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【屋上:国語】
時間はまた巻き戻って、ウツボカズラに追われて
民谷 鋭二
が去っていった後の屋上。
2人の「問題児」が、久保田先生の授業を受けている。
「……先生、それは新しいオシャレかなんかですかね?」
額についている睡の字を指しながら、
倉前 七瀬
が気だるそうに尋ねた。
「あんまり似合っとらんですよ。普通にしよるほうが絶対いいです。まあ、『肉』にしなかっただけ偉いと思いますが」
「はいはい静かにして!」
七瀬には答えず久保田先生、教卓の上で出席簿をパンパンと鳴らす。
「七瀬君、あなたへの課題はこれよ」
作文用紙が七瀬の机に積まれた。
「何をするとですか?」
「読書感想文を書きなさい。今まで読んだ好きな本のでいいから」
「げ……って、さっきまでそんな授業じゃなかったやないですか」
「七瀬君は誰よりもたくさん本を読んでいるのに、感想文が適当過ぎます。恋愛小説の感想なら『結ばれて良かった』、推理小説なら『探偵が犯人当ててすごいと思った』、SFだったら『少し不思議だった』。たったその一行で終わり!? そんなんじゃだめよ!」
「じゃあどうすればよかとですか?」
「……もっとこうね、物語の背景とか、思わず唸ってしまった一文とか、あるでしょ。あとは登場人物のこの人の気持ちに共感したとか、あの人の気持ちはちょっと理解できないとか」
「はあ」
気の抜けた返事で返す七瀬。
やり取りを眺めていたもう1人の生徒が、クスクスと笑った。
「何がおかしいの、天吏ちゃん」
大天使 天吏
は、見透かしたような目を久保田先生に向けている。気安く「ちゃん」付けで呼んでほしくはなかったが、口には出さない。
(だって私は寛容だから)
上空を飛ぶ鳥を見上げながら天吏は答えた。
「人の気持ちなんて、誰にも分かるわけないです」
「そうよ確かに分からない。でも、分かろうとする気持ちが大事なのよ」
もっともらしい言葉が返ってきたので、天吏は思わずまた吹き出した。久保田先生はあきれ顔でため息をつく。
「天吏ちゃん……あなたは成績がいつもトップクラスなのに、国語の読解だけは取れてないわね」
「はい、私は昔から人の感情を読み取るのが苦手でした」
「相手の立場に立って考えるとか、そういう気ってないの? 大切なことなのよ」
さっきの笑みから一転し、無表情で冷たい視線を久保田先生に刺す。
「本当にみんなちゃんと相手の気持ちを分かろうとしているなら、こんなに人間同士で争い憎しみ合うことなんてないはずです」
「う。痛いところを突いてくるわね」
「だから私は、愚かな生物の気持ちなんて考えないことにしていたのです。無駄ですから」
「ふうん。でもこの授業から解放されたいなら、読解問題を解かないといけないのよ」
「ええ分かっています。私は寛容ですから。従います」
天吏の机に問題用紙が並べられた。
それから時間は流れ。
「先生、こんなのでよかとですか?」
「……どれどれ」
疲れた表情を隠しきれないまま、久保田先生は七瀬から本日13枚目の作文用紙を受け取った。
「今度はちゃんと用紙2枚分書いたとですよ」
「……」
さっと斜め読みしてすぐ、久保田先生は机に突っ伏した。
「これも、ダメですか?」
「ダメとかそういうレベルじゃないわ……。主人公が朝食に食べたトーストが何枚切りなのかとか、どうでもいいのよ。七瀬君がご飯派とかも、わりとどうでもいいし」
「先生はご飯派ですか、パン派ですか」
「私は朝からガッツリ肉とご飯でもいけるわ……ってそんなことはどうでもいいの」
夕方がそこまで来ている。久保田先生の赤ぶち眼鏡もオレンジに染まり始めた。
「だめね、時間切れ……」
問題児を更正できなかったことに肩を落とす久保田先生。
「うちは反省室行きですか」
「ええ。サンマさんに連れて行ってもらいなさい」
給水塔の上から見下ろしていたサンマさんがハシゴを降りてくる。すごい慎重に。
「なんかすいません先生。やっぱり僕は感想とか苦手とです。でも本当に本は好きです。それは信じてください」
お前本当は本読んでないんじゃないか。かつての教師からそう疑われて以来、七瀬は読書感想文を苦手としていた。
「もちろん信じているわ」
「なら、よかです」
次に書くことがあったら、もう少し頭を捻ってみようと思う七瀬だった。
「サンマさんから逃げてもいいですか」
「別に構わないけど」
「なかなかない機会やけん、どっちが速いか競走しますかねー」
「天吏ちゃんのほうはどう?」
走り去っていく七瀬とサンマさんを見送った後、天吏へと振り返る。
「!? ちょっと何してるの!」
天吏はフェンスにしがみついて上り始めていた。
「先生、私がフェンスを乗り越えて飛び降りたら、先生は悲しいですか」
「聞くまでもないでしょう!」
太陽に背を向けて飛ぶ鳥の影がある。天吏も彼らのように羽ばたきたいと思った。人間でない何かになって。
「本当は私のことなんてどうでもいいんじゃないですか。授業中にこんなことをされて、自分の将来はどうなってしまうんだろう、責任を取らされるんじゃないか。そんな己の保身のことばかりで頭がいっぱいになるんじゃないですか」
「な……?」
「どうですか。私は人の気持ち、理解できていますか」
最大の悪意が天吏からにじみ出ている。
「バカッ!」
久保田先生が駆け寄る。サンマさんも慌てて加担し、天吏は引きづり下ろされた。
「もう、ホントにバカ……」
天吏に抱きついて泣き出す久保田先生。
(こんなに泣いて。誰のために?)
「読解問題も結局解けてないし。反省室で、反省してなさい」
眼鏡を取って涙を拭きながら、久保田先生は命を下した。
(やっぱり人の気持ちなんて分からない。分かってあげる必要もない。愚かな人間)
サンマさんに担ぎ上げられる天吏。
まだ悪性への道を転がり始めたばかりだった。
ちょうど同じころ、七瀬も無事サンマさんに保護された。
倉前 七瀬
苦手:読書感想文 対決:まともな読書感想文を書く
対決結果:
負け
国語の点数が
ダウン!
大天使 天吏
苦手:人の気持ちを読み取ること 対決:読解問題を解く
対決結果:
負け
国語の点数が
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
スポーツ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月12日
参加申し込みの期限
2014年02月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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