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ハレよ、風吹け ～ぼくらが幸せでありますように～
この花咲くや、と
このとき寝子高のグラウンドに集まった者たちはみな、思い思いに猫を撫でた。
八神 修は運転手に連れてきてもらった飼猫のミルクたちを撫でる。
恵御納 理沙、恵御納 久隆、恵御納 夏朝、恵御納 夏夜、そしてえみな ハルくんは家族でいっしょに。
京極 花音は偶然出くわした暁月 静と。
曖浜 鴻は甥っ子の曖浜 瑠樹と。
青山 絢と水谷 真優理は寄り添いあい、朝鳥 さゆるはすこしつまらなそうに、梓 智依子は娘といっしょに。
仙藤 蒼と仙藤 紫や、薄野 九月と薄野 五月、志波 拓郎と志波 武道のように兄弟姉妹で。
雨崎 楓香は薄野姉妹と、呉井 陽太と高梨 彩葉は志波兄弟とともにいる。
浅見 柚乃と霧生 愛はつかず離れずな距離で。
愛猫 萌々子は腕の中の猫を恋人の万条 幸次だとは気づかず撫で。
響 タルトとシオ・レイゼルオークは猫の姿のお三夜さまと狛猫たちを撫でている。
フィーリクス・C・柚瀬は娘の柚瀬 玲音の傍に行っていっしょに撫でた。
穂現 まうと穂現まうまうはふたりで撫でられることを喜びあい。
稲積 柚春と桜井 ラッセル、海道 千里はそっと風の行方を目で追う。
有沢 茉奈と水上 桜は卒業式で撒いた花吹雪を思い。
八十八旗 信彦は天満 七星や、白 真白と笑いあっている。
観月 光と折河 樹は何故かハリセンでどつきあい。
みつえことミーツェ・Ｍ・フェリスは三夜 深夜子といっしょである。
羽生 碧南は鷹取 洋二を見つけて駆け寄り。
綾辻 綾花と早川 珪は猫メモを取りながら。
月守 輝夜は青木 慎之介と寄り添って。
御巫 時子はぼーっとしている五十嵐 尚輝を促して。
宮祀 智瑜は桐島 義弘のお尻をちらちら見ながら。
化神 小次郎は吉田 熊吉を意識しながら。
倉前 七瀬はウォルトを撫で、巫部 紫苑はボン太を胸にだいてもふもふ。
喜矢武 あいお、月原 想花、邪衣 士、サキリ・デイジーカッターは猫鳴館の寮生たちと。
フジコ先生こと富士山 権蔵とともにいる落合 まゆらと嘉渡洲 稀跡はげっそりしているが大丈夫か。
深縹 露草は黒白 滴に会い、スケッチブックを見せている。
飴を咥えた花厳 望春はやっぱり空が気になって、何度も上をみてしまう。
吉住 志桜里と吉住 獅百合、卵城 秘月はイタズラ顔で猫をこしょこしょ。
旅鴉 月詠はこの光景を興味深そうにスケッチし。
桜花寮でのパーティの幹事だった椎井 莉鳥と七夜 あおいは、手伝いを申し出てくれた鴻上 彰尋やほかの桜花寮生たちとともに、輝く花びらが舞い上がる様を目に焼き付ける。
おなじとき、寝子島の外でも人々はどうしてか猫を撫でなければという気になって、思い思いに猫を撫でた。
星幽塔では、リリエル・エーテライトとメリィ・ランページ、三ヶ島 葵が。
霊界では、ヴィーゼ・ベルンスタインや餅々 きなこはサニーを撫で。
配信を終えた雪寄 愛唯は庭に遊びに来た猫を。
斉田 珠喪はトランジットの空港でラウンジにいた猫を撫でた。
ようやく出会えた橘 明里と音海 なぎさはどこかの街で。
維都月 茉菜と維都月 怜は邸の庭で。
狗民 きとりは東京タワーの真下で。
猫をなでながら皆は思った。
過ごしてきた日々のこと。
友人たち。家族。出会うことはなかったとしてもこの世界に存在している人々のことを。
遠くイタリアの空の下では高梨 煉も、寝子島で友と過ごした日々を思って猫を撫でていた。
（大切な、今は思い出せないナニカ。
俺たちの過去、そして未来を。
……愛している。守りたい……）
煉の記憶の中の景色同様、未来樹の真下の寝子高のグラウンドは夕暮れに赤く染まっている。
そっくりさんの里見 ゆいといた夢宮 瑠奈は、視線を上げた先にいたアホ毛の少女が気になって、まるで旧友と話すかのように話しかけていた。
「花びらが空に戻っていくねぇ。キラキラ光って、とってもキレイ。……でもなんだか」
巨大な樹の輝きが頭打ちになっている気がする。あと一歩、もう一歩なのに、足りていないかんじだ。
「もしかしてあたしたちの力が足りてないんじゃ？ もっともっと猫を撫でないと」
慌ててまだ撫でられていない猫を探すが、どの猫もゴロゴロゴロと喉を鳴らしており、光る花びらもこれ以上ないほど舞い上がっている。
「充分だよ」
と少女は瑠奈の手を取っていう。
「ここまで来れば、あとは私の力でなんとかできる」
「待て！」
灰色猫が叫ぶ。瑠奈はそれを不思議には思わない自分に驚いた。
――ああ、そうだ。知ってた。ほんの少しの間忘れていただけ。
「はじめましてじゃなかった。ずっとずっとともだちだった。あなたの名は――」
瑠奈が、いや、瑠奈だけではない。この瞬間、みんなが彼女のことを思い出して叫んだ。
「ののこ！！！！」
このとき寝子高のグラウンドに集まった者たちはみな、思い思いに猫を撫でた。
八神 修は運転手に連れてきてもらった飼猫のミルクたちを撫でる。
恵御納 理沙、恵御納 久隆、恵御納 夏朝、恵御納 夏夜、そしてえみな ハルくんは家族でいっしょに。
京極 花音は偶然出くわした暁月 静と。
曖浜 鴻は甥っ子の曖浜 瑠樹と。
青山 絢と水谷 真優理は寄り添いあい、朝鳥 さゆるはすこしつまらなそうに、梓 智依子は娘といっしょに。
仙藤 蒼と仙藤 紫や、薄野 九月と薄野 五月、志波 拓郎と志波 武道のように兄弟姉妹で。
雨崎 楓香は薄野姉妹と、呉井 陽太と高梨 彩葉は志波兄弟とともにいる。
浅見 柚乃と霧生 愛はつかず離れずな距離で。
愛猫 萌々子は腕の中の猫を恋人の万条 幸次だとは気づかず撫で。
響 タルトとシオ・レイゼルオークは猫の姿のお三夜さまと狛猫たちを撫でている。
フィーリクス・C・柚瀬は娘の柚瀬 玲音の傍に行っていっしょに撫でた。
穂現 まうと穂現まうまうはふたりで撫でられることを喜びあい。
稲積 柚春と桜井 ラッセル、海道 千里はそっと風の行方を目で追う。
有沢 茉奈と水上 桜は卒業式で撒いた花吹雪を思い。
八十八旗 信彦は天満 七星や、白 真白と笑いあっている。
観月 光と折河 樹は何故かハリセンでどつきあい。
みつえことミーツェ・Ｍ・フェリスは三夜 深夜子といっしょである。
羽生 碧南は鷹取 洋二を見つけて駆け寄り。
綾辻 綾花と早川 珪は猫メモを取りながら。
月守 輝夜は青木 慎之介と寄り添って。
御巫 時子はぼーっとしている五十嵐 尚輝を促して。
宮祀 智瑜は桐島 義弘のお尻をちらちら見ながら。
化神 小次郎は吉田 熊吉を意識しながら。
倉前 七瀬はウォルトを撫で、巫部 紫苑はボン太を胸にだいてもふもふ。
喜矢武 あいお、月原 想花、邪衣 士、サキリ・デイジーカッターは猫鳴館の寮生たちと。
フジコ先生こと富士山 権蔵とともにいる落合 まゆらと嘉渡洲 稀跡はげっそりしているが大丈夫か。
深縹 露草は黒白 滴に会い、スケッチブックを見せている。
飴を咥えた花厳 望春はやっぱり空が気になって、何度も上をみてしまう。
吉住 志桜里と吉住 獅百合、卵城 秘月はイタズラ顔で猫をこしょこしょ。
旅鴉 月詠はこの光景を興味深そうにスケッチし。
桜花寮でのパーティの幹事だった椎井 莉鳥と七夜 あおいは、手伝いを申し出てくれた鴻上 彰尋やほかの桜花寮生たちとともに、輝く花びらが舞い上がる様を目に焼き付ける。
おなじとき、寝子島の外でも人々はどうしてか猫を撫でなければという気になって、思い思いに猫を撫でた。
星幽塔では、リリエル・エーテライトとメリィ・ランページ、三ヶ島 葵が。
霊界では、ヴィーゼ・ベルンスタインや餅々 きなこはサニーを撫で。
配信を終えた雪寄 愛唯は庭に遊びに来た猫を。
斉田 珠喪はトランジットの空港でラウンジにいた猫を撫でた。
ようやく出会えた橘 明里と音海 なぎさはどこかの街で。
維都月 茉菜と維都月 怜は邸の庭で。
狗民 きとりは東京タワーの真下で。
猫をなでながら皆は思った。
過ごしてきた日々のこと。
友人たち。家族。出会うことはなかったとしてもこの世界に存在している人々のことを。
遠くイタリアの空の下では高梨 煉も、寝子島で友と過ごした日々を思って猫を撫でていた。
俺たちの過去、そして未来を。
……愛している。守りたい……）
煉の記憶の中の景色同様、未来樹の真下の寝子高のグラウンドは夕暮れに赤く染まっている。
そっくりさんの里見 ゆいといた夢宮 瑠奈は、視線を上げた先にいたアホ毛の少女が気になって、まるで旧友と話すかのように話しかけていた。
「花びらが空に戻っていくねぇ。キラキラ光って、とってもキレイ。……でもなんだか」
巨大な樹の輝きが頭打ちになっている気がする。あと一歩、もう一歩なのに、足りていないかんじだ。
「もしかしてあたしたちの力が足りてないんじゃ？ もっともっと猫を撫でないと」
慌ててまだ撫でられていない猫を探すが、どの猫もゴロゴロゴロと喉を鳴らしており、光る花びらもこれ以上ないほど舞い上がっている。
「充分だよ」
と少女は瑠奈の手を取っていう。
「ここまで来れば、あとは私の力でなんとかできる」
「待て！」
灰色猫が叫ぶ。瑠奈はそれを不思議には思わない自分に驚いた。
――ああ、そうだ。知ってた。ほんの少しの間忘れていただけ。
「はじめましてじゃなかった。ずっとずっとともだちだった。あなたの名は――」
瑠奈が、いや、瑠奈だけではない。この瞬間、みんなが彼女のことを思い出して叫んだ。
「ののこ！！！！」
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2024年08月04日
- 参加申し込みの期限
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- 2024年08月11日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2024年08月11日 11時00分
