this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お正月】3つの世界を巡る魔行列車の旅
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
13
つぎへ >>
窓側の席に座った
御巫 時子
は不思議そうな目で車窓の風景を眺めていた。隣に座った
五十嵐 尚輝
も同じものを見ていた。前髪で隠れた目のせいで表情を読み取ることはできなかった。
時子は溜め息交じりの声を漏らす。
「やはり、ねこでんではないのですね。影のように黒い木々は見たことがありません。車内販売のお姉さんが言うように霊界へきたことを実感します。尚輝先生はどのように感じますか」
答える前にろっこん『バードサンクチュアリ』が発動した。ぼさぼさの頭の中から小鳥が顔を出し、チチチ、と小さな声でさえずって即座に引っ込んだ。心なしか疲れているように見える。
時子は小鳥がいた辺りを見て言った。
「十回を超えると小鳥さんも疲労が目立つようです」
「……赤い鳥居が見えます」
「あ、本当ですね。列車も止まるようです。ホームには銀朱(ぎんしゅ)駅と書いてありました。尚輝先生、下りて少し歩いてみませんか?」
「遠目ですが……道は石段になっているようです。鼻緒の部分が痛くなければ付き合います」
尚輝は口元に柔らかい笑みを浮かべた。
「初詣には適した姿なので、是非、お願いします」
紅色の晴れ着には吉祥文様が描かれていた。金色の帯は煌びやかでいて若々しい印象を与える。
「それでは行きましょう」
尚輝は緑色のマフラーを首に巻いた。同色の手袋を嵌めて和傘を手に立ち上がる。時子の手を取ると揃って下車した。
二人は手を繋いだ状態で赤い鳥居を潜る。時子は朱塗りの柱の部分に触れてみる。
「普通の鳥居と変わらないですね」
「石段もそうですね。時々、聞こえてくる笑い声は何でしょう……」
話題に出した途端、尚輝の側でクスクスと笑う声が聞こえた。幼い子供を想像して二人で見回したものの、どこにも姿は見えなかった。
遅れて尚輝のろっこんが発動。チ、と舌打ちに似た鳴き声で瞬時に終わった。
時子は口元を手で軽く押さえて笑う。
「いたずらっ子がいるみたいですね」
「無邪気な感じがします」
二人は石段を下りては上る。分岐では立ち止まり、歪に伸びる先に目を向けた。鳥居はどこまでも続き、先の方は見えなくなっていた。
時子は小首を傾げるようにして呟く。
「どちらに進んだらいいのでしょうか?」
「……右と左のどちらか一方に決めて、歩いてみるのはどうでしょうか」
「良いと思います。停車時間は三十分なので、その方法で進めるところまでいきます」
しっかりとした口調ながらも表情に不安を滲ませる。尚輝は繋いでいた手に少し力を入れた。言葉にはしなかったが、時子はほんの少し頬を赤らめた。
「鳥居の先に神社があることを信じて、共に進みましょう」
尚輝の揺らぎの無い声に、はい、と時子はしおらしく答えた。
二人はしっかりと手を繋いで歩いた。分岐の度に右に進んだ。気付くと左に向かって歩いていた。三叉路や十字路が連続して二人は足を止めた。
時子は四方へ歪に伸びる石段に心配そうな目を向ける。
「どうして、このようなことに。引き返す方向もわからなくなりました。出発時間までに戻れるのでしょうか」
「御巫さん、前方から下駄のような音が聞こえます……僕が、帰りの道を聞いてみます」
石段を下りてきた痩身の女性は丸髷で質素な着物姿だった。
尚輝は思い切って声を掛けた。
「道を尋ねたいのですが……お時間はありますか」
「なんだい?」
「銀朱駅に向かう道を、教えてください」
「だいぶ、きちまったようだね。ちょいと待っておくれ」
女性は首を伸ばした。鳥居の隙間を超えて高みから見下ろす。
「あちらだね」
女性の右手が左へ下る石段を指で示した。
「ありがとうございます」
尚輝にしては大きな声で礼を言う。女性の耳に聞こえたかはわからないが、時子を連れて速足で石段を下っていった。
その急ぎの帰り道、冷たい風が遠慮なく吹き付けた。尚輝は持ってきた和傘を開いて時子を側に寄らせる。
「寒くないですか」
「はい、尚輝先生のおかげで、とても温かいです」
足を速めながらも尚輝は時子に顔を傾ける。その口元には安堵の笑みが浮かんでいた。
二人は、ほぼ同時に魔行列車を目にした。
発車を告げる音がホームに鳴り響く。
機関車の煙突から煙が吐き出され、ゆっくりと車輪が回り始める。無秩序に伸びる赤い鳥居は遠ざかり、ヤマタノオロチのような異形に見えた。
時子と尚輝は車窓から、どこかほっとした様子で見やる。
「ろくろ首さんのおかげで間に合いました」
「地獄に仏でしょうか」
「あやかしですが」
時子は微笑み、目を落とす。手は握られたままだった。
「もう、必要ないですね」
「尚輝先生、もう少し手を繋いでいてもいいですか? 少し怖くて」
「御巫さんが良ければ」
二人は仲睦まじく肩を寄せ合い、魔行列車の旅を楽しんだ。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
13
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お正月】3つの世界を巡る魔行列車の旅
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
神話・伝説
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月19日
参加申し込みの期限
2023年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!