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寝子島高校
ハレよ、風吹け ~ぼくらが幸せでありますように~
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ぼくらのらっかみ
野々 ののこ
。
その正体は、寝子島に落ちてきたとってもエラい神さま。
落っこちた拍子に神の力をばらまいたせいで、ひととして高校に通い、寝子島での暮らしを一緒に楽しんだ仲間でもある。
「ののこ、本当に良いのか」
灰色猫――
テオ
の顔は険しい。
「そうです。未来樹……この世界の様々な可能性を示す木が再生し、ふたたび様々な未来の可能性を咲かせるために必要な力はあと僅か。ですが」
白猫――
ミラ
は言い淀み、しかし続ける。
「わかっていますよね、そのためにはののこさまが……」
しっ、と立てたののこの人差し指が、ミラの口元にあてられる。
「私、みんなに願いを叶えてもらう神さまだった。
みんなのおかげで楽しい高校生活を送れて、私、天に帰って神さまに戻るつもりだった。
でもね……私、みんなが好き。みんなが大切。寝子島も寝子高もみ~んな。
だからみんなの願いを叶えたい。みんなの未来を、守らせて!」
ののこは空に聳える未来樹を包み込むように、腕を広げた。
ののこの体から花びらによく似た無数の輝きが生まれて、未来樹の方へと流れてゆく。と同時に、ののこの肉体が薄れてゆくのを人々は見た。
「野々さん!」
英二は黙っていられず叫んだ。思い出したこの名前を、もう二度と忘れまいと必死に呼ぶ。
「野々さん! 野々さん! 僕は野々さんのことが、だ――」
「英二くん、ありがとう。続きは……いまは聞かないよ。決心が揺らぎそうだから」
ののこの体が眩しい光に包まれてゆく。
「野々さん!!」英二が呼ぶ。
「ののこちゃんっ」瑠奈やあおいも叫ぶ。
「野々! 野々が犠牲になる未来なら認めない!」
もう光に包まれて形のみえないののこに向かって叫んだのは修だった。
「俺は希う。野々が居る未来を。誰もが幸せな未来を! 野々一人に背負わせるな。みんなで力を合わせるんだ。――言祝(ことほ)げ!」
ののこのために何が出来る?
何もできない、そう打ちひしがれそうになっていた人々の心がもう一度立ち上がる。
言葉が、まだある。
神じゃなくていい。
ただの人、ただの野々ののこでいい。
ボクらの友としてそこにいて欲しいと、人々は声を限りにののこに呼びかける。
それらの言葉は奇しくも、ののこが寝子島にやって来た日の『新入生の誓い』にどこか呼応していた。
――新入生の誓い。1年5組、野々ののこ。
――わたしは寝子島高校で……
――友だちと一緒にお弁当を食べます!
「ののこちゃん春だよ。みんなでお花見しようよ。寝子島のあっちこっちで……お弁当作っていくからさ」
――屋上で昼寝します!
「落神神社でお昼寝しよう!」
――授業中にメモ回します!
「ねこったー始めたから見てね♪」
――友だちと登校します!
「予備校行くならいっしょに行こうよ」
――休み時間に購買室でパン買います!
「購買のおば……お姉さん、キャットロードでパン屋やるってよ」
――あんパンです!
「ののこねえちゃん、ボクといっしょにパンつくろう。あんパンだよ!」
――放課後、黒板に落書きします!
「薄い本いっしょに作らない?」
――歌を歌います!
「今度の日曜、みんなでカラオケ行こうぜ!」
――お腹壊して保健室に行きます!
「腰が痛いわぁ。わたしが歩けなくなったらおぶっておくれぇ~」
――図書室で喋って怒られます!
「オシャレな本屋を見つけました。ご一緒しませんか?」
――化学の実験失敗します!
「バイトの面接、いっしょに落ちようぜ☆」
――調理実習も失敗します!
「就活の時は、いっしょに辛酸をなめようぜ☆」
――テストの前の日は一夜漬け!
「朝までクラブでパーリーピーポーやっとこ♪」
――するつもりで寝ちゃいます!
「クラブに飽きたらラーメン食ってネカフェ行くべ」
――部活も何かやりたいです!
「サンバサークル入らない? バモラムーチョ!」
――帰宅部やります!
「大人になったら仕事帰りに一杯呑もうね」
――学校帰りに駄菓子屋いきます!
「東京の高級スイーツを食べにいきましょう」
――夏はアイス食べたい!
「イタリアでジェラートを食べてローマの休日ごっこなんて、どうかな?」
――冬は肉まん!
「中華街でチャーシューまんは?」
――食べたいっ!
「食べたいっ!」
――休みの日に、みんなで遊びに行きたい!
「大人になっても、休みの日にみんなで遊びに行きたいねー♪」
――とにかくえっと、みんなと青春やりたいっ!
「とにかくえっと、青春は終わらないと思うんだっ!」
――はっ!
「はっ!」
――青春、や、やりますっ!!!
「青春、や、やり続けようよっ!!!」
ののこの体からは光が激しい炎のように燃え盛って揺らいでいる。
眩しくて目を開けていることはもうできない。
「ののこッ……」
テオは牙を向きだし叫んだ。
「未来樹を再生させるための最後のピースはののこの力。神としての存在のすべてを懸けて樹に力を注ぐ必要がある――そうなったらおまえはもう神さまじゃなくなっちまう。生きていられるかもわからねえ。だけどなぁ、わかってんだろう? オレの神魂も使えば、ちったあましなはずだ! お前の体くらいは――」
「テオは来ちゃだめ! テオまで神さまじゃなくなる必要はない、私だけでなんとかするっ」
「くそったれ! オレに遠慮してんのか?」
「そうじゃないよ!」
「じゃあなんだ!」
「テオはミラのことも考えなきゃだめ。ミラといっしょに天に帰って、ミラを幸せにしてあげてよ!」
「ののこさま!」
ミラが割り込んでくる。
「テオさまのお気持ち、私よくわかりますわっ!」
「ミラ!?」
ののこの声が未来を予知する白猫の名を呼ぶ。白猫ミラは必死にののこに、テオに、訴えかけた。
「今、私には未来が見えません。ですからこの先どうなるかはわからない。ですが……だからこそっ! テオさま、私のためにしたいことを諦めたりしないでくださいませっ」
「ミラ、でも」
ののこの声が戸惑い揺れる。
テオも驚いていたが、ミラの瞳は揺らがなかった。
「ミラ……ああ、そうする!」
「はい。それでこそ私の大好きなテオさまです」
「くっそ……おまえのそういうところが、苦手なんだよッ!!」
照れ隠しみたいに弾みをつけて、テオは走り出した。
「俺はおまえを見守って来た。寝子島の連中のことだってずっと見守ってきたんだ。こんなこたぁ心ッ底ッ言いたくないんだが……オレだって守りたいんだよッ。おまえも、寝子島のこいつらの未来も!」
テオは光となったののこの肩のあたりめがけて、飛び込む!
「俺の神魂も分けてやる! その重み、俺にも一緒に背負わせろ、ののこ!」
ののことテオの神魂は、人々の言祝ぎと合わさって紙縒りのように強く鋭い一筋の光となった。その光は空へと届く槍のようにまっすぐに伸びて、天に聳える未来樹を穿つ!
「テオさまーーーっ!! ののこさまーーーっ!」
ミラの叫びは皆の祈りと光の渦に呑まれてゆく。
「――いっけえええええ!!」
光に穿たれた上空の巨大な樹が、二度、三度と大きく鳴動する。
枯れ枝に若芽が吹き出し、大きく葉を広げ、祈りの声に震えながら豊かに萌え広がってゆく。
夕陽が沈みゆこうとしている。茜色から淡い桃色、インディゴブルーに移り行く空に、黄金色の大木はおおきく、おおきく、伸びていった。その枝先がはにかんだ少女の頬のように桜色に染まってゆく。
「――花が、咲く……!」
誰かが息をつく。
海に沈みゆく太陽の残光が辺りを照らす。
未来樹は空いっぱいに広がった枝々に桜に似た可憐な花を満開に咲かせた。
あの花の一つ一つが、誰かの、起こるかもしれない未来の可能性。
次々と咲く未来樹の花。その数は星の数より無限で、とてもとても数えることはできない。
「未来が、広がっていく……!」
太陽が沈む。
日の光が消えるのと呼応して、未来樹の姿も空に溶けて見えなくなってゆく。
もともと神にしか見えぬ樹だったのだ。人の目には映らなくともあの樹はもう大丈夫だろう。
――守られたのだ、未来樹も、みんなの未来も。
「! テオさま! ののこさま!?」
ミラがはっと辺りを見回す。
輪になったみんなの中心で、ののこはぐったりと倒れていた。ののこの腕はしっかりとテオを抱いているが、そのテオも意識を失っているようだ。
「野々!」
「野々さん!」
「ののこちゃん!」
「ののこさん!」
「ののこぉーーーーーー!!!!」
みんなの呼び声が響き渡ったそのとき。
――ののこは、睫毛をニ三度揺らし、それからぱちっと目を開ける。
「はーい?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月04日
参加申し込みの期限
2024年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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