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大切なものと日常
公園のベンチには今、
倉前 七瀬
が一人座っている。
七瀬は小説の単行本を片手で持ち、一心不乱に字を追っている。七瀬は読書好きだが、本の内容にはこだわりはない。中身よりもむしろ活字を目で追うその刺激で脳内に快楽物質が出るタイプだ。このときも、難解ながら飴玉のようにしゃぶるのに丁度良い文字列を無心に味わっていたのだが、ふと、ポケットの中に小さく硬いものを感じて無意識に手を伸ばすと、
青いボタン
が転がり出た。見覚えが、あるようなないような……。
「僕の……? でも、今着てる服の色とは合わないし……ううむ?」
指先で挟んでためつすがめつしていると、突然やってきたにゃんこの集団がボタンをパシリ!
はたき落としたかと思った直後、リーダーらしきデブ猫が咥えて走り去ってしまったではないか!
「か、返してください! それは僕の……ッ!!」
腰を浮かすと、七瀬同様猫たちに大切なものを奪われたのか、
巫部 紫苑
が走ってくる。
「待って~、卒業証書はともかく買い物袋は返して下さい~!」
七瀬は紫苑の隣に並んで走り出した。
「あなたもあの猫たちに奪われたんですか?」
「そうなんです~。卒業記念でご馳走を作ろうと思って、お肉もお魚もいっぱい買いこんだんですがそれをぜ~んぶ持っていかれてしまいまして」
そういえば、イタズラ好きな猫たちの集団の中に、卒業証書の筒を咥えている子とか、重たそうに買い物袋を引きずっている子がいたかも?
「それは大変です。僕も大切なものを……いえ、本当に僕のものかわからないんですが、それでもとても大切な気がするものを持っていかれてしまったので」
「追いかけましょう」
「はい、全速力で」
とはいってもだ。七瀬も紫苑も体力に自信があるほうではない。
ぜえぜえはぁはぁ息を切らして追いかけて、目撃情報を追いながら結果的に街中をぐるり。ようやく追いついた場所は元の公園で、いたずら猫たちはガゼボと呼ばれる西洋風の東屋で休息をとっていた。盗られた荷物は猫たちの傍らに置かれている。
「あのデブ猫、旧市街では有名ないたずら猫のボン太っていうらしいですね」
ひそひそ声で七瀬は告げる。せっかく見つけたのに逃げられては面倒だと、七瀬と紫苑は木の陰に隠れて様子を伺っていた。
「ええ……こそっと行きましょう。逃げられてまた探すのも面倒ですから」
紫苑は音を出さないように両手を合わせる。これは本来、紫苑のろっこんを発動するための所作であったが、ろっこんのことを忘れている今は無意識のルーチンワークとして行われた。
静かに、背後から、紫苑と七瀬は近づいてゆく。
そおっと手を伸ばして、紫苑は猫たちの傍に置かれた卒業証書の筒と買い物袋に手を伸ばす。
掴む。
かさり、とも音はしなかった。
引き寄せる。
証書はともかく食材が無事で、紫苑は肩で安堵した。
一方、七瀬のボタンはボン太が抱え込んでいたので、七瀬は仕方なくボン太に背中側から近づいて、ゆっくりと抱え上げた。
「ぶみゃみゃっ!?」
暴れ出しかけたボン太を、紫苑が優しくなでてやる。
「よしよし、落ち着いて。抱っこしてあげますから、この人の大切なものを返してあげてくださいね」
紫苑がその腕でボン太を抱くと、ボン太の体はやわらか~いお胸に自然と押し付けられる格好になる。なでなでされる気持ちよさも相まって、ボン太の目がトロンと蕩けてきた。
「帰り際に猫を撫でる女の子に出会ってから、無性に撫でたく思っていたんです。
はい、大切なのはこのボタンでしたか?」
「そうです……! ありがとうございます」
青いボタンを両手で受け取り胸にしっかり掻き抱くと、ベンチに倒れ込む。
「ゼェゼェ……走りすぎました……もう動けん……」
しばらく目を閉じて息を整えていると、体に重みを感じた。
お腹の上に乗っていたのは、金毛青目の美猫――彼の人に似ているから「ウォルト」と名づけた馴染みの猫だ。七瀬は彼の艶やかな背中を撫でる。
「やぁ、ウォルト。奇遇ですね……ふふ、相変わらず触り心地が良い……」
ボタンを盗られたときは焦ったが、こうしてウォルトに出会えたなら今日は良い日だ。
(欲を言えば、キミによく似たウォルターさんにも会いたいですが……きっと忙しいですよね)
寂しがらないで、というように、ウォルトはにゃーと鳴いて七瀬のほっぺたを舐める。
「ふふ、かわいい」
七瀬はウォルトとじゃれ合いながら、陽だまりのような髪をした彼の人のことを思った。
紫苑も、また盗まれないように注意しながら猫たちをいっぱいなでなでする。
ときどき紫苑の荷物に手を伸ばそうとする若猫もいるのだが……。
「悪戯するような猫ちゃんはこうです♪」
ぎゅうっと胸に挟んで抱きしめるので、猫たちも苦しいやら嬉しいやら?
……ゴロゴロ声が鳴り響き、輝く花びらが舞い上がってゆく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月04日
参加申し込みの期限
2024年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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