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歴史の旅人「本能寺の変」
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chapter.3 命
強制的に、恐らく無作為に振り分けられたそれぞれの軍へと戻った彼らの中で、素早く次の行動を起こしたのは
鈴野 海斗
だった。
「皆、中に入ったべか!?」
声を上げながら、海斗は門の内側から外を覗く。自分と同じ柄の甲冑を着た者は、もう残っていないようだった。
「急いで門を閉じるっちゃ!」
付近にいた織田軍の兵に、海斗が告げた。兵も同じ事を考えていたのか、海斗の言葉と同時に正門を閉じる。よく見れば、その者は先ほど刀と一戦交えた者だった。
どうやら彼が本能寺の門番だったようである。
ごとん、と門に閂(かんぬき)が掛けられた。
海斗は思う。
自分が置かれた、今の状況を。
「オラたちが飛ばされたのには、なにか理由があるはずだべ……なら」
ifを辿ってもいいのでは、彼はそう考えを進めた。
それが本当の理由なのか、そもそも彼らが飛ばされたことに理由があったのかも定かではない。だが少なくとも海斗は、そう信じていた。
「正門は無事閉じたべ。次は……」
海斗は門兵に、裏門も閉鎖するよう進言し、自身は本堂へと向かった。
この非常事態を、伝えなければならない人物がそこにいるからだ。
「んんっ」
咳払いをひとつし、海斗は本堂へ入る。目当ての人物とは、すぐにお目通りが叶った。
「信長様! お休みのところ失礼いたします」
普段の、どこかのんびりした様子からは想像できぬほどかしこまった仕草と言葉遣いで、海斗は跪き、頭を床につけながらその名を呼んだ。
声の先にいた人物は、海斗を見下ろすと口を開く。
「うぬも、急襲を知らせに来たか」
ただの問いかけですら、圧倒的な威圧感。これが戦国武将、織田信長その人である。海斗の額に、僅かながら汗が滲んだ。
同時に、疑問が浮かぶ。自分よりも先に、信長に非常事態を知らせた者がいるのだろうか。
その謎は、すぐに解けた。
「あ」
海斗が思わず声をあげる。信長の横には、同じクラスであり最初に修の呼びかけに応じていた
後木 真央
が控えていたのだ。
「明智光秀の裏切りは、真央ちゃんがたった今伝えたばかりなのだ!」
どうやら彼女は、士の一声で陣地に戻ってすぐ、「お館さまに一目会いたいのだ、ご尊顔を間近で拝したいのだ」と興奮気味にここへ駆けつけていたらしい。
「して、うぬらの言葉は誠か」
信長が、真央と海斗を見て言った。
「本当なのだ! 戦装束で今にもここに向かってくる勢いなのだ! さっき見たら、13000くらいはいそうだったのだ!」
「で、あるか」
自身の兵は、百に足るか足らないか。絶望的とも言える数の差を聞いても、信長に悲哀の気は感じられなかった。
「して、うぬらは何を思う」
信長が尋ねると、真央が答えた。
「信孝様や、信忠様と合流できれば巻き返せると思うのだ!」
それは、信長の三男、そして長男の名であった。彼女の後に、海斗も続いた。
「明智めが謀反し、信長様を討ち取らんと進軍し間近に迫っております故、急ぎ支度をお願い申し上げます。事は一刻の猶予もござりません」
ふたりの返答を聞いた信長は、くくくと笑ってみせた。
「うぬらは、この状況でも生を欲すことを諦めぬか」
言うと、信長は部屋の壁にかけてあった弓を手に取った。
「良かろう。この第六天魔王信長が命、幾多の矛の先へ置こうぞ」
「信長様……!」
海斗は正直、怒られることも覚悟していた。このような時間に戦の支度を急がせるなど、出過ぎた真似ではなかったかと。
しかしやはり信長。海斗がその身で忠義を示さんとするよりも先に、自ら戦支度を始めた。
「オラ……拙者はこれにて失礼させていただきます。門の近くにて、逆賊を見事討ち取ってご覧に入れましょう」
信長の振る舞いに感化されたのか、海斗は勇ましい口調で告げると、外へと飛び出した。
その近くでは、真央が信長を見上げ感動に打ち震えている。
「ナマ信長さま……素敵なのだ……!」
「さて、うぬは何処へ向かう」
その真央に、信長が問いかけた。
「真央ちゃんは、火矢と鉄砲隊に備えて延焼を防ぐよう動くのだ! まずは防火用の水を準備してくるのだ!」
言うが早いか、真央は庫裏(くり)へと走り出す(※1)。
「あ、そうなのだ!」
そのまま走り去るかと思いきや、ぴた、と足を止めた真央は振り向き、信長に告げた。
「信孝様と信忠様には、伝令が既に走ってるのだ!」
成る程、先ほど修と深雪が援軍を呼びに行った先は、彼らのところらしい。
だから、と彼女は続ける。
「もし逃げることになっても、このまま籠城することになっても、ここを死守するのが真央ちゃんの使命なのだ」
そう言い残し、真央は今度こそ信長の前から姿を消した。
残された信長は、消えゆく背中に小さく呟く。
「で、あるか」
◇
信長の眼光は鋭く、またその言葉はひとつひとつが心の臓を射貫いてくるようだ。
しかし、知る限りの残忍さ、凶暴さは今のやりとりからは感じなかった。
真央や海斗との会話をこっそりと物陰に隠れ聞いていた
雨崎 荒太郎
は、そんな印象を抱いていた。それは、彼が知る信長像の印象とは違った。
「鳴かぬなら、殺してしまおうホトトギスって歌とか、あと漫画でも読んだことあるから怖い人なのかなーと思ってたけど、そうでもない……?」
信長には聞こえぬよう、小さく呟く。というか、そんな感想を悠長に抱いている場合ではないことを、彼は思い出した。
「あ、それより本能寺なうってことは……もうすぐここ焼け落ちるじゃないですかやだー!」
逃げなきゃ、と本堂から離れようとする荒太郎。が、その声が思いの外大きかったためか、信長に気づかれてしまった。
「何奴」
声が荒太郎を貫く。観念した彼は信長の部屋へ足を踏み入れると、大げさにへりくだってみせた。
「ぼくはただの座敷童子……雨崎荒太郎でござんすー!」
元々ここに飛ばされる前は、図書館に本を返しにきていただけの荒太郎。その時の格好が野良着姿だったため苦し紛れに座敷童子を名乗ってみたが、それは杞憂であった。
なぜなら彼もまた、いつの間にか甲冑に身を包んでいたからだ。
「……死地を前に、戯れ言で逃げるか」
しかし、それは新たな窮地を招いた。荒太郎の言葉は、信長にとってこの場から脱するための言い逃れに聞こえたらしい。
それを察した荒太郎は、慌てて否定する。
「わ、わわ、違うでがんすー!」
やっぱり怖いかも、と荒太郎がびびって逃げだそうとした時だった。彼は部屋の奥に、あるものを見つけた。
それは、鳥の入った籠であった。隣には、茶菓子が置いてある。
「の、信長さんそれはなんでがんすー?」
「話を逸らすか」
「ちっ、違うでがんすよー! あまりにその鳥が綺麗だから気になって……」
所有物を褒められたのが機嫌を良くしたのか、信長は荒太郎への追求を一旦止め、質問に答えた。
「南蛮に住むという鳥よ。先日土産物として受け取った」
ホトトギスじゃないのかー、と思いつつ、荒太郎はあることを不思議に思った。
——あれ、信長さんって、鳥を大事に飼ったりしてる印象あったかなー。
先ほどの会話もそうだ。どうも、自分が抱いていたイメージとはズレがあるように感じる。
「の、信長さん! ぼく、万が一の時のために脱出経路を探してくるよー!」
とはいえ今自分があまり良い印象を持たれていないのは確か。荒太郎は、そう言って逃げるように信長の元を去っていった。
信長は、その背に矢を放つことはせずただ見送るのみだった。それも、荒太郎の印象とは違う。
「信長さん、もしかして割と優しい?」
本堂から離れながら荒太郎は、そんなことを口走った。
「あの籠の近くに置いてあった団子とかお茶をもらえたら優しい人決定だと思うけど、さすがに無理だよねー」
荒太郎はお腹を押さえる。空腹でついそんなことを思ってしまったのだろう。既に頭の中では、逃走経路を探しつつも団子を頬張ってる自分がいた。
「って、だから今はそんなことよりこの状況をどうにかしなきゃー!」
荒太郎は、この本能寺からどうすれば脱することが出来るのか、懸命に方法を模索していた。
※1 庫裏(くり)……寺院における台所のような場所
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担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月25日
参加申し込みの期限
2014年04月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月01日 11時00分
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