駒鳥であった。
◇
「戦争が始まってしまうのね……」
明智軍に配された
雨宮 煽
は、ここに飛ばされた時のことを思い起こしていた。見知った顔が何人か、自分と同じ明智軍の鎧を着ていたことを彼女は憶えている。
煽は思う。
元の場所へ、怪我人を出さずに帰りたいと。彼女はもう一度、さっき浮かんだ顔を頭に描く。
「少なくとも、駒鳥君と士君はこちらにいたはず……」
彼らの性格からすれば、ただ大人しく戦が終わるまでやり過ごしているとは考えにくい。となれば。
「明智軍にいる皆を、守らなきゃ」
その言葉を現実にするべく、煽は本能寺の正門前に立つ。言うなれば、明智軍の最前線だ。
煽はそっと目を閉じた。片目に眼帯をしているためその眼帯の奥は分からないが、きっとその目も閉じているだろう。
なぜなら、それが彼女のろっこんの発動条件だからだ。
「……っ!?」
彼女の周囲にいた者たちが、一斉に振り向いた。煽は、目を閉じたまま歌を歌っていた。この場に似つかわしくないその行為に、兵たちは目を疑ったのだ。
だがこれで、彼女がろっこんを使うための発動条件は揃った。
グレイヴェール・フォニムウォール。
目を閉じ集中し、心を閉ざして歌うことで彼女は、触れる物を弾き飛ばす空間を周囲に作ることが出来る。
もっとも、周りに多くの兵がいる以上その力を最大限には発揮できないだろうが、それでも馬鹿力程度には通用するのではと考えた。
「私が、道を切り開く」
メロディーに乗せたその言葉は歌となり、彼女の周囲に力場を発生させた。当然、それを視認は出来ない。
煽はそのまま自らの肉体を、門に勢いよくぶつけた。いわゆる体当たりである。
物体を弾き飛ばす空間が今身の回りに発生しているのだから、それを利用して門を弾き飛ばそうという算段だ。
このまま何もしないでいても、争いが止まることはない。ならば、自分が先陣を切ることで、せめて明智軍の仲間は守ろうとしたのだろう。
彼女のそんな祈りが通じたのか、二度三度と体当たりをお見舞いするうち、門の奥で閂が飛んだ音がした。
「もう一息……」
四度目の体当たりを煽が食らわせると、固く閉ざされていた門が弾け飛んだ。
周囲の明智兵から、歓声が上がる。
「うおおー、良くやった!」
「突入だーっ!!」
敷地内になだれ込む明智兵に遅れを取らぬよう、煽もまた本能寺へと侵入を果たした。もうその口は閉じられている。
これから先にもろっこんを使う場面が来ると感じ、喉の温存を図っているのかもしれない。
この直後、光秀の元に開門したとの報告が入った。
——明智軍、正門を突破し本能寺内へ侵入開始。
◇
「くく……来るか、光秀」
正門から突入してくる明智軍の軍勢を本堂から身を乗り出して見据え、信長が笑う。
それを本能寺と繋がった廊下に立って、
鬼河内 萌
は見ていた。
「うわぁ〜、生信長だよ☆」
萌は、自分の胸が高鳴っているのを感じていた。恋ともまた違うような、不思議な感覚。
「こんなに多くの軍に囲まれようとしてるのに、あんなに余裕なんて……!」
どうしよう、ドキドキが止まらない。
萌は、そんな信長に触発されていた。
そう、この感情は、好奇心!
MMR(萌ミステリーリポートの略らしい)として、信長の態度に心が躍らないわけがなかった。
で、五感を刺激された萌が思い至った行動とは……。
「そうだ、僕カレーつくろうっと!」
だいぶ宇宙的な発想だった。何だったらその発想が最大のミステリーである。いや、もちろん理由があるにはあるのだが。
「あの人たちって、徹夜に近い状態でここに来てるはずだもんね……ってことは、お腹も減ってるはず!」
つまりそういうことのようだ。
萌は、カレーをつくって美味しそうな匂いを漂わせることで、明智軍の胃袋に大打撃を与える予定らしい。
なぜそれでカレーという選択肢なのか。それにも萌なりの理由がちゃんとある。
「信長って南蛮かぶれだったらしいし、香辛料とかも揃ってるよねきっと☆」
だそうです。
なお殺気が飛び交うこの戦場にて、仮にカレーの匂いを嗅いだところで明智軍が瓦解するかどうかはかなり怪しいところである。
しかしそんなことを萌は気にしない。なぜなら彼女の好奇心、そしてテンションは既に上がりきっているからだ。
「いざ参らん! 戦国のキュイジーヌ♪」
萌は華麗にポーズを決めると、カレーを作れという自らの下令に従い庫裏(くり)へと走り出した。
彼女の作るカレーは、鬼河内家の家例として伝わる秘伝のカレーなのだろうか。こうご期待。
一方、本堂と廊下で繋がった脇寺では。
「まさか、生本能寺とは予想外であったが……」
鈴木 修一郎
が、建物の感触を確かめるようにそこかしこに触れながら言った。萌が生信長に感激していた時、彼もまた生本能寺に驚かされていたのだ。
皆、ナマへの反応が凄まじい。それほどにナマとは激しく揺さぶられるものがあるのだろう。
「それにしても織田め、あの数を相手に戦うなど、死ぬと言っているようなものではないか」
修一郎は言った。彼も、萌と同様先ほどの信長の様子を見ていたようだ。信長は、弓矢を手に鎧も着ずに明智軍を迎え撃とうとしていた。
自分の知っている歴史の中の信長と同じだ。到底、生き残れるとは思えない。
そう思ったからこそ、修一郎はここに飛ばされた時、級友である修の呼びかけに応じたのだ。信長を救うという、その呼びかけに。
「死ぬと分かっていて、見過ごすことが出来ようか……否である!」
自らを鼓舞するように言い放つと、修一郎は自分のいる脇寺の屋根へと上り始めた。
一見、真意を測りかねるその行為だが修一郎の意図はすぐに明らかになる。
「ふむ……悪くない眺めであるな」
二本の足でしっかりと瓦を踏みしめ、本能寺の敷地を見下ろす修一郎。今彼の体は、脇寺の屋根の上だ。
修一郎は正門を抜け、本堂へ押し寄せようとする明智軍の兵を眺めると大きく息を吸い込み、腰に手を当てながら声を張り上げた。
「フハハハ! 貴様らが私に刃向かうというならば是非もなし! 私はこの脇寺であるぞ! 向かってくるがいい!」
「……!!?」
突然頭上から降り注いだ声と、妙に威圧感のある風貌。明智の兵らはそれらに一瞬、意識を持っていかれた。ちなみに威圧感の正体は、修一郎の身長の高さが大半を占めている。180を越える背丈は現代でも大きい部類に入るが、この時代であれば尚更である。
「さあどうした、向かって来ぬというのか?」
高笑いをしながら挑発を続ける修一郎。彼のやろうとしていることは明白、簡単に言えば囮であった。本堂から標的をそらすため、あえて修一郎は危険に身をさらしたのだ。
その割には、ノリノリな気がしないでもないが。
「誰かは知らぬが、酔狂な者がおるな。面白い」
本堂からそれを見ていた信長が、くつくつと笑みをこぼす。かと思えば勢いよく弓を引き、離れたところにいた明智の兵のひとりを射貫いてみせた。
「くくく、呆けている間に命が消えゆくぞ!」
信長が、二本目の矢を番える。
明智の兵たちは、すっかり混乱しきっていた。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月25日
参加申し込みの期限
2014年04月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月01日 11時00分
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