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【七夕】ポニーテールとSUMO
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珍しく笑顔を見せた
魂行 凪
の勝水を受け、
御剣 刀
が土俵に上がる。
対する
尾鎌 蛇那伊
は
宮祀 智瑜
に水をかけてもらい、土俵の土を踏んだ。
本日最大の武闘派同士の戦い。
ここまでの盛り上がりも踏まえ、恐らく、これが終われば満足してくれるのではないか。
そんな期待感も膨らでんいた。
けれどそんな期待感も、願いも蛇那伊には興味がなかった。
それどころか七夕の精が満足するかどうかにもなんら気を配らない。
蛇那伊は体を冷やさないようにと休憩中に羽織っていた浴衣を脱ぎ捨て、土俵に上がる。
彼の考えは単純明快。
戦う以上は全力で戦うのみ。
ただそれだけだった。
(さっきも、それなりに楽しませてもらったけど、今回はもっと、もっと楽しめそうね……)
睨めるように刀を見て、蛇那伊はしっかりと開脚した。
そして高く高く片足を持ち上げてから、土俵に叩きつける。
刀に見せつけるように猛々しいしこを踏んで、
「ふしゅぅうう」
と音を立てて、息を吐いた。
「ん……」
刀もただならぬ蛇那伊の様子に眉を寄せる。
蛇那伊はそれすら気が付かぬほど集中をして、体の中から不要なものを吐き出し、自身の中にくすぶっている『気』を丁寧に練り上げていく。
刀は少し悩んだが、浴衣は脱がずに土俵に上がった。
帯がほどければ負け。その危険は承知の上だ。
軽くしこを踏んで帯がほどけないことを確認して、蛇那伊と向かい合った。
「見合って、見合って――」
行司の声が遠くに聞こえる。
いい集中だ。
筋肉に入っていた無駄な力がすっと抜けて、
「はっけよーい、のこった!」
試合開始を迎えた。
ズズと足を引きずれば、かすかに土の擦れる音がして、皮膚に染みこんでくるような気がした。
ジャリジャリとした感触ではなく、サラサラとした良質な土だ。
そんな些細な感覚までを研ぎ澄まし、相手の動向を窺う刀。
けれどそれは相手も同じらしい。
どちらも動き出さない。
視線もブレない。構えも隙がなく、体のどこかが前に出ることも後ろに下がることもなく均等を作り上げている。
どこから攻めても、攻め返される。
これは確信でも、推測でもなく、決定的な未来だ。
どちらから動いて、動かれたらそれをどう返して、向こうも攻め返されることはわかっているだろうからその後は――。
先の先を読み合って、読み合って。
時間にすればほんの数秒の事だった。
けれど何時間でも膠着状態は保たれるだろうということは充分互いが理解した。
(もう、動くしかないな)
そう考えるタイミングも同じ。
刀が右肩から前に出ると、蛇那伊の右足のが地面を蹴った。
(あ、おにぎりなくなっちゃった)
鬼崎 あやめ
は慌てて席を立った。
大勝負を見ながら、おにぎりを食べる人が多かったため、刀と蛇那伊の分がなくなってしまったのだ。
そうして焚き火の近くに置いてある鍋の元に向かうと――そこには医療班として控えていた
添木 牡丹
が居た。
「牡丹お姉ちゃん……」
「あやめ、ちゃん」
こんな時に限って他の人は席を外していて、居るのは牡丹と気絶をしている面々だけ。
あやめは気まずさに耐えかねて、そのまま立ち去ろうとした。
「あやめちゃん!」
そんな大きな声で呼ばれたら――のばらお姉ちゃんと同じ声で呼ばれたら、動けないんです。
「あやめちゃん、今までごめんなさい」
牡丹が頭を下げたのが、衣擦れの音でわかった。
本能的に振り返りたくなる。けれど振り返る訳にはいかないと理性があやめを止めた。
(だってこの人はのばらお姉ちゃんを……苛めて、私から奪った……許しちゃいけない人、なのに)
「ごめんなさい」
それ以外の無駄な言葉はなにも言わない。牡丹はただあやめに謝罪をした。
(なのに……!)
あやめは振り返る。牡丹の頭が見えた。
その姿が――誠意あふれる姿があやめにはどうしても許せない、いや認めることが出来ないのだ。
「何でいきなり謝るの! あの時は拒絶したくせに!」
「ごめんなさい」
それでも牡丹は謝り続けるだけ。
「ごめんなさい」
「やめてよ……」
あやめの瞳に涙が滲んだ。
「謝らないでよぉ……」
牡丹がそっとあやめの頭に触れる。
じんわりと牡丹の熱が伝わってきた。
やさしくやさしく牡丹があやめの頭を撫でる。
「なんで、牡丹お姉ちゃんがのばらお姉ちゃんの撫で方してくるの……? 私は、どうすれば……」
あやめは牡丹の手を振り払って、その場を後にした。
けれど、牡丹が触れた髪にはいつまでもその熱が残っていた。
「私は……本当は」
花村のばらなの。
牡丹の――牡丹だと名乗っている『のばら』の内なる叫びは誰の耳にも届かない。
いつか、本当の名前を取り戻す日はくるのだろうか……。
のばらは涙も流せなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
50人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月05日
参加申し込みの期限
2014年01月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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