this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お正月】3つの世界を巡る魔行列車の旅
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
13
つぎへ >>
星ヶ丘駅に魔行列車が停まっていた。
目にした瞬間、
稲積 柚春
は駆け出した。
「これって機関車だよね!」
弾けるような笑顔で後ろを振り返る。カジュアルなパーカーを着た
ウォルター・B
はのんびりと歩いて柚春の隣で立ち止まった。
「そのようだねぇ。元日用の特別車両なのかなぁ」
「乗ってみようよ」
「券売機で切符を買えばいいのかなぁ。違うような気がするんだけど、ん?」
「ワット、どうかした?」
パーカーのポケットから財布の他に一枚の切符を取り出した。
「身に覚えがないんだけど」
「あ、僕のポケットにもあったよ!」
「拝見します」
いつの間にいたのか。制服を着た女性が二人の切符に目を落とす。
「どうぞ、ご乗車ください」
「いいの?」
「もちろんです。間もなく発車時間となります」
女性は薄紫の唇で儚い笑みを見せた。
「やったね。早く乗ろうよ」
「そうだねぇ」
一度、全体を見てウォルターは柚春と共に乗車した。
「ハロウィンみたい……」
車内にいた乗客を見て柚春は小声で言った。
座席にいた白装束の女性は頭に白い三角の布を付けていた。全身が剛毛に覆われた狼男は酒瓶を片手にふらふらと通路を歩く。
柚春の好奇心は座席に落ち着いても収まらない。腰を浮かした状態で周囲に目をやる。
「凄いね。さっきの狼男なんて、本物の毛みたいだし。なんて言ったかな。そうだ、アニマトロニクス! ここまで技術が進むと信じる人も出てくるかも」
「そうだねぇ。でも、寝子島で起こったことだから本物かもしれないよ」
ウォルターは青い目を細めて言った。
「不思議納めで終わったと思ったら、いきなり不思議初めなんだね。だけど、あまり現実から離れると逆に作り物っぽく思える」
「これが特撮ならかなり大掛かりだよねぇ」
その言葉で柚春の興味は窓外に移った。顔を寄せて紫色の雲を眺める。
隣にいたウォルターはパーカーのポケットに手を入れた。人差し指と中指で挟んだ切符をさりげなく取り出し、『霊界線』と印刷された部分を見つめた。
近代的な駅に魔行列車は到着した。
「赤朽葉(あかくちば)駅だね」
柚春は窓越しに見える駅名を口にした。
「あれは」
「ワット、どうしたの?」
ウォルターの視線の先を見ると黒髪の少年がいた。切れ長の目を見て柚春は、あ、と声を出した。
「あの
黒髪の少年
には見覚えがある。獅子堂さんだね」
「そうだね」
ウォルターは立ち上がろうとしない。それでいて青い目は真剣で少年を見続けた。
「会って話をして、わだかまりをなくすのもいいんじゃないかな」
「何を話せばいいのだろう」
「ちゃんと会えば、きっと心の声が教えてくれると思う。停車時間は三十分って話だし、僕は邪魔したくないから待ってるよ」
ウォルターは柚春を見て、そうだね、と重い腰を上げた。あとは心のままに速足で向かう。
窓から見ていた柚春は飛び出していくウォルターを見て立ち上がった。
「邪魔はしないから」
早口で呟いて同様に走り出す。不安に押しつぶされそうな顔で後を追い掛けた。
少年の少し手前でウォルターは立ち止まった。苦しげな表情をして、やや目を伏せる。
「今更、考えても仕方ないだろ」
少年は呆れたような声で自ら近づいてきた。
ウォルターは視線を合わせる。
「そうなんだけど、話し掛ける言葉が見つからなくて……元気?」
「ここは霊界だぞ」
笑いを含んだ声のあと、ぼちぼちだ、と短く返した。
「そっちはどうだ?」
「僕は元気にしているよ」
「そうか。教師の仕事はどんな感じだ」
少年は優しい眼差しで聞いてきた。ウォルターは一度、視線を逸らして再び合わせる。
「自分の教え子の成長を見るのが楽しくて、遣り甲斐を感じているよ」
「そうか、それならいい。俺の為じゃなくて、自分の道として歩んでいるのなら、それが一番いい」
青空が似合う笑顔にウォルターは軽く頭を下げた。
「……僕は警察官を目指していた。獅子堂は教師になりたかったのに、その希望に付き合ってくれた。そのせいで」
「違うな。俺の判断で動いた。誰かのせいじゃない」
少年は強い口調で言った。
「本当に、そうなのか?」
「俺の正義感から生まれた行動だ。あと、あの子とはどうなんだ? そっちも上手くいっているんだろうな」
少年はウォルターの背後を気にするような目で詰め寄る。
「今のところは教師と生徒として上手くやっているよ」
「信じていいんだよな。なんなら、態度で示してくれてもいいんだぞ?」
ウォルターは少年の視線を受けて即座に後ろを振り返る。そこには少し驚いたような表情の柚春がいて、来ちゃった、と恥ずかしそうに口にした。
「柚春、おいで」
「ワット、私……」
少年の前で二人は寄り添う。指を絡めて握ると、ほぼ同時に幸せそうな笑顔を見せた。
「僕の大切な生徒の柚春だよ」
「私が敬愛する先生のウォルターです」
少年は眩しいものを見るように目を細くした。
「全て上手くいったな」
「獅子堂、君はこれからどうするつもりなんだ?」
「ウォルター、おまえは前を向いて歩けばいい。もう後ろを振り返るなよ」
「その方が僕らしいよねぇ」
「そうだ。それでいい」
少年とウォルターは昔と同じように笑い合った。
幕引きとばかりに発車を知らせる音が鳴る。
「早く行けよ」
少年は手で追い払うような動作をした。
「僕は行くよ」
「振り返るなよ」
「わかった。約束する」
ウォルターは柚春の手を握って走り出す。一度も振り返らずに魔行列車に飛び乗った。
ホームに残された少年は、俺もいくか、と呟いて友の旅立ちを見送った。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
13
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お正月】3つの世界を巡る魔行列車の旅
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
神話・伝説
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月19日
参加申し込みの期限
2023年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!