this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ハレよ、風吹け ~ぼくらが幸せでありますように~
<< もどる
1
…
46
47
48
49
50
エピローグ~ネコジマ大団円
「みんな? どうしたの?」
寝ぼけていたところを起こされたような間の抜けた声で、ののこは皆の呼び声に返事をした。
「ののこーーーっ!」
「野々さんーー!」
「ののこちゃん!」
「野々っ!」
ののこの目覚めにみんなが喜んだその瞬間、不可思議な祭りのようなこの日を締めくくる奇跡が起こった。
世界中の猫たちが、いっせいに、祝うように跳ねたのだ。
にゃー。
にゃーにゃー。
にゃーにゃーにゃーにゃー。
にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー!
星幽塔でも。霊界でも。イタリアでも。東京でも。どこかの街でも。
猫たちはいっせいに、ぴょーんぴょーんぴょーんと跳ねたのだ。
この寝子島の、寝子島高校のグラウンドでも。
空にはぴかりと一番星。ののこは世界の中心ならぬ寝子高グラウンドの中心で、猫がぴょーんと跳ねまわり、皆が瞳を潤ませながら自分を取り囲んでいるのを楽しそうに見回した。
薄野 五月
が目覚めたののこに手を差し伸べる。
「野々さんがいて、猫さんがぴょーんとして。今日はやはり、とてもいい日です」
「五月ちゃん!」
「大丈夫ですか? どこかお怪我は?」
「私は――」
怪我はないようだった。ののこは自分が抱いているテオを見た。テオはまだ意識がなくぐったりしている。
「この猫は――?」
ののことテオの周りで、ミラがにゃあにゃあと騒いでいる。
――ののこさまの神魂もテオさまの神魂も、全く感じません!
――神の力をぜんぶ未来樹の再生に使って、ののこさまもテオさまも普通の人と猫になってしまいました!
――でも、ののこさまもテオさまも……ここにいます! 生きてます!
そんなふうに喋るミラの声が、聞こえた者も聞こえなかった者もいたが、ののこは聞こえなかったらしい。
きょとんとする彼女に、一人の男性が近寄って行った。
「ののこ」
「誰? ……あ、理事長?」と首をかしげるののこに、神の父、
野々 ととお
は寂しそうな笑みを向ける。
「本当に大切だったんだね、この島が。寝子島の人たちが」
ととおはもう「一緒に帰ろう」とは言わなかった。
娘の選択を尊重し、ただ、ののこを抱き締めた。
「僕たちは帰るよ。ママと一緒にずっと見守っているから、しっかり楽しんで生きなさい」
ととおがテオとミラを抱き上げて去っていこうとする。
だがそのとき、目を覚ましたテオが、ぱっと、ととおの手の中から逃れてののこの肩に飛び乗った。
まるで、そこが自分の定位置だと言わんばかりに。
――テオさまっ! と叫んでテオを追いかけようとしたミラの首根っこをととおは掴んで引き留める。
「テオの好きにさせようじゃないか。僕ら神さまはここでお暇するのがふさわしいさ」
「ととおさま」
「……ううう、ほんとはいやだよ~~ののこぉぉ~~~」
「親離れ子離れ、ですわね……私も耐えますわ。テオさまと一緒になることは諦めませんけど」
「まま~ん!」
「はいはい。帰って奥様に慰めていただきましょうね」
ととおとミラはコントみたいなやり取りをしながら去ってゆく。今度こそ本当に天へ帰ってゆくのだろう。
「さようなら、みなさん。またいつかお会いできましたら」
入れ違いにわっと、友人たちがののこのまわりに集まってきた。
「ののこちゃ~ん」
顔を涙でくしゃくしゃにして瑠奈が抱きつく。夏朝やタルト、ラッセルや信彦などたくさんの友人たちが代わる代わるののことハグをした。
「野々さん」
英二も控えめにののこにハグをし、彼女の生存を喜ぶ。
「野々!」
「ののこちゃん、私たちのこと、覚えてる?」
「もちろんだよ。修くんに、あおいちゃんでしょ?」
修とあおいも顔を見合わせ、感極まって涙を零す。
「良かった……! 野々。言ったろ? 『俺は覚えてるよ。俺達はずっと友達だ』と」
神魂を失ったののこは神の記憶を失っていた。
三年前、寝子高の講堂に落ちたときと同じように。
ただ、寝子島で過ごした三年間の記憶は残っていた。卒業式の日に神に戻って天へ帰りかけたことは記憶が曖昧になっているようだが、みんなと卒業式に参加してちゃんと卒業証書を貰ったことは覚えていた。修が確認したところ、写真や動画の中にも、ののこの姿が戻っていた。
修は、ただの人になったののこに向かって、笑った。
「俺たちは結末を覆したんだ。そして掴んだ、野々がいなくならない未来を」
ここでいくつか語っておこう。
世界中の猫がぴょーんと跳ねたこのときを境に、人々は様々な未来を歩み始めた。
ののこが天へ帰るときに一度失われた神魂やろっこんについての記憶は、忘れたままの者もいたが、ののこの名前を思い出したときに同時に思い出した者も多かった。神魂絡みの様々な冒険や異変、星幽塔や霊界のこと……忘れたくない様々な記憶が蘇って、卒業パレードのあとから感じていた心と記憶の空白が埋まったと感じた者も少なくない。
もれいびたちが口癖のように『だいたい神魂のせい』と言っていたのが思い出されるほど、さまざまな異変の原因となっていた神魂は、結果的にはみんなの未来の可能性を守る為にほとんどが失われてしまった。とはいえ、寝子島やもれいびの魂との結びつきが強すぎて、食べきったパフェのグラスの内側にこびりついたクリームの痕みたいなわずかな神魂の残滓もあるようなので、たまにはろっこんが発動したり、おかしなことが起こったりということは、今後もあるのかもしれない。……が、それはまた先の話。
寝子島は日常と未来とののこを取り戻し、大団円を迎えたのである。
目下のののこの悩みは、四月からどこに暮らし何をするかで――なにしろ大学受験に失敗したので――浪人して大学を目指すかそれとも別の道を探るか、それはこれから決めてゆくことになるだろう。
そしてテオは、相変わらず寝子島をうろうろしながら、ののこを付かず離れず見守るのだろう。
未来は無限にあるのだから、道は一つではないかもしれない。
どんなことだって、起こりうるのだ。
◇
吉住 志桜里
と
吉住 獅百合
と
卵城 秘月
はいっしょに帰途についている。
帰る先が同じなのだから、当たり前と言えば当たり前の話だ。
「さぁて。高校生活もこれでおしまいね、秘ぃ。これからは色々我慢しないけれど、覚悟は良い?」
志桜里は柔和な表情のまま、目つきだけを強かにギラつかせて秘月を見つめる。
「そうだね、まぁ我慢という意味では私も結構色々ため込んでたからお互い様かな?」
秘月は笑いながら、志桜里と獅百合のふたりに抱きつく。獅百合は秘月の髪をくしゃくしゃと撫でて、
「クロがいないときはあたしがいつだってマッサージの実験台になるからね」
なんて志桜里の方を横目で見ながら揶揄うように言うものだから、志桜里はぶわっと毛を逆立てる勢いだ。
「シロ!」
そんなと志桜里をも、獅百合は愉快そうに引き寄せて笑った。
「ま、これからも三人で生きようぜっ」
結局――三人で抱き合うのだ。
志桜里はやれやれと肩を竦め、これからの日常を思って眼差しを上げる。
「えぇ、今日までよりずっと貪欲にバリバリ食っていくわよ。冴えない主役も、秘ぃも」
◇
旅鴉 月詠
は語る。物言わぬ二匹の猫の像に向かって。
「夢のような出来事があった。しかしそれらは夢ではなかった。
まだ続くのだろう? 事情が落ち着いたら話をしに来てくれると良い。
そしてまた、絵を描かせておくれよ……なぁ、猫くんたちよ」
<ホワイトシナリオ・完結>
<< もどる
1
…
46
47
48
49
50
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
笈地 行
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございます。ゲームマスターを務めさせていただきました笈地です。
おかげさまで、ホワイトシナリオが完結いたしました!
沢山のみなさんにご参加いただき、何度も書かせていただいたいつものみなさま、
わーお久しぶりですお元気でしたか、なんてみなさまと、
ひとつの物語を紡ぐことが出来て、とても嬉しかったです。
みんなが幸せな未来へ。
ありがとう。
そんなお言葉をアクションでもたくさんいただきました。
ホワイトシナリオは完結いたしましたが、らっかみ! はまだ続きます。
詳しくは、近日公開のおしらせをごらんくださいませ。
もしよろしければ、この機会に
思い入れのあるマスター・イラストレーター様や運営部のみなさんにも
ファンレターなどお寄せいただけるととっても嬉しく存じます。
それではみなさん、ありがとうございました!
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ハレよ、風吹け ~ぼくらが幸せでありますように~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月04日
参加申し込みの期限
2024年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!