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【お正月】3つの世界を巡る魔行列車の旅
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日帰りのクルーズから戻った
八神 修
はどこか落ち着きを欠いていた。傍らには
七夜 あおい
がいて歩きながら大きな伸びをした。
この後の予定は決まっていない。遅い歩みを試みているが、いずれ限界を迎える。あおいを引き留める方法を修は涼し気な顔で懸命に考えた。
ただし、当事者のあおいの関心は乗船記念で受け取った包みに向いていた。
「修君、これ、開けてみてもいいよね」
「……そうだね」
やや反応が遅れた。
修は思考を切り替えた。星ヶ丘マリーナを一望できるベンチに誘導して、あおいと並んで座った。
「俺も中身を知らないから楽しみだ」
「……記念写真が入っていたよ。あとは、なんだろう?」
あおいは同封された切符を摘まんで見せた。
「俺にも」
修は自分の切符と見比べる。
「印刷された内容も同じだ……霊界線か」
「どこで乗ればいいのかな」
「ねこでんと路線が重なっていたと思う」
過去の体験が役立った。修は立ち上がるとあおいに手を貸し、そのままの状態で最も近い星ヶ丘駅へ速足で向かった。
思った通り、魔行列車は停まっていた。発車時間と重なり、二人はギリギリで乗車を果たす。
一風変わった乗客にあおいは驚いた。ものの数分で馴染み、空いていた座席に修と一緒に収まった。
列車は音もなく走り始める。
あおいは流れる車窓を見つつ、わくわくを抑えた声で言った。
「クルーズとは違って先の展開が予想できないよね」
「そうだね。あおいはこれからどんなことが起こると思う?」
「窓の外が見たことのない景色になるんじゃないかな。真っ赤な空に青白い人魂がぷかぷか浮いて。それと絶対、幽霊もいるよね。にょろにょろした足で空中散歩を楽しんでいる姿が頭に浮かぶ」
大きな手振りであおいは目を輝かせた。子供のような仕草に修の目が優しくなる。
「俺は列車関係だと、車内販売があると思う」
「絶対、あるよ。どんな物を売っているのかな」
「お弁当や飲み物はあると思うけど、デザートはどうだろう。来てからのお楽しみだね」
「なんか
二人だけの旅行
みたいで、少しドキドキもするね」
はにかむあおいに修は口が滑りそうになった。急いで顔を背けて冷静になろうと深呼吸を繰り返す。
あおいは覗き込むような格好で、乗り物酔い? と心配そうな声を掛けてきた。
「車内の暖気で少しのぼせたのかも。もう、大丈夫だから」
「それならいいけど。何かあったら教えてね。私が何とかするから」
あおいは窓に目をやると頬杖を突くような格好となった。
その姿を横目に修は熱い息を緩やかに吐き出す。
――二人だけの旅行の連想で、
新婚旅行
が頭に浮かぶなんて。全く俺ってヤツは。
苦笑した修は背筋を伸ばし、最後に大きな溜息を吐いた。
修の予想は当たった。
商品で山盛りになったワゴンを押して
ヴィーゼ・ベルンスタイン
が車内販売に勤しむ。
姿を目にした修は軽く手を挙げた。
「二人分のお弁当と飲み物はありますか」
「常備しているわよ。車内販売では全ての通貨が使えるわ。もちろん霊界の貨幣でもいいけどね」
「助かります。この『霊界めぐり弁当』と『おいしい霊水』を二人分で。それと固いアイスはありますか?」
聞かれた瞬間、ヴィーゼは何かを思い出したように苦笑いを浮かべた。
「あー、それね。雪女印の霊界アイスはあったけど、あれは私の判断で販売をやめたよ。限界を超えた硬度があるからね。代わりにこちらの『雪ん子アイス』を勧めるよ。そこそこに固いし」
「それにします」
その時、窓の景色が暗褐色に染まる。霊界の雰囲気を醸し出す中、二人だけの密やかで楽しいランチが始まった。
お弁当の蓋を開けた途端、詰め込まれた数々の一品にあおいは声を上げた。目に留めた一品を早速、口にする。
「この緑はグミみたいに弾力があって好きかも!」
「俺はゴボウのような茶色い根菜類みたいな物の味付けが美味しく感じる。この緑、いる?」
「貰っちゃうよ」
上目遣いで笑うと、あおいは自身の割り箸でひょいと摘まんで一口にした。
「この食感がホント好き。お返しに修君には茶色いのをあげるね」
あおいは割り箸で摘まむと空いていたところに入れた。
「あ、ありがとう」
声が上ずり、膝が微妙に震える。修は一品から目を離せなくなった。
――あおいが食べていた割り箸で、いや、特別な意図はないはず、なのだが、これを受け入れると間接キ……。
「食べないの?」
「食べるよ。大丈夫、俺は平気だから。冷静沈着そのものだから」
修は入れられた物の外側を猛烈な勢いで食べ尽くす。最後に残していた茶色い物を割り箸で摘まみ、目を閉じて咀嚼する。繊維になるまで噛み締めて飲み込んだ。
夢心地の状態でデザートのアイスにスプーンを突き立てる。左右に揺すって押し込み、口の中に差し込んだ。
「この固さが堪らない」
「よく食べたりする?」
あおいの声に修は、そうだな、と過去を振り返る。
「本土で用事を済ませた帰りに自分へのご褒美のつもりで、よく食べたよ。締めたネクタイをこんな風に緩めて」
喉元で人差し指を引っ掛けるような動作を見せた。
あおいは小さく笑った。
「就活生みたい」
「与党衆議院議員の父の関係でね。ある意味、合っているよ。でも、俺は医者を諦めていないよ。あおいが福祉を選べばこれからも一緒に入られるかもね」
「白衣の天使だね」
あおいは照れ笑いを含んで言った。
「……似合うだろうなぁ」
「そんな、なんか恥ずかしいよ」
「ご、ごめん。声が出ていた!」
「ううん、嬉しいかも。なんか、いいね。こんな旅も」
あおいは窓の方に顔を向けた。修からその表情は見えない。ただ、仄かに甘い感情が言葉に含まれているように感じられた。
「そうだね。いつまでも、銀河の果てまでも、あおいと行ってみたい気分だよ」
仲睦まじい二人の姿が、修の脳裏に活き活きとした状態で浮かんでいた。
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5人まで
シナリオジャンル
神話・伝説
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月19日
参加申し込みの期限
2023年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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