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LUCK COMING ~いつもそばに猫がいた~
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校舎のあちこちが騒がしかったので、ゆっくりできそうなところでお弁当を食べよう。そう思って、
綾辻 綾花
は講堂の屋根まで登ってきた。
「すごいね、こんなに彩りよくお弁当を作れるなんて」
隣には
早川 珪
が座って、自分の手作りお弁当を食べている。
どういう状況なのか、あまりの展開に頭がついていかない。
「あ、ありがとうございます! 寮のあり合わせが、少しずつおかずを作るのに向いていたのかも」
「それで献立が閃くなんて、綾辻さんは料理が得意なんだね」
珪が自分の作ったお弁当を褒めて、青空の下で笑って食べてくれている。
確かに猫へお願いはしたけれど、叶いすぎではないだろうか。美味しいよと微笑む珪が眩しすぎて、綾花は緊張でお弁当を上手く食べられずにいた。
「それにしても……みんな何を探してるんだろうね?」
何も悪いことなどしていないのに、綾花はぎくりと肩を跳ねさせた。
お願いをしたのは、間違いなく普段から見かける猫で、件の猫ではないはず。……珪に不思議な力をかけて、こうして一緒に昼食をとっているわけではないはず。
だから隠し立てする必要もないはずなのに、ほんの少しだけ後ろめたい気がした。
「えっと……見つけたら幸せになれる猫の噂があるんです」
いつもなら、猫のこととなれば目をキラキラさせて話し出すのに、今日の綾花は控えめだ。興味が無い、ということもないのだろうが、猫を探している人たちをチラリと見ても、わくわくした顔を見せない。
「この島は猫が多いから、紛れちゃうと大変だね」
「そうですよね、きっと簡単には見つからないにゃんこだと思いますっ!」
自分に言い聞かせるように、綾花は力説した。そんなレアな猫が、簡単に見つかるわけがない。
模様だって、あの辺りに寝ていることから考えても、見覚えのあるいつもの猫で間違いないはずなのだ。
(座って隠れていた部分の模様が違ったとか?)
仮にあの猫がそうならば、自分は1度幸せにしてもらっている。なら次は珪を幸せにしてあげたいと思うも、猫探しのために早く食事を終えては幸せな時間が早く終わってしまう。
(でも珪先生と一緒に見つけられたらとっても幸せだろうし……)
箸を止めて思案顔な綾花は、食後の作戦を練っているのだろうか。やっぱり、猫のことが気になって仕方がないんだなと、珪は時間を確認する。少しくらいなら、猫探しにも付き合えるだろうか。
「食べ終わったら探しに行くの?」
「興味はありますが……」
なのに、綾花から出てきた言葉はハッキリしないものだった。
いつもなら猫メモを片手に色んな猫を観察している綾花のことなので、てっきり一緒に行きませんかと声がかかると思っていたのに。
自惚れでも、期待をしすぎていたわけでもないと思うだけに、珪は少し心配そうに綾花を見た。
(猫の話をしても元気がないし、食が進んでないようだし……)
体調が悪いのかも知れない。こんな夏の日差しを遮る物の無いところで昼食なんて、もう少し配慮すべきだったと珪は悔やんだ。
「綾辻さん、こっち向いて」
「はい…………っ!?」
少し体温の低い珪の手が、綾花の額に添えられる。続いて頬、首筋と触って何かを確認するように真剣な眼差しで綾花を見つめているけれど。
(珪先生、ち、近いです……!)
「気持ち悪さや目眩なんかはない?」
ある意味では、目眩を起こしそうなほどだけれど。綾花は大丈夫ですと頷き返すことしかできない。
顔は赤いままだけれど、綾花の元気そうな様子に珪は胸を撫で下ろした。
「良かった。熱中症や夏バテかなって心配したから」
ドキドキと胸が高鳴り頬が染まってしまうのは珪のせいだけど。
その全てを暑さのせいにできるなら、もう少し近寄っても大丈夫だろうか。
「あ、暑いですもんね! あっ、冷たいお茶もありますよ。いかがですか?」
今が幸せだから、今以上を猫に願う気がしないくらい胸がいっぱいだと、どうしたら伝わるだろう。
隣り合う距離がゼロになってしまったら、熱も気持ちもみんな伝わるのだろうか?
手を繋ぐとか、体調確認のために額に触れるとかじゃなくて。
(例えば、そう――)
「綾辻さん?」
じっと見つめすぎていたせいか、珪が不思議そうにこちらを見返している。
自分は今、何を考えていただろう。
「あの、えっと……くちに、そう! お口に合いましたか?」
なんとか空想を追い払って、誤魔化してみたけれど。
そんな日がいつか来るのなら、きっと真っ赤になってしまう頬を誤魔化せる季節がいいなと、そっと願った。
そんな幸せ空間へ、ご相伴にあずかろうと向かっていく猫がいる。
そりゃあ猫だ、人間の空気なんて読まない。いや、もしかして今ならご機嫌だろうからおやつが貰えると狙っての犯行かもしれない。
「わーっ!? ダメダメ、そっちに行っちゃダメだよーっ!」
パトリシア・プロウライト
は慌てて猫を抱き上げて、方向転換させる。止められた猫は、訝しげにパトリシアを見上げていた。
「こういうのは、そーっと見守るんだよ、そーっと!」
チラチラと横目にお弁当を食べる仲睦まじげな2人を見ながら、ついニマニマとしてしまう。私服なので自信は無いが、様子からしてうちの生徒と、残念ながら制服のない教職員だと推定。いや、この場合は片方が通常制服ではないからこそのトキメキがあるのではないだろうか。実に制服の持つ魅力とは奥深い。
「あんまり見過ぎも良くないけれど、やっぱり気になっちゃうよねー」
小声で話しかけた猫も、同じように思ったのか、とても生暖かい目線を2人に向けていた。
幸せそうで何よりだけれど、ああいう姿を見ると自分だって恋しくなる。パトリシアは猫型に見えそうな雲を探して、心の底から願った――素敵な制服男子いないかなー!
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蓮華・水無月
KAN
菊華 伴
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
イラスト企画用(600)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月23日
参加申し込みの期限
2022年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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