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The day of retribution.
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◆
清掃終了のチャイムが鳴り終えたのはちょうど三十分ほど前だった。
部活動等の用事のない生徒たちは、東門を抜け並木道をくぐりぬけ、真夏の日差しに目を細めている。
その穏やかな光景を眺める穴場なのが、視聴覚室。
静かで、一般的な教室よりも広々としていて、三階にあって――なにより室内だ。
夏の寝子高の風景を楽しむにはなかなかのスポットだった。
しかし今日は外に負けないほど、視聴覚室は暑苦しい。
しかも外がカラっと晴れて気持ちがいいのに対して視聴覚室はじめっと湿気のある暑さなので、後者の方が分が悪いといえるだろう。
視聴覚室が暑苦しい原因は主にふたつ。
ひとつはこの教室に、気分の沈んだ人間が集まっているということ。
もうひとつは、やたら場所を取る乙女が張り切って教室中を練り歩いているということだ。
「留年なんてしたくないわよネェ。アタシだって可愛い教え子たちにそんな目に合わせたくないわぁ?」
ぷりんぷりんとお尻を振って、女優さながらの――いや、事実女優(?)なのだけれど――ステップを刻んで、
「でも、サボっちゃうのはもっとダメよネェ?」
富士山 権蔵
ことフジコは、視聴覚室に集まった生徒たちを舐めるように見渡した。
「だけど、センセーは優しいからアナタたちにチャンスをアゲルのよ? 閉門までに仕上げちゃってネェ」
タイムリミットはおおよそ三時間後。それまでに終わらなければ、どうなるか。それはその時のお楽しみである。
「篠崎ちゃんも、頑張りましょうね」
そう言って、扉の近くに立たせていた
篠崎 響也
に声をかける。帰ろうとしていたところをフジコに見つかってここまで連行されたのだ。
「……はい」
響也の顔は綺麗なくらいに引きつっていた。その顔をみて、フジコが舌なめずりしたのは言うまでもない。
追試
以来、フジコに対しての感情は九割九分苦手意識という響也。
フジコは少し離れているのにもかかわらず、耳にねっとりと息が絡みついてくるような錯覚を覚えた。その程度にはトラウマである。
そうして響也が固まっている間にずるずると連行されてしまい、テキストに立ち向かう羽目になった。
現在響也は、諦めて問題を解いている。
(さすがに留年はまずいしな)
響也の脳裏に留年の二文字がチラつく。しかしなかなか手は動いてくれなかった。
「逃亡したい逃亡したい……」
まだ諦めきれずにブツブツと呟いている
桜井 ラッセル
の影響もあるかもしれない。
「桜井……」
「ダメだ! これ以上逃げたら学級委員剥奪に休学とか万が一、退学にされるかもだし……!」
ラッセルは顔を青くして、腕を震わせている。
響也の声も届かないようだった。
響也はそっとため息が漏れる。
ひとりよりふたりの方がはかどるかもしれないと声をかけたが、結局はサボリ仲間。さくさくと問題集が解けるはずもないのだ。
「……意外と知り合い多いんだよな」
唐突にラッセルがもらす。いままでの逃避とは違った形の逃避をはじめたようだ。
「後木に霧生に……て新聞部ばっかりじゃん!」
どうやらラッセルが所属する新聞部の面々が揃っているようだ。ラッセルががっくりと打ちひしがれた。
「そうなのか? 新聞部って頭良さそうなのにな」
響也が思ったことを口にすると、どうやらラッセルも同じように思ったらしく力なく頷いた。
「……取材と称してサボることも多かったんだ」
言い訳じみたラッセルの言葉にも、黙って頷いてみせる。
「やっぱ、苦手なのに向かわねーとな」
弱々しいラッセルの笑顔を見ても「そうだな」としか言えない響也だった。
「あら、お話してるなんて、おふたりとも随分と余裕みたいネェ?」
響也の体が大きく跳ねる。背筋にぞわぞわと虫が這う感覚が蘇った。
「ふ、フジコ先生」
「ふふ、そんなに暇を持て余してるならアタシも混ぜてチョウダイよ」
「い、いえ、まったくそんなことはないです、お、教え合ってたんですよ。
――な、桜井?」
意思に反して震える声。助けを求めるようにラッセルを見つめると、なにかを察してくれたようでラッセルは力強く頷いてくれた。
「あぁ~ら、そぉ~お?」
残念そうに去っていくフジコを見て、響也は覚悟を決めた。
自分の体を守るためにもこの試練を乗り越えなければならない。
「……桜井、終わったらカラオケでも行かないか?」と響也が低い声で囁くと、
「お、カラオケか!!」
桜井の目に力が宿った。
「それをたのしみに頑張ろう……」
馬のニンジン方式を使い、ふたりは自らに鞭を打った。
ぴょこんと飛び出たアホ毛を揺らしながら、原稿用紙にむかっていたのは
後木 真央
だった。
「できたのだ~!」
満足げに口を結んで真央はペンを置いた。どうやら国語の課題のラブレターを書いていたらしい。
しかし原稿用紙を手に取り、改めて読み直していくうちに真央の表情はみるみる変化していった。
「……恋文と言うよりポエムになった気がするのだ」
すっかり苦い顔になってしまった真央。二度読み直して、もうこれはこれでいいやと彼女は開き直った。
そしてラブレターを読むとき以上に渋い表情で机の端に置いてあるテキストを見る。
『数学 1年9組
後木 真央
』と印刷されたそれは、シワひとつついていない綺麗な状態だった。
睨みつけること数分。覚悟を決めたように真央は両手を天に突き上げる。
「恐るべし敵なのだ。でもでも、真央ちゃんは負けないのだー!」
「後木ちゃん、うるさいわよ」
「……ごめんなさいなのだ」
出鼻はくじかれたが、真央はぎゅっとペンを握って数字に立ち向かった。
シャープペンシルを器用に指で回転させながら、
浅沼 柳司
は数学のテキストを睨みつける。
(あーあ、出頭命令かぁ)
睨みつけたところで答えはわからないままで、問題が減るわけでもなかった。柳司のペンはくるくると回っている。
(別にサボろう思うて、サボったんやないんやけどな……)
確かにサボろうと思ってサボったこともあったけれど、絡まれたりというような不可抗力で遅刻することも多々あった。
そんな柳司でも留年は避けたい。その一心で柳司はここにやってきたのだ。
選んだ科目は数学。本当は国語と英語も提出しておくべきところだったが、現代文の課題はラブレター。
(ラブレター、評価されるってどんな地獄やねん!)
英語の課題は反省文ならぬ反省の詩。
(謝罪文なんぞ、英語で書けたら赤点なんかとらんわ!)
なので、内容を聞いて回れ右。
とはいえ数学が得意なわけでも好きなわけでもなく、そもそも分かっていたらこうして課題を提出しなくたってなんとかなるはず。
要するに柳司のペンは回っていた。
(しゃあないわな……)
柳司は、クネクネとお尻を振って、器用に机と机の間をぶつからないように歩いているフジコに一縷の望みを託した。
「権ちゃん、質問ええ……」
挙手をして、柳司が言い切る前に、フジコはずいっとぐいっと近づいてくる。
「……なにか?」
「いや、ここがさっぱりわからへんのやけど」
「……へぇ~?」
妙に間延びした口調でのフジコ。
(あれ、先生の事を権ちゃんって呼んだらまずかったっけ……?)
柳司はすぐに原因に気がついたが、
(まあ、一回呼んでもうたもんはしゃあない。最後まで権ちゃんで貫き通す!)
という無駄な根性を発揮してしまった。
「権ちゃん、教えてくれへんか?」
なにも気がついていないふりをして、柳司はまっすぐフジコを見る。
フジコは極上の笑みを浮かべて「任せてチョウダイ」と返事をした。
(なんや、怒ってへんのか)
柳司はまだ気がついていないようだが、獲物の活きがいいほど、フジコの血は熱くたぎるのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月19日
参加申し込みの期限
2013年12月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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