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『somnium』で紙ねんどスイーツを。
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翌日の日曜日は、すっかり乾いた紙ねんどにアクリル絵の具で着色をした。さてどんな色にしようかと、真白に乾いた紙ねんどを前に楽しげな、或いは悩ましげな声があちらこちらから聞こえてくる。
だがやがてそれぞれに、思い思いの色をアクリル絵の具で作り出し、紙ねんどの上に乗せ始めて。それを嬉しそうに見ていた伊都子が、ふと
鴇波 羽衣
に声をかけた。
「それは何のお菓子?」
「え? わ、えと、その……!」
それに、羽衣は慌てて手に持っていた紙ねんど細工を隠して、えへへ、と引き攣った笑いで誤魔化す。そんな羽衣の様子に、見られるのが恥ずかいのだろうと思った伊都子は、後で見せてくれたら嬉しいわ、と微笑み他の場所へと足を向け。
そんな伊都子の背中を見て、ほぅ、と羽衣は安堵の息を漏らす。隣でせっせと紙ねんどのケーキに色を塗っていた
神野 マキナ
が、小声でそんな羽衣に声をかけた。
「気をつけなくちゃ、鴇波さん」
「うん」
そんなマキナの言葉に、真剣に頷く羽衣である。何となれば、彼女が今色を塗っていたのは伊都子達への秘密のプレゼント、なのだから。
もちろんスイーツも、マキナに教えてもらってどうにかこうにか作り上げたけれども、お手伝いとはいえこんな時間をくれた店長夫妻にも、何かプレゼントをしたいと考えて。そんな羽衣の考えを聞いたマキナも「それはいい考えだね」と頷いて、伊都子に気付かれないようにこっそり作業をしていたのである。
一晩乾かすのだって、どこが一番目立たず気付かれないか、2人で相談したくらい。完成までは後ちょっとなのだから、出来ればそこまで秘密にしておいて、2人に驚いてもらいたい。
だから真剣に、慎重に手元を周りから隠しながら、こっそりと『プレゼント』の色を塗る羽衣に、上手に塗れてるよ、と褒めてマキナも手元のスイーツにさくさく色を塗っていく。割と材料に余裕がありそうだったので、伊都子に了承を得て、たくさん作って後で羽衣やみんなと完成品を交換する予定。
そんな2人から少し離れた所でも、手元に本を立てて作りかけの紙ねんどスイーツが見えないように隠している、
黒依 アリーセ
と
雨寺 凛
が居る。昨日の造形ものんびりとして楽しかったけれども、今日の着色も同じように、のんびりと楽しくて創作意欲が湧いてくる、とアリーセは小さく微笑む。
(丁度良い日に来れたし、私にも幸運のお裾分けがあったのかしら)
てんとう虫のストラップを思い出して、ほっこり嬉しくなるアリーセが一体どんなスイーツを作っているのか、色々と想像を巡らせる凛は楽しみで仕方がなかった。見せ合うのが楽しみだなぁ、とほくほくしながら手元の紙ねんどを、丁寧にわくわくと塗っていく。
そんな凛の横顔をちらりと見て、アリーセもせっせと手を動かしていた。凛から受けるイメージを色に変え、想像を膨らませてせっせと色を作り、筆を洗い、時に持ち替えて、となかなかに忙しい。
だがその一方で、かなり大胆に色を乗せている者も居た。否、かけている、と言うべきか。
作成したクリーム色の絵具液を、乾いた紙ねんど細工のモンブランの上にたっぷりとかけていく
旅鴉 月詠
の姿に、周りがびっくりして手を止める。だがそれを気にした様子はなく、月詠は何度も何度も絵の具をかけ、細かい所はスポイトで絵具液を吸って落とし、まんべんなく着色していった。
このクリーム色が、作品の下地の色でもあるから念入りに。そうして、もうどこにも白が残っていない事を確かめると次は、絵具を乾かす間に今度は土台のケーキの色をクリームよりも濃い、けれどもやや薄めの黄色で作っていく。
天辺に乗っているねんどの塊は、栗をイメージしたもの。これは山吹色で塗る予定だから、色合いのバランスも大切だ。
スポンジを塗る時は細筆を使わなければと、道具を持ち替えて乾いたかどうかを確かめる、月詠から少し離れた所では
御巫 時子
が、一和と並んで色を塗っていた。時々顔を合わせるとはいえ、名前以上の事はあまり知らない相手だけれども。
名前を知っているというだけでも、十分に親しみは湧くもの、だから。
「一和さん。大学って、どんな感じなんですか……?」
「うん? ウチは何て言うか、毎日どっかしらお祭り騒ぎをやってるみたいなもんだよ」
そんな知己の話と、ちょっと気になる大学の話、どちらも聞いてみたくて尋ねた時子に、尋ねられた一和は難しい顔でショートケーキの苺を塗りながらそう言った。どうやら満足のいく出来だったらしく、よし、と頷いてから時子を見て、「もう行きたい所はどこか決まってるの?」と尋ねてくる。
それに曖昧に笑って時子は、真っ白なクッキーに色を落としていった。少しずつ色を混ぜて、見本にと高明が提供してくれた本物のクッキーと見比べて、少しでも近くなるように色を重ねていく。
焼き目や、それからケーキの果物の色。余った紙ねんどで作ったつがいのオシドリは、写真がなくても形も色も大丈夫だけれども、まだスイーツの方はそうは行かない。
だから慎重に筆を動かす、時子の手元を何となく見ながら
花厳 望春
は、自身の作っているマカロンやカップケーキ、小さな練り切りの花を前に、伊都子にふと提案した。
「ちっちゃいクッキーとかドーナツとかのモチーフがついたヘアピンって、可愛いと思うんだけど、どうですか?」
というか、実のところ欲しいのは望春なのだけれども。可愛いヘアピンを集めたり、着けたりするのが好きな望春としては、作った紙ねんどスイーツをヘアピンに取り付けて『スイーツヘアピン』にしたいな、と思うのだ。
そんな望春の言葉に伊都子も、小さいのを3つくらいつけたら可愛いかしら、と小首を傾げる。そうして、他にはどんなスイーツをつけたら可愛いだろうと、話し始めた2人の会話はけれども、
弘明寺 能美子
の耳には届いていなかった。
目の前にあるのは、色塗りまで仕上げた紙ねんどのケーキ。絞り袋でケーキの丸に搾り出した後、少しばかり形を整えて乾かしたそれは、今は生クリームのようでありながら、ラメが入っていたり淡いグラデーションが見られる、綺麗なケーキになっている。
「……ふふ、ケーキらしくなったじゃない?」
「お、すごいな。それどうやったんだ?」
だから満足げに見ていた能美子のケーキを見て、
御剣 刀
が目を見張った。それにまた満足しながら、口では「たいした事じゃないわ」と何でもない顔を作ってテーブルの上に置いた鞄を開けて見せる。
それはいつも持っているメイクボックスとは違う、マニキュア専用のもの。そこから色とりどりのマニキュアを取り出して、刀の前にずらりと並べた。
「これを使ったの。2色を並べて、そのふちをぼかすと綺麗なグラデーションになるのよ」
「そう来たか、男の俺にはない発想だ」
「そうね。男子はあまり、ネイルってしないし」
素直に感心する刀に、ふん、と鼻を鳴らして顔をそむけた能美子である。とはいえ、無意識に披露していた日頃からの美に対する知識を褒められて、まんざらでもないというかむしろ、照れるというか。
それを誤魔化すように
桜庭 円
へと視線を移した能美子は、けれども彼女が着色していた紙ねんどスイーツに、わ、と声を上げた。
「桜庭さんのはシフォンケーキなのね。カラメル美味しそう!」
「ありがとう、能美子ちゃん! 焼いたーって感じだと、おいしそうに見えるかな! ッて思って」
「うん、美味しそうだ」
嬉しそうな円の言葉に、刀も大きく頷いた。桜庭も上手いな~、と素直な感心が胸の内に沸きあがってきて、知らず、自身のモンブランへと視線が吸い寄せられる。
にゃーくんも円を助けて頑張っているし、刀も負けてはいられなかった。幸い、造形は上手くいったから後は着色を頑張るだけだと、改めて真剣な顔つきになって筆を取る。
その少し離れた所にも、真剣な眼差しで幾つもの紙ねんどスイーツに色を塗っている
八神 修
が居た。念願通り、金魚と七夕、風鈴を題材にした練り切りを、写真集からアイデアを得ながらイメージして、昨日から数セットを作り上げていたのである。
本物そっくりの、だが和菓子らしさも備えたマスコットに、集中して色を塗る修の視界には周りは殆ど入っていない。筆の先に集中していた彼はだから、不意に隣から声をかけられて、はッ、とようやく我に返った。
「その切れ込みは、何にするの?」
「あ……ええと、メモ挿しなんですよ」
そうして伊都子に不思議そうに尋ねられた、小物の上の方に斜めに入れた1ミリ幅くらいの切れ込みを見て、修は頷きそう説明する。そうして新聞部長の名刺を取り出して、その切れ込みにひょい、と挿した。
こんな風に、と伊都子に見えるように手のひらに乗せる。
「実用的でかつ目に楽しい。これからの季節に丁度良いかな……ッて」
「そうねぇ、素敵なアイディアだわ」
それを見て、微笑みながら感心した伊都子にほっと息を吐き、修は少し照れた様子で礼を言った。そうして再び、小物の色塗りに集中する。
これは店に並べる小物作りのお手伝いなので、作ったものはそのまま店に並ぶ事になる。けれども、気に入ったならそのまま持って帰って下すって構わないのよ、と伊都子が言っていたので、後で修自身の1セット貰って帰るつもりだ。
それにしても――周囲を何となく見回して、修はふと息を吐いた。集中していると周囲もあまり目に入らないけれども、他の皆はどんなものを作っているのだろう?
そんな風に、周りが気になっているのは修だけではなかった。羽衣も自分の色塗りの合間に、邪魔にならない程度にみんなの手元をそっと覗いて回っていて。
「何かコツとかあるの?」
「コツ……? 無心になること、かな……?」
「イメージをしっかり持つのが大切だ」
見る人、見る人、自分よりも遥かに上手な芸術作品ばかりのような気がしてしまって、尋ねてみたら色々な意見が返ってきて逆に、どうしたものか迷ってしまう。だから、結局どうしよう、と羽衣はまた頭を悩ませたのだった。
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月23日
参加申し込みの期限
2013年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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