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LUCK COMING ~いつもそばに猫がいた~
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トラ猫が寝そべるテラス席を無事に確保できた、
恵御納 夏朝
と
恵御納 夏夜
はトラ猫に話しかけながら、思う存分その毛並みを堪能していた。外猫ゆえだろうか、ほんの少し硬さのある毛並みはそれでも、もっふりと心地良い。
テラス席にはこの看板猫だというトラ猫以外にも、様々な猫が思い思いにたむろしていた。我が物顔でテーブルやいすを占拠して寛いでいるものもいれば、塀の上から様子を伺うようにこちらを見つめている、親子らしき猫達の姿もあって。
そんな猫達に手を振ったり、話しかけたり、やっぱりトラ猫を撫でたりしながら過ごしていたら、程なくして
犬杜 一閃
と
犬杜 初
がやって来た。ひらりと手を振って合図をすると、あ、という顔で歩いて来かけた2人が一瞬、そのままの顔で動きを止める。
だが、すぐに気にしないことにしたらしい初は、そのままつかつかやってくると夏朝の正面の席に遠慮なく座り、手に持っていたジェラートカップをポンと放り出した。冷たかったのだろう、軽く手を振りながら夏朝と夏夜の手元に置いてあるジェラートを見て、それも美味しそうね、と呟く。
「それ、何味なの?」
「ええとね……僕のはストロベリーとミルクのハーフ&ハーフだよ」
「僕はラムレーズンとマンゴーにしたんだ」
「ふぅん。次はそっちにしてみようかな」
そう言いながらぱく、と初が食べたジェラートは何かと聞けば、抹茶とハイビスカスだという。なんか身体に良さそうだね、と感心した夏夜に、初がどこか誇らしげな顔になった。
それからはたと気が付いて、初はいまだ立ったままの従兄を振り仰いだ。
「一閃お兄ちゃん、座ったら?」
「――ああ……」
そんな初の言葉に頷きながらも、一閃の視線はと言えばテーブルの上に寝そべるトラ猫に釘付けである。猫が好きとか嫌いとかいう以前に、猫がど真ん中で我が物顔に寝ているテーブルに、当たり前に座るのはなかなか勇気のいることだろう。
それでも再度促され、一閃はようやくテーブルの心持ち隅の方に腰を下ろした。こちらも初と同じくジェラートカップで、初と同じ抹茶と――あとはチョコレートだろうか。
へええ、と夏朝がそのカップの中身を覗き込むと、ほら、と見やすいように少し傾けてくれる。その優しさに感謝して、チョコレートも美味しそうだねぇ、サクランボのトッピングは今度試そうか、と夏夜と2人で頷き合ってから、またトラ猫をもっふりと撫で始めた。
その熱心な様子と、されるがままにごろんと横たわっているトラ猫を見比べた、一閃がついと眉を寄せる。
「――恵御納の飼い猫なのか?」
「違うよ。トラ猫さんは、このお店の猫さんなんだって」
「そうそう。看板猫さんで、お客さんを連れて来てくれるんだって」
そんな一閃の疑問に、夏夜と夏朝が口々にそう答えると、困惑しているような、納得しているような、よくわからない声色で「そうなのか」と頷きが返ってきた。かと思えばすぐに、今度は明確に困っている声色で「やめろ」と低くうなっている。
うん? と夏夜と夏朝は顔を見合わせた。やめろ、というのは何に対しての話だろう?
それがどうにも判らなくて、2人は眼差しをトラ猫から、一閃の方へと向けなおした。そうすれば目に入ったのは、いつの間にか一閃の傍に、というか膝の上によじ登っていた、黒猫と三毛猫の姿である。
見ていると2匹の猫は、揃って一閃のジェラートを狙っているようだった。対峙する一閃の顔には、そんな猫達からどうジェラートを守ろうか、どう猫達を宥めようか、そんな思いがありありと浮かんでいる。
その、なんとも平和な光景に――くすり、誰からともなく苦笑が漏れた。
「あげればいいんじゃない?」
「そうそう。一閃お兄ちゃんにせっかく来たモテ期だもの」
「モテ期……! 僕も猫さん達にモテたい……!」
そうして口々にそんなことを言いながら、完全に他人事とばかりに夏朝たちは、女子3人でトラ猫をもっふり撫でつつお喋りに興じ始める。その合間にもちろん、ジェラートを口に運んでは美味しい幸せに目を細め。
そんな賑やかなテラス席の横を通り過ぎて、彰尋とあおい、アルクは『Gelateria Stella』の店内へと足を向けた。自動ドアの前に立つと、軽快なチャイムが来店を知らせ、いらっしゃいませー、と店員のお姉さんの明るい声が響く。
けれどもそこで立ち止まって、まずは、と彰尋はそのままお姉さんに問いかけた。
「あの、アルク――この猫も、一緒に入っても良いですか?」
テラスの様子や、漏れ聞こえてきた会話を聞く限り、忌避されるという事はなさそうだ。けれども、テラスに居場所を作ってあげてはいても、店内には衛生上入れない……という事だって珍しくはない。
ゆえに尋ねた彰尋に、尋ねられたお姉さんはにっこり笑顔で、もちろん、と頷いた。アルクを見てちょっと目を見張り、可愛い猫ちゃんですね、と頬を緩ませる。
その笑顔にアルクが「んにゃ!」と応えるように鳴いたので、彰尋とあおいは顔を見合わせてクスッ、と笑みを零した。そうして遠慮なく2人と1匹で店内に入り――ずらりと並ぶ様々なジェラートに「うわぁ」と目を輝かせる。
「どれも美味しそうで迷っちゃうね」
弾むような声色で楽しげに言ったあおいに、彰尋も大きく頷いた。このお店のシステムとしては、まずジェラートのサイズ――ハーフ&ハーフ、シングル、ダブル、トリプル……と続く――を選び、次にジェラートの種類とトッピングを選び、最後にジェラートの入れ物をコーンかカップか選ぶ、というものらしい。
とはいえ選ぶのが大変な人のために、ある程度はおススメの組み合わせや、その日の気分で店員にお任せ、という注文も出来るようだ。そうシステムを説明してくれるお姉さんに頷きながら、彰尋が考えていたのはジェラートの注文――ではなく、実は別の事である。
というのは、
「今度、弟妹達を連れてきたら喜びそうだな……」
一概に言い切れるわけではないが、子どもというのはジェラート、つまりアイスが好きな子がわりと多い。そして休みの日と言えば友達と遊びに行くか、あるいは家で「おなかすいたー!」「あーそーんーでー!!」などと叫んでいるもので――つまるところ、子どもに受けそうな出掛先は多ければ多いほど良い。
家族思いでもあり”お母さん”でもある彰尋の言葉に、同じく5人の弟妹を持つお姉ちゃんであるあおいはうんうんうん、と実感を持って頷いた。お兄ちゃん、お姉ちゃんの苦労は、同じくお兄ちゃん、お姉ちゃんの立場の相手としか分かち合えない時がある。
それぞれ自分の弟妹達がこの店に来た光景を想像して、しばし沈黙した。そうして、
「喜びそうだけど、大騒ぎになって収拾がつかなさそう……」
「逆にお店のご迷惑になるかもしれないね……」
でもいつか連れてきてあげたいなと、そんな暖かな苦笑いをくすくすとひとしきり零してから、彰尋とあおいは改めてジェラートケースを覗き込む。
「うーん……私はせっかくだからトリプルにしようかな! マンゴーと、ブルーハワイと、ストロベリー」
「俺はハーフ&ハーフの――ブルーハワイって珍しいね、じゃあ俺もそれと、あとはバニラで」
そうしてそれぞれ注文し、他愛のない話をして出来上がるのを待っていたら、程なくして「お待たせしました」とお姉さんが明るく声を掛けてくれた。――が、その手元にあったジェラートを見て、あっ、と彰尋とあおいは目を見張る。
なんと、彰尋の分のジェラートが青と白できっちり半分に――そう、彰尋の腕に心地よさそうに収まっているアルクそっくりにデコレーションされていた。しかもフリーズドライの苺で耳と鼻を作り、チョコチップで目を作るというこだわりようだ。
うわぁ、とあおいが目を輝かせて、ジェラートアルクと猫アルクを見比べた。これ、と彰尋が思わずお姉さんを見やれば、可愛い猫ちゃんへのサービスです、と悪戯を告白するような顔でウィンクする。
そんな話題の中心人物――じゃなかった、中心猫になっているアルクはと言えば、自分そっくりのジェラートを見てふんふん鼻を近づけると、なーん、と小さく鳴いた。そうしてまた彰尋に寄り添うように元の体勢に戻ったところを見ると、悪い気はしない、と言ったところか。
そうか、とそんなアルクの頭を優しくなでて、彰尋はその好意にありがたく頭を下げた。とんでもないとパタパタ手を振ったお姉さんが、ついでにこれも良かったら、とアルクにも食べられるというクッキーも渡してくれる――テラス席の様子から見ても判る通り、かなりの猫好きらしい。
「ありがたく頂きます。――良かったな、アルク」
「あとで一緒に食べようね、アルク。彰尋君、ジェラートは私が持ってあげるよ」
「ありがとう、あおいさん」
ゆえにそちらも有り難く受け取って、もう1度頭を下げた彰尋の腕の中、満更でもなさそうなアルクにあおいがそう微笑みかける。そうして、手の塞がっている彰尋の代わりにあおいが2人分のジェラートを両手に持ち、「どこで食べようか」「海岸まで行くのは遠い、かな」なんて話しながら、どこか落ち着いて食べられる場所を探そうと、満足にお店を後にしたのだった。
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グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月23日
参加申し込みの期限
2022年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月30日 11時00分
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