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短夜のsparkler
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○二人の花火、一枚の写真
◆
ロケット花火の当たった手を、
御剣 刀
は噴水に浸して冷やす。
ネズミ花火の介入により、ロケット花火合戦はそのままお流れとなった。形は違えど怒られるのは予想の範疇内。
「そろそろ良いか」
噴水から出した手を拭き拭き、気を取り直して遊ぼうと思った彼の目に留まったのは
小山内 海
。
「こんばんは、小山内も来てたんだ」
『かたなくんもきてたんだ』
スケッチブックを持つ海の手には、ちょっと大きなビニール袋。微かに見える中身は、どうやら花火セットのようだ。
「一緒にやって良いのか? それなら、一緒させてもらおうかな」
適当な場所を探して陣取る二人。さあ、早速始めよう。
最初に袋から出したのはススキ花火。火をつけると、長い火花が鮮やかに周囲を照らす。
片手で花火を持ったまま、海はもう片方の手で膝の上に乗せたスケッチブックにさらさらと筆を走らせて、
『こういうてもちのやつって、いくつももってふりまわしたくなるよね』
「振り回す?」
ぽっと刀の頭に一瞬浮かんだのは、両手に大量のススキ花火を持って振り回す海の姿。ちょっと違う。
『ひばなでもようをかいてみたりするやつ』
夏になると、動画なんかで時々見かけることのあるヤツだ。
「ああ、確かにそういうのってやってみたくなるよな」
『だよね。こうやって、ほしとかうずまきとかかいちゃって』
言うなり、海は人のいない方に向けて花火を振り始めした。最初は星。あまり大きくないけれど、火花の軌跡が星の形を描き出す。
描ききったところでちょうど火が消えて、海は次の花火に点火した。今度は、二つ。
それをぐるぐると、時計回りと反時計回りに回す。火花が、二つの渦を宙に描く。
よし俺も、と刀も花火で模様を描く。綺麗な三角形、それから「火」の文字――カメラが無くて記録できないのが、少しばかり残念だ。
そんな二人の動きを
旅鴉 月詠
はメモに書き留め、
「失礼、一枚いいかな」
「お、写真か? 俺はいいけど、小山内は?」
ちらり横目で見やると、海もこくこくと頷く。
二人の正面――勿論、花火からは充分な距離を取り――に回って、一枚デジカメでパシャリ。
二人が並んで模様を描く間の一瞬が、ファインダーの中に切り取られた。
◆
パチパチと、線香花火が静かに弾ける。
「見た目は派手じゃないけど、だからいいよねえ」
澪乃 澄佳
の言葉に、
六月一日宮 檸檬
はかすかに視線を上げた。それに気付いているのかいないのか、澄佳は視線を線香花火に向けたまま、
「こうやってパチパチしてるのさ見るだけでほんわかした気持ちになって……落ち着くねえ」
自然と口の端が上がる。
「だからあたしは、一番好き、かな」
線香花火の穏やかな光に照らされた澄佳の表情は、いつもと違う髪型や浴衣も相まってだろうか、とても綺麗で。
さっきもそうしていたというのに、檸檬は気づけばじっと彼女を見つめていた。
「檸檬くん?」
ふと上がった澄佳の視線に、檸檬はつい慌ててしまう。
このままだと挙動不審だと思われる、とちょっと焦った頭に浮かんだのは。
「そうだ澪乃センパイ、線香花火を長く持たせるコツがあるんですよ。知ってます?」
「長持ちするコツ? ふへえ、檸檬くんてば物知りだねえ。ねえ、あたしにも教えてほしいな」
「勿論っすよ!」
新しい線香花火を一本出して、わかりやすいようにお互いの目線の位置に持ってくる。
「先っぽの火薬が詰まって膨らんでるとこのすぐ上……この、少しくびれたとこっすね。ここを」
つまんできゅっと捻る。
「こうすると、長持ちするんすよ」
ふへえ、と感嘆の声を漏らす澄佳。早速実践しようと新しい線香花火を手にとった彼女に、
「センパイ、どっちが長く花火できるか勝負しません?」
「いいねえそういうの。受けて立つっしょや!」
威勢のいい返事。
「へへっ、澪乃センパイ相手でも負けねーしっ」
自信ありげに鼻をこする檸檬に対し、
「ふふふ、あたしだって負けないんだからね!」
と澄佳。
戦いの火蓋が切って落とされた。
二人の手元で、線香花火がパチパチと弾ける。
澄佳の視線はじっと弾ける火花に向けられている。少しでも目を離すと、火が落ちてしまうとでも言うかのように。
一方檸檬はと言えば、ちらちらと横目で澄佳の様子を伺っていた。
(勝てたら……あの事絶対言うんだ……!)
決意と共に勝負により一層の意気込みをかけるため。そして、視線を線香花火に戻す。
そんな二人に、
八神 修
がデジカメ片手に声をかけた。
「すまない、一枚写真を撮らせてもらってもいいだろうか?」
勝負に興じる二人の姿が、写真映えしそうに見えたらしい。
「あたしはいいよう」
花火から視線を逸らしたくない、でも顔を見ずに受け答えするのは失礼だしというのがよく伝わる表情の澄佳。
「あ、俺も大丈夫っす」
そんな彼女の様子に、小さく笑いながら檸檬。修の口の端も少し上がる。
「ありがとう、良い写真を撮らせてもらうよ」
パシャリ。
線香花火の光と周囲の影のコントラストが美しい、とても夏らしい一枚が出来上がった。
勝負の決着が着いたのは、その後すぐ。
澄佳の線香花火が、ぽとりと先に地面に落ちた。
◆
線香花火で遊び終わって、ネズミ花火を手にとった
浅沼 柳司
。先の部分をつまみ上げ、
「これ、地面走り回るんよな」
としみじみ眺めるその後ろ。
桐生 計都
が、ひっそりと別のネズミ花火に着火。
(ふふ。ちょっと悪戯してもいいよね……?)
ちょっと邪悪な表情を浮かべ、ネズミ花火を柳司の方へぽーい。
一瞬の間を置いて、高速回転しながら走り回る。
「こっち来た!? うわわわわ!」
慌てて逃げる柳司、そんな彼の様子を見て計都はこらえきれずに吹き出してしまった。
その様子を、たまたま通りかかった月詠が写真に収めていった。
「ああー、びっくりしたでほんま」
ネズミ花火が消えて、ようやく一安心と息を吐く柳司。
「ごめんね、ちょっと悪戯したくなって」
さっきの様子を思い出して、計都はくすりと笑う。
「計都が楽しそうやし、別にええけど。……そういえばさ、計都カメラ持ってる?」
「持ってるよ」
そう言って取り出したのは、二刀流の時にも使っていたデジカメ。
「おっ、さすが。あのさ、前テレビで見たのやってみたいんやけど、ええかな?」
テレビ? と小首を傾げる計都に、
「こう、カメラとるときに花火を振り回したら、花火の光で絵が描けるってヤツやねんけど」
と身振り手振りも交えて説明。すると計都は、
「面白そうだね。やろうよ」
と頷いた。
「ありがとな計都! でも、描くのは何がええかな……」
適当に振り回して模様を描くのでも悪くはないが、ちょっと勿体無い気もする。
「何がいいかな……」
「うーん……頭文字とかどうやろ……?」
柳司の思いつきに、いいんじゃないと計都。
「それやったら、浅沼のAと桐生のKか。てか、せっかくやから計都も一緒に写ろうや」
思っても見なかった提案に、計都の心に嬉しさがこみ上げる。
「いいの……?」
「当たり前やん。いつも撮ってばかりやろ、偶には一緒に写ろうって!」
「うんっ!」
思わず、計都はいつもよりもずっと強く頷いた。
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担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月23日
参加申し込みの期限
2014年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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