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どちらから言い出したわけでもない。『そろそろ行こうか』と言葉ではなく視線(まなざし)で意思をかわして、ヒューと水樹はパレードから離れ繁華街に入った。
これもどちらから言い出したわけでもないのだが、目についたラブホテルにそのまま入った。歩き疲れたとか静かなところで話がしたいとか名目はいくらでも考えつくことができた。体を交えたいという欲求は、どちらもそれほど高くはなかった。
恋人同士なら当然、というような義務感だろうか。
ヒューは虚しく考える。
自分がひとりの個人ではなくドラマの登場人物で、脚本にそう書かれているから行動しているような気がした。あまりよくできた脚本でもなかろうが、安心で定番という枠を逸脱している脚本でもないような気がした。
ここって。
先に気がついたのはヒューだった。入ってからようやく気がついたのだ。
初夏の雨の日、偶然出会った水樹とふたりで飛び込んで、タイでの話を打ち明けられたホテルではないか。恋人同士が盛り上がる夜だからか、空いている部屋はひとつしかなかった。そのひとつが、記憶にあるのと同じ部屋だった。
同じホテル同じ部屋、か。
あのとき、ヒューは水樹からの告白を受けとめるのと、これを受け止めてどう接するかばかりに気を取られ、とてもではないがそんな気になれなかった。同じベッドには寝たものの、水樹に触れることすらせず、途切れ途切れの睡眠をとるだけに終わった。
水樹も気がついているはずと思いつつ、あえてふれずヒューは告げた。
「シャワー、浴びたらしいよ」
先に、と告げてリラックスチェアに身を沈めた。一緒に入ろうなどと呼びかける発想すらうかばなかた。
バスローブ姿で戻ってきた水樹と交代し、出ると、間を持たせるために飲み物を頼んだ。リモコン操作で番号を入力する。
こういうホテルのルームサービスは無機質だ。チャイムを聞いて戸口まで行けば、無言のうちにケータリングが置かれている。
ヒューはバーボンのグラスを手にした。あまり酒は得意ではないが飲みたい気分だった。琥珀色、燻(いぶ)した匂いのする苦い液体、ロックグラスは先端が尖って流氷に似ていた。ぐっとあおると、舌先にピリピリした痺れが残った。
水樹の手元にもブルーハワイのグラスがあった。グラスは金魚鉢のようなデザインである。浮かれたトロピカルドリンクと呼ぶ人もいようが、『ブルー』の響きがこの気分にマッチしていた。甘いが寒色の舌ざわりが残って、とてもではないが南国という気分ではなかった。北欧の海、それも荒れた海という気分だった。
カシューナッツとチーズをつまみつつ、黙ってヒューと水樹は杯を傾けた。
無言に耐えかねてヒューは手元のリモコンに手を伸ばす。
有線放送のチャンネルにあわせたはいいが、眉をしかめる結果にしかならない。
オールディーズにしたの悪かったか。有名な曲の、ラスト近くのワンフレーズが流れ出したのである。
君はいつだって笑顔だった
だけど瞳には悲しみが宿っていた
終わった恋を嘆く歌、あるいは去って行った恋人への悔恨の歌ではないか。『君なしでは生きていけない』というサビのフレーズを気に入って結婚式のBGMに使うカップルも多いというが、実際は別れの曲である。歌い手は現在進行形ではなく、終わった恋を嘆いている。
不吉とまでは言わないが、この場にはそぐわない。
ヒューがリモコンのOFFを押した瞬間と、水樹が口をひらいたのは同時だった。
「ねえ……私を……私を抱いて」
「水樹」
水樹がここまで直接的な言葉を口にしたのははじめてかもしれない。ヒューは視線をあげていた。
ヒューの目を見ても水樹は動じない。
前後の事情や今日一日、ずっと感じていたわだかまりじゃない。
大事なのは自分の意思だ。
「彼のこと好きなんでしょ。だったら、彼と向かい合わなきゃ!」
「お願い、私を抱いて。私を壊して」
水樹はきっぱりと言った。
ヒューは血管に、熱く濃いものが凪がれだしたのを感じる。
壊すなんて悲しいことを言わないでほしい。
僕は水樹を、誰よりも大切に思っている。
むしろ、一番壊したくないのが君だ。
「僕は君を壊せない。でも、愛することはできるから」
ヒューは立ち上がって水樹を抱きすくめると、彼女のバスローブを脱がしていた。同時に自分も脱ぎ捨てている。しがみつくように眠る彼女をそっと抱きしめた。
互いに一糸まとわぬ身となって抱きあったふたりを、阻めるものはなにもなかった。
獣の交合ではない、ただの肉欲でもない。
愛おしいと思うから、激しく求めあった。
体温を伝えあうのは数ヶ月ぶりのことだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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