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LUCK COMING ~いつもそばに猫がいた~
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動物は愛すべき存在だし、ペットは家族だ。
可愛いから格好いいまで選り好みはしないし、生まれたてから老後までのケアだって、感動の出逢いから悲しい別れだって経験をしてきた。
小型から大型まで生き物には慣れていたつもりだし、特に猫は寝子島に多数いるから扱いは心得ていたはずなんだ。……なんだ、けれど。
「ミ゙ャアァ――――ッ!!」
こんなにも全力で猫に嫌われたことはあっただろうかと、
八神 修
は驚いている。
表情こそクールな面持ちを崩さぬように装っているが、内心は少なからず、正直に言うならショックだ。
「どうしたんだろう、今日は色んな人に追いかけられて気が立ってるのかな?」
一緒にあやそうとする
七夜 あおい
も、猫の全身全霊をかけた拒否の舞に苦笑するしかなかった。
猫は生き物だ、ぬいぐるみではなく感情のある生き物だから、撫で方や餌の好みがあったり性格も多種多様なのはわかっていたつもりだけれど、ここまで気が立っている子も珍しい。
(何がいけないんだ……無理に取り押さえたわけでもないのに)
こんなに嫌がっているなら放してやりたいところだが、これだけ暴れ回っていてはあおいに怪我をさせるかもしれない。猫がもう少し落ち着くのを待ってから自由にさせるべきかと、修は猫に優しく語りかける。
「抱っこが嫌だったのか? おもちゃもおやつもあるから、機嫌をなおしてくれないか」
「ニ゙ャア――ッ!!」
「そう言わずに猫さん、香りだけでもどうかな? マグロとささみのどっちが好き?」
あおいが取り出したのは、猫ならば嫌いなことなど少ないという魔性のおやつ。パウチを開けて液状のおやつをチラつかせてみるも、猫はそっぽを向いたまま修の手の中で暴れていた。
(あおいが手ずからおやつを食べさせようとしているのに、嫌がる……?)
だったら、ちょっとその場所を変わって欲しい。
食べさせて貰うにしろ、食べさせてあげるにしろ、数えるほどしかしたことないシチュエーションが羨ましいことには変わりない。
贅沢な振る舞いを続ける猫に突き刺さる修の視線は、かなり熱かったのか、とても冷たかったのか。何かを感じたらしい猫は、ふんふんと鼻を鳴らしてようやっとおやつに興味を示してくれた。
「やっと食べてくれるくらい落ち着いたかな? 追いかけ回してごめんね」
ちょっと気が立っていたことを除けば、普通の猫と変わりなさそうだったので、ご満足頂けたのを見計らってそっと放してやる。猫は、ご機嫌に尻尾を振って屋根の上を歩いて去って行った。
「なかなか見つからないね……私たちも休憩にお菓子食べようか!」
お菓子。そう聞いて思い出すのは、先ほどの猫との触れ合いだ。
今、自分は猫を触ったばかり。つまり、飲食物を触るには向かない。正当な理由がある今ならば、あおいにお願いしてみてもいいのではないだろうか。
「あおい、良かったらなんだけど」
「ん? もう、そんな顔しなくたってわかってるよ」
しょうがないなとはにかんでいるのが、夢ではないことを祈った。
鞄の中を探るあおいが「あーん」と差し出してくれるなら、1つだけ激辛が混ざっているような物でも、この炎天下で溶けてしまったチョコレートだったとしても、文句などない。
「はい、ウェットティッシュでしょ? 修君は綺麗好きだもんね」
(……これもこれで、俺のことをよくわかってくれている対応、か)
ちょっと期待して開きかけていた口を、何事もなかったかのように微笑み直す。
いつかは、猫に嫉妬せずに済むくらい心通わせられる日を信じて。
屋根のあちこちを一回りしてきた
御剣 刀
は、特に収穫もなく2人の元へ戻ってきた。
そう簡単に見つかるとは思っていなかったが、ヒントになりそうな物くらいはあっても良かったのに。
双眼鏡を覗いて星ヶ丘方面を見ている
雨寺 凛
と、九夜山を眺める
小山内 海
は何か見つけただろうか。
「寝子島って猫モチーフ多いよね」
『猫に見えるの、いっぱい』
顔を見合わせて頷く2人は、ケーキ屋やおもちゃ屋の看板に猫が描かれていたことや、さっきまで猫型の雲があったけれど今では流れて形が変わってしまったし、特別変わった木も見つからなかったと話す。
屋上には他の人も来ていて、猫と触れあっているようだけれど普通の猫のようだし、ここからでは見つけられないのだろうか。
「幸せ猫ってなんだろうね? 噂が広がりすぎて見逃しているところがあるのかな」
「幸せにしてくれるんじゃなくて、幸せな人に寄ってくるんだったりしてな」
『刀はどんなときがしあわせ?』
そりゃあ、可愛い恋人が笑ってくれていたら幸せだ。……なんて格好つけた一言でも言えたらいいんだろうけど、さすがに友人の前で言えば冷やかされるだろうか。
かといって、勝負事で勝てたときは嬉しいけれど幸せとは違うし、こう、ラッキースケベな状況も幸せを噛みしめることはあれど後々怒られてしまうことを考えると諸手を挙げて歓迎はできない。
(どんなとき……結構難問だな)
それはささやかだけどラッキーで、穏やかな時間が流れることを言うのだろうか。
いくつか幸せな記憶を思い返して微笑む刀を、凛は小突いた。
「ええ~? ここは海のことをノロケるところでしょ?」
「そうなのか? じゃあ海が可愛かったベストセレクションで言うと」
『2人とも!!』
パシパシと痛くない程度にスケッチブックで刀の腕を叩き、抗議の一言を猛アピールする。
刀が自分と一緒に居る時間を幸せに思ってくれているなら嬉しいし、それは大切な友達とだって共有したいこともある。それでも、面白おかしくは言って欲しくない。
「わかった、言わないって。だからそんなに怒るなよ」
本当にわかってるのかと言いたげな目で見上げた先。刀の頭の向こう側に、何かが見えた。
「どうしたの?」
海の視線を追うように、凛も見上げる。2人が呆然と見ている先を探すように、刀も振り返った。
――よく晴れたあの、人生の門出となる入学式で。空高くから降ってきた『同級生』がいることは、殆どが知っていることだと思う。
時計塔にぶつかって、今でもその傷痕は綺麗に修理されておらず、夢ではなかったことだけ告げていた。
今となってはフツウじゃないことにも慣れてきていて、それくらいでは驚きもしないけれど。そんな始まりの日が随分遠くに感じるものなんだな、と思いながら迫り来るナニカを見ていた。
「……人か?」
ヘリコプターが飛んでいた気もしないけど、パラシュートでも開かないのだろうか。
「この時計塔には、よく人が落ちてくるんだね」
そう思ってしまうのは、落ちてくる人が『同級生』とよく似た風貌をしているからなのかもしれない。3人はとくに慌てることなく、というかできることもなく、少し冷静に見守っていた。
『クッションになる?』
海は、講堂の傍にある大きな木を指さした。
さすがに、時計塔にぶつかって無事だった前例があるとはいえ、打ち所が悪ければ万が一ということもあるだろう。きちんと修繕されていない時計塔が折れたら、周辺にいる人たちに危険が及ぶ。
刀は身構えて、万が一があれば落下の軌道を変えてみせると意気込んでいたが――心配は杞憂に終わる。落下してきた人物は、自ら生い茂る枝へと突っ込んでいった。
「大丈夫ですかー!」
凛が大きく声を張り上げれば、親指を立てた拳が枝の隙間からフリフリと姿を見せる。
刀も下にいる生徒へ声をかけて、落下物に巻き込まれないように注意しつつ救援をお願いした。
始まりの時と同じようなことが起こるなら、これからまた何かが始まるのだろうか。
入学式から変わったこと、変わらないこと。たった2年とちょっとなのに、目まぐるしかったように思ってしまうのは、決して『同級生』が落ちてきたからだけではないはずだ。
(それなら、幸せ猫を見つけられなくても……幸せは自分で見つけられるよね)
今までがそうだったように、何も変わらないのかもしれない。それでも、大好きな人と一緒に幸せになりたいから、きっかけを掴めるなら見てみたいと思う。
海はそっと、凛と刀と手を繋いで微笑んだ。
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5人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月23日
参加申し込みの期限
2022年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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