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赤くて艶やかな髪は乱れ、同色の薔薇の髪留めが激しく上下に弾む。軽く開いた唇からは苦しそうな息が漏れ聞こえた。
寝子ヶ浜海岸に向かう道を
花風 もも
が歩くよりは速くに走っていた。
「瓢君とデートの日なのに、なんで僕は遅れちゃうのよぉ」
両方の腕を左右に広げるように振って懸命に走る。苦しい息の中、青い瞳を潤ませた。
「僕が服選びに、一時間も掛けたからだよぉ」
ももは、ばかぁ、と拗ねたような声を出した。
最後の信号に足止めをされた。目的地の海岸は目の前である。
待っている間にももは髪を手で整えた。最後は自分の服装に意識を向ける。
両肩を出した大胆な淡紅色のワンピース。白い長袖のレースを羽織ることで品よく纏まっていた。
「おかしくないよね」
ももの問いに答えるかのように信号が青に変わった。勢いよく飛び出して待ち人を探す。
道沿いの木の一本から無造作に手が伸びて力なく振られた。肘の辺りをゆったりと包む袖は紺色で甚平の一部に見えた。
「瓢君、遅れてごめんなさい」
ももは木に回り込んだ。掌を合わせて唇に軽く押し当てる。
「……今日は素晴らしい青空で絶好のデート日和だねぇ」
木に背中を預けた
骨削 瓢
が項垂れた姿で悲しげに語る。そうね、とももは笑顔を作って答えた。
「そんな素晴らしいデート日和に肝心の、あの子がいない。そんなはずがない、とあっしは自分に言い聞かせて砂浜を探したよぃ。広大な砂漠のど真ん中でオアシスを見つけるような、そんな気持ちで懸命に歩いたねぇ」
芝居口調で語る瓢が話の終わりに大きな溜息を吐いた。
「ごめんね。僕が服を選ぶのが遅いから、こんなに遅れちゃって。ごめんね、許して瓢君」
ももの小刻みに震える頭を止めるかのように瓢の掌が置かれた。
「な~んてな」
顔を上げた瓢は白い歯を見せて笑った。ももの頭を少し乱暴に摩る。
「髪がぐしゃぐしゃになるよぉ」
「役者が揃ったところで行きますかい」
瓢はふらりと砂浜に降りて、岩場の方向に力強く歩き出した。
「ま、待ってよぉ」
目まぐるしい展開に翻弄されたももが慌てて追い掛ける。
二人は横に並んで砂浜を歩いた。岩場が見えてくると、瓢は得意げな顔になった。
「今日のデートは豪勢にやりたい。屋形船を貸し切って沖釣りとしゃれ込もう、なんてことを考えまして」
「そこまでしなくてもいいよ。だって、お金が大変でしょ?」
「その通り。あっしには無理で、こうなったわけだねぇ」
瓢が指差した岩場に小さな舟があった。側面には掠れた数字が書かれていた。
目にしたももが思い付いたかのように言った。
「池でよくある貸しボートみたい」
「いい拾いもんをしたねぇ。ちゃんとオールもあるし、もちろん釣りもできる」
二人は舟の間近にまできた。中には釣り竿が二本と蓋のあるバケツが置いてあった。
「あのバケツには何か入っているの?」
ももの質問を待っていたかのように瓢は目を輝かせた。
「あのバケツの中には、あっしの数時間の情熱がうじゃうじゃと入っているんだよぃ」
「えっとぉ、情熱がうじゃうじゃ?」
瓢は両手でバケツを持ち上げて自分の耳の横に持っていく。引き攣るような笑みで瞬間的に震えると、ももにバケツを差し出した。
「何か聞こえるの?」
ももは恐々とした動作でバケツに耳を寄せる。中の音に驚いたのか。いやぁ、と声を上げた瞬間、身体がよろけた。
咄嗟に瓢はももの腕を掴んだ。支えを失ったバケツが足元に落ちた。衝撃で蓋は転がり、大量のフナムシが散り散りになって逃げ出した。
「白いゴキブリ! いやぁ、こっちに来ないでぇ!」
「嗚呼、生き餌のフナムシがぁ。あっしの努力の結晶が逃げていくよぉ」
瓢は未練がましい目で横倒しになったバケツを見た。拾い上げて中を窺うと、何も入っていなかった。
「瓢君、がっかりしないで。ほら、池よりも広い海でボートが乗れるよ。これって贅沢なことよね」
「そうかねぇ」
「うん、僕はそう思うよ」
ももの説得もあって、二人は舟で沖に出た。漕いでいた手を休めて瓢は存分に釣り竿を奮う。
「おお、凄い引きだよぃ。こりゃ大物だねぇ。ミンククジラくらいは釣れてるよ、こりゃあ」
もちろん釣り針に餌は付いていない。本人曰く、エア釣りという画期的な遊びらしい。ももは側で手を叩いて笑った。
帰りは少し波の荒いところを通った。舟が大きく左右に揺れてももは、怖いよぉ、と弱々しい声を連発した。瓢は勇気付けながらも状況を楽しんでいるようであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月04日
参加申し込みの期限
2014年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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