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駅務員さんのユウウツ
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――終わりを告げる銃声――
「はあ、参った……」
草壁が何とか思いとどまり考えを改めようとしたところで、銃声が響いた。
全員が銃声の響いた方に目をやる。
軽い、おもちゃのような銃声は不意打ちのように、全て“シャドウ”へと吸い込まれて行く。
遅れて路面を削るような、インラインスケートの音が狭い路地に響き渡った。
「やあミンナ! 楽しそうなことやってるネ!! ネムさんもま~ぜてっと。ヒャッハー!!」
その場に現れたのは
日暮 ねむる
。素顔は見えないが楽しげな笑みを浮かべているのだけは声の調子で分かった。
ねむるは距離がつまるまで、ひたすら、ペイントマーカーの銃を乱れ打ちしていた。
“シャドウ”は全ての行動が遅れたことにあからさまな不愉快そうに舌打ちをし、ぽつりと漏らした。
『フクヘイハ、ヒキョウダゼ……』
諦めたようにぼやいた“シャドウ”に空里花のろっこん【傍に立つ者】で出現した剣闘士の拳が刺さる。
頭蓋を砕く音が響き、“シャドウ”の顔の形がゆがんだ。
よろめいた所に、
「はあっ!!」
気合いの声とともに刀は自身のろっこん【加速】を用いる。撃鉄の落ちるイメージとともに、引き延ばされた体感時間を持って、端から見れば神速の勢いともとれる勢いで距離を詰め、袈裟懸けに振り抜いた木刀が肉を打つ音とともに“シャドウ”の右肩を砕いた。
『ッテェナァ……!』
「ここで決めなければ――ッ!」
右肩を押さえて後退りをし始めた所に機を伺っていた修が、瞬時に判断し【分解】を発動させるために集中と呼吸を止める行為を同時に行い“シャドウ”の頭に触れた。
それだけで、事が終わった。
ノイズが走ったように“シャドウ”の姿がぶれて消えた。
少々の時間をおいて、無限に現れていた“シャドウ”はもう現れなくなった。
最後の言葉は何もなかった。
「ありゃあ? もう、終わりー?」
拍子抜けしたように、ねむるが言った。
今着たばかりのねむるには、現在の惨状が見えていなかった。
路地のあちこちに戦闘行為の痕跡が残っている。
ひび割れた路面のアスファルト。
空里花のろっこん【傍に立つ者】が放った拳打が路面を打ったときにできた物だ。
建物の一部の外壁はえぐり取られたかのように穴が開き、その下の路面には粒子状の粉が積もっていた。それは修の放った【分解】の力が“シャドウ”によって躱されて生じた物だ。
さらには辺り一面に散乱している、無残にも破壊された日用品で、武器として使えそうな様々な物や、共用のゴミ箱等があった。
草壁はもう“シャドウ”が出てこられないレベルまで、戦意が低下している事に気づいた。
やる気もなければ、言い返す力もない。
ただどんよりと濁った瞳で辺りを見回し、背を壁に預けずるずると座り込んだ。
まるで凶悪な通り魔が殺人を犯そうとして、被害者が抵抗した後のようだと草壁は思った。
現状を見、怒りがこみ上げて来るが、体が言うことを聞かない。実働であった“シャドウ”を呼び出すことも敵わない。
草壁の気が緩んだところで、始末を付ける。それが狙いかと草壁は思った。
怨嗟の呪いを吐くが如く草壁は口を開いた。
「これが、お前達の作戦か……」
と。
それに誰一人として「はい」と答えられる者は居なかった。
銘々が義憤に駆られてこの場に集まったのだ。連携やそんなことは全く考えていなかった。
既知の関係を持っている者もいたが、偶然その場に居合わせただけに過ぎなかった。
「そうか……」
たっぷり間を置いて放たれたその一言に込められた真意を理解した者は居なかった。
ぼやくように、吐き捨てるように、糾弾するように草壁は言葉を紡ぎ出した。
「俺にはお前達の考えがわからねえ。
なにがしたいのか、どういう意思の元で行動したのか、どのような決着を望んでいるのかちっともわからねえ……。
なあ、周り見てみろよ? なんだこの有様は。俺が逃げ込んだ時はもっと綺麗だったぞ」
鼻で笑って、草壁は皆に周囲を見るように促す。
つられて辺りを見回して、息を呑む様子が草壁に伝わってきた。
「別に10対1での戦闘行為に関しては文句があるわけじゃねえ。
組織だった動きをしているならまだしも、そんな様子は微塵も感じられん。挙句最後のあれはなんだ? 不意打ちを卑怯とは言わないが、てめえ、顔見せられねーってチキン過ぎにもほどがあんじゃねーのか?」
そろりと、距離を詰めていたねむるに対して草壁は罵声を浴びせる。
その場で顔が分からないのは、確かにねむるともう一人。他の全員は完全に顔が割れている。
ねむるは心中で行動を止められたことに舌打ちをした。
ろっこんの力を用いて、昏睡させその場から去る。それを制された。
ふと、息をついて、草壁はよろけながらも立ち上がった。
もうこの場に用はないと言わんばかりだ。
“シャドウ”と草壁の暴走は止められたかもしれない。
それでも、草壁自身の心を改心させたとはいえなかった。
もし、この状況で、誰か一人でも、自分たちは草壁を止めるために協力してこの場に来た。といえる者がいれば状況は違っていたのかもしれない。
たらればの話を仕方ないと、草壁は内心で思い、目の前にいる忍の肩を押した。
「悪いな。色々俺の事をみていて、尊敬みたいなものまでしててくれたのに。まあ、職場で俺の悪行を流しても絶対お前を恨んだりはしねえからな。
確かに俺のやったことは悪行かもしれねえが、現状俺が警察の一つでも呼べば、不利になるのはお前らだぞ」
柘榴を睨めつけながら言った。
似たような境遇に、草壁は柘榴に一方的な共感を覚えていたし、それで起こる不利益の一つや二つすぐに思い浮かぶくらいには、知恵も回っていた。
柘榴はこれ以上の口を開くのを躊躇った。
今この場にいる主な年代層と草壁は10近くも歳が離れている。
それと同じくらい、柘榴と草壁も歳が離れているのだ。
考えられる危険性がありありと分かっていた。だから口を閉ざした。
「俺を改心させようと言葉を選んでくれたのは、心からありがたいと思う。既知でもない奴のために話をしてくれて。ありがとう。
だが、俺は今日の出来事は絶対に許せねえ。自身の私欲の為と思われる奴らがいる、組織だった行動でもねえのに、集団でたった一人相手取るのはどうなんだ」
草壁が許せない所は、そこ一点だった。
集まった人間が10人もいて、誰一人として協力しようとも言わないことが解せない。
「特にそこのヒーローもどき。どういう腹積もりかはしらんが、悪は成敗すべきだ。何もかもを救うとか考えるなら全てが破綻すると思え。切り捨てることを考えろ。明確な敵がいるときにいらん考えをするな」
轟――ザ・ストレイトに草壁は矢継ぎ早に言った。
それは青い考えだと暗に言い切っていた。
目の前のヒーロー然としているザ・ストレイトが誰なのか、草壁は知っている。昔からヒーローに憧れる少年をただ一方的に知っているだけだが。
だから、ねむるには臆病者といったが、素顔の隠れているストレイトには何も言及しなかった。
「じゃあな。といってもどうせ仕事中に顔あわせることもあるだろう。今日のことは忘れた方がお互いのためだな」
言って、草壁は重い足取りでその場を後にしようとする。
誰も引き留める人はいなかった。
誰かの、もしかしたらその場にいた全員の胸中に、自分たちは何がしたかったのだろうかという思いが浮かんだせいなのかもしれなかった。
――<駅務員さんのユウウツ 了>――
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あとがき
担当マスター:
来宮悠里
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございました。執筆担当の来宮です。
今回はエンド3 BADENDでした。
何が悪かったのかあげるならば、ひとえに協調性がなかったことですね。
リアクション本文にもそれについては触れております。
もし、これが作戦だと頑として言える状況でしたら、草壁も諦めていたと思います。
こういう結末になっても仕方ないかなあと思いました。
マスターコメントにも、よく相談してや連携が重要ですと書いていたわけですし失敗については皆様各々考えていただければ幸いです。
“シャドウ”については、ガイドのコメントに書いた内容を踏襲した上で、消えて再出現した場合は異常が全て治っているとさせていただきました。
実際わたしの中で召喚系ろっこんはそんなイメージです。
リアクションについては、アクションを受け取った際、どちらを重視しているかを確認させていただき、重視しているパートをメインに描写しています。
そのため、ご希望に添ったリアクションではないかもしれませんが、判定の結果ですのでご了承くださいませ。
では、またの機会がありましたらよろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
来宮悠里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月26日
参加申し込みの期限
2013年12月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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