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追試危機一髪! ~黒い陰謀とヤバイ奴~
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●追試は続くよどこまでも
篠崎 響也
は淡々と、学生の本分を果たしていた。
赤点だったのは、数学だけ。かったるいけど、さっさと終わらせて帰ってヴァイオリンの練習をしたい。
(しかし、前から苦手だったけど、この教師……本当に苦手だ)
しなを作りながら、他の生徒の妨害をしているフジコちゃんを冷めた目で見やり、響也はそっと息を落とす。
「うわやめろ、何をする――!!!」
文字だけは美しいが回答は全て不正解という、残念な
長谷川 凜
が犬メイクされて絶叫している。
態度だけは偉そうだが、頭を抱えて気の強そうなつり目に涙を滲ませる様は、どう見てもドSホイホイだ。
「俺はメイクなんてしなくても十分カッコイイのに、何て事を~!」
手鏡を見せられてショボくれる凛の反応に、フジコちゃんはご満悦だ。
芸術家には色々なタイプの人間が居るが、フジコちゃんの強烈な個性は、響也の理解の範疇を超えていた。
ともあれ、犬役だけは絶対回避だ。
基礎となる問題から確実に解いていき、応用などは後回し。点数を稼ごう。
黙々と答案に向き合う響也の背筋に、悪寒が走った。
(しまった、注目されてる!?)
フジコちゃんが、つつつと滑るように移動してきた。
「順調ね、篠崎ちゃん」
フジコちゃんが口をすぼめ、殺気を感じた響也は身を捻って息を回避した。
次なる攻撃も、全神経を回避にまわして、どうにかかわす。
「あら、無駄な事を」
くつくつと笑ったフジコちゃんは、何を思ったか次の瞬間、響也の耳元まで口を寄せた。
ここまで近接されたら、避けられるものではない。
響也の耳に、フローラルブレスが炸裂した。
「~~~~っ!!?」
思わず耳を手で押さえる。羞恥で赤くなりつつフジコちゃんを睨み上げれば、とても満足そうで響也は引きつった。
(やばい、こいつ本物のサディストだ!)
更に有無を言わさず顎を持ち上げられて、犬メイクされる。
(何て早業……! いや、惑わされるな、無視。無視。無視!)
早く帰ってヴァイオリンを……。今はヴァイオリンの事だけ考えるんだ。
苛立ちを隠せない顔で無視を貫こうとするも、手鏡を強引に視野に入れられた。
(これじゃ答案が見えな……、……!?)
鏡に映った響也の顔は、髪の色に合わせて茶系に塗られ、白いハイライトと、上にすっと伸びるアイラインが引かれていたが、それが案外ワイルドで様になっていた。
(あれ、カッコイイ、かも……?)
普段の繊細さとは、また違う印象。うっかり魅入ってしまい、響也は慌てて己に立ち返る。
(試験に集中するんだ、この恐ろしい空間から早く出なきゃ……)
何を思ったか一歩引いたフジコちゃんを、全身全霊で無視していた響也だが、次の瞬間フジコちゃんは優雅な動きで舞った。
あの体格で音も立てずに、床を滑る動作は洗練されていて、全くの無駄がない。
そして何かを演じているのか、所作はたおやかな女性を感じさせた。
(……無視だ……)
フジコちゃんが口を開いた。
「そなたはまだ若々しく、命が輝いています。
望み通り、助けてあげましょう。
でも、今夜の事をもしも誰かに話したら――その時は、そなたの美しい命は終わってしまいましょう」
声が、まるで別人じゃないか。
黒い服が、白い着物であるかのような錯覚を生み出すのは、その佇まいのせいだ。
「…………」
フジコちゃんの脅威が去ったようだ。
あれは、雪女か?
(……アーティストである事は認めよう。だいぶ、変り種だが……)
次のカモを探して歩き回るフジコちゃんに、響也はようやく肩の力を抜いた。
何だかんだで、正直関わり合いになりたくなかった。
響也とは対照的に、
姫神 絵梨菜
は羨望の眼差しをフジコちゃんに送る。
(フジコせんせー、すごいなー! 私もあんな風に、演技できる女優さんになれたらなぁ。
ファンからサインとか、いっぱい求められちゃったりして……♪)
ついテストそっちのけで、そんな未来予想図を頭に思い描いてしまう。
そんな絵梨菜に、フジコちゃんが目をつけてしまった。
あどけないラインを描いた顎を摘まんで持ち上げると、あっという間にふわふわのプードルのような絵梨菜が出来上がる。
これでウィッグでも被せたら、そのまま何かの表紙に使えそうだ。
(きゃいーん! かっわいい♪ さすが先生、絵梨菜のいいトコ、わかってる!
メイクうまいなぁ……勉強になるよっ。
このファンデーションのノリ、どこのブランドのお化粧品使ってるのかなー?
って、それは後! 今はそっちの勉強じゃないよー!)
今は三角比。サイン、コサイン、タンジェントに集中するのだ。
うぅ……。
指をくわえて、捨てられた子犬のような目でフジコちゃんを見上げる絵梨菜に、彼女は一つウィンクを返してくれた。
(先生、私の事を応援してくれてるのかな……?)
絵梨菜は、フジコちゃんに こくりと頷く。
(そっか、妨害に負けずに集中して突破しなきゃだったよね。
よーし、頑張ろうっと! ここを乗り切って、女優になるための、一杯お稽古するんだ)
叶えたい夢があるから、絵梨菜は強い。
集中して問題を解き始めた絵梨菜を、フジコちゃんはもう妨害して来なかった。
「野々、頑張れ。終わったら、
七夜
も誘って、何か旨い物でも食べに行こう」
白目を剥いている ののこに、
八神 修
は小声でエールを送る。
「うぅ、もう無理かも……」
伸びきった ののこの手は、もうピクリとも動いていない。
「仕方ないな……フジコ先生」
「なあに? 八神ちゃん」
「相談なのですが、いくら頑張っても知らない事は書けません。
回答が埋まらない者を、隣の教室に連れ出して勉強を教えたいのですが、許可を頂けますか?
勿論、追試に出る問題そのものは教えず、似た問題を教えるようにします。
解けるようになった事で、自信をつけるだけでも随分違うと思いますし」
修の言葉に、驚いたのはフジコちゃんだけではない。
不正を防止するために監督補佐をしていた
八十八旗 信彦
も、目を丸くした。
「やがみん……気持ちは分からなくもないが。それは、ちょっとマズイんじゃないか?
常識で考えられない、と言うか……」
気まずそうに頭を掻いた信彦が、フジコちゃんの顔色を伺う。
「そうね、八十八旗ちゃんの言う通り。ルール違反だと思うわ」
「しかし、今のままでは……」
「なあ、やがみん。全員が一斉に同じ教科を受けているなら、まだしも。
今回の追試は受ける教科が人によって違うから、ほとんどの人が時間差で別の教科を受けているだろう?
しかも俺とやがみんは、テスト用紙を配っているから、問題も一部把握していると考えていい。
その状態で勉強が出来ない生徒を、生徒が連れ出して教えるという行為が、どれほどグレーか……。
やがみんなら、分かるよな?」
そう、修が勉強を教える事で皆をバックアップしたいなら、内情が分かる監督側に立ってはいけなかった。
いや、そうでなかったとしても、早く追試を済ませて帰る生徒を捕まえて、問題を聞くという荒業だって、やろうと思えば出来る。
生徒が追試の最中に、用もなく教室から出る事自体が、推奨されていないのだ。
「俺は不正なんか」
修は言葉を切る。常より論より証拠と考えている彼自身が、言葉だけでは不十分だと思っていた。
「そうね……」
フジコちゃんが顎を撫でた。
「学校側が追試をするのもテストの成績を、少しでも挽回してもらいたいからに他ならないわ。
いいでしょう。テスト中は駄目だけど、科目と科目の合間にのみテスト対策をする事を許可しましょう」
「フジコ先生」
「ただし」
顔を上げた修に、フジコちゃんは人差し指を立てて、グレートマザーのように微笑む。
「忘れないで頂戴。
追試の日程も出題範囲も、全員が前もって分かっている事で、対策は本来テストの前にやるべき事なの。
今回は八神ちゃんの顔に免じて許可をするけれど、次からはこんな特例出さないわ」
「はい……わかりました」
1科目放棄した、ののこを連れて、修は隣の教室へ向かう。
「修君、ごめんなさい」
「うん? 何だ急に」
「何か難しくて意味よく分かんなかったけど、叱られたのって私のせい?」
「いや、そうじゃないよ、野々」
修は苦笑する。
「そうなの?」
「ああ。そんな事より、一つでも二つでも、出来るようにしよう」
「うん……が、頑張る!」
ののこの追試は、お約束の“全教科”だ。
短時間とは言え、毎度連れ出して教えるのは大変な労力を割く事になったが、修は熱心に ののこや成績が振るわない他の者を連れ出し、工夫して教えたのだった。
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月27日
参加申し込みの期限
2013年09月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月03日 11時00分
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