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『somnium』で紙ねんどスイーツを。
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目の前に置いた紙ねんどの塊を見て、ふむ、と
旅鴉 月詠
は考えを巡らせた。
(さて、上手くできるかな)
食品サンプルの類も作った事はあるが、その場合はビニール樹脂を使用する事が多い。その方が造形も容易で、質感を表現しやすいからだが――さて、紙ねんどで同じように出来るだろうか。
そう考える月詠の様子は、一見すればいつもと変わらず淡々としているようだが、どこか実験でもするかのような楽しげな雰囲気だ。紙ねんどの手触りを確かめるようにこねる様子も、どこか楽しそうである。
月詠が作ろうとしているのは、ミニチュアサイズのモンブラン。よくこねた紙ねんどを1つにまとめて、モンブラン全体の大きさや形を詳細に思い浮かべながら、クリームの部分まで大まかに形を作る。
そうして作った土台のケーキ部分を、スポンジらしくするため固まらないうちに急いで爪楊枝を取り、突き刺した。余り力を入れ過ぎて穴が大きくならないように、全体に想像を巡らせながら穴だらけにする。
出来栄えは、なかなか満足の行くものだった。それにうん、と頷いた月詠が、次に取り掛かったのはモンブランのクリームの部分の作成だ。
バニラビーンズを模して細かく砕いた木炭の粉を紙ねんどに混ぜ、さらに水を加えて柔らかくこねていく。その傍らには持参した、実際に料理でも使う絞り袋と星型の口が置かれていた。
これに柔らかくした紙ねんどを入れ、本物と同じように土台の上にぐるぐる絞り出して、クリームを表現するつもりである。これは食品サンプルを作る時でも同じで、基本的には実際の調理と変わらない作り方をする事で、より本物らしく見せるのだった。
そんな月詠と同じように、少し離れた所では
弘明寺 能美子
もまた同じように、近くの店で買ってきた絞り袋に紙ねんどをせっせとつめていた。と言っても理由は違う。
(うん、これなら大丈夫そうね)
袋の上から詰めた粘土をこねながら、自分のアイデアに満足する能美子だ。フェイクスイーツは可愛いし作ってみたい、と頷きはしたものの、実際に紙ねんどをこねるとなると手が汚れるし、どうしたものかと少し悩んでいたのである。
だがこうして絞り袋に入れて、ケーキの土台に見立てて描いた丸の上でぐるぐる絞れば、ケーキらしくなってくるだろう、という目論見だ。幸い近くの店に探しに行ったら、絞り袋も買う事が出来たし、あとは絞り出せるように紙ねんどを柔らかくするだけで。
ゆえにせっせと袋の上から粘土をこね、時々水を加えてさらにこねる。そんな様子を「ほへー」と見ていた真央が、そういえば、と
桜庭 円
に声をかけた。
「円ちゃんもお手伝い兼オヤツご相伴に来たのだ?」
「うーん。前に来た時も、にゃーくんに優しくしてくれたしね!」
その時の事を思い出して、にっこりする円である。それがすごく嬉しかったから、今日はそのお礼も兼ねて頑張ろう、と思うのだ。
だから伊都子をまっすぐ見上げて、円はやる気に満ちた声でこう言った。
「伊都子さん、どんどんアドバイス頂戴! それに作りたいものがあれば、言ってね!」
「嬉しいわ。ありがとう」
そんな円の言葉に、伊都子が嬉しそうにそう言った。素敵なスイーツが出来たら良いわね、と微笑むのに、うん、と大きく頷く。
円が作ろうと思うのは、前に来た時ににゃーくんが食べたシフォンケーキ。美味しそうに食べていたのがとても印象的だったから、その時の感謝の気持ちも込めて、一生懸命作ろうと思う。
そんな円と能美子の様子を、2人はどんなのを作っているんだ? とチラッと伺っていた刀は、ふむ、と考えた。紙ねんどでスイーツを作るのは面白そうだと思ったものの、いまいち何を作るか決め切れずにいたのだけれども、そうしている間にも能美子は凄い工夫をしているし、円はせっせと紙ねんどをこね始めているし。
辺りをぐるっと見回して、刀はよし、と頷いた。
「俺もモンブランを作ろう。ちょっと手間がかかるけれど、その分珍しい物になると思うんだ」
月詠と同じものになるけれども、刀が思いついた作り方は彼女とは全く違う。紙ねんどを絞ってクリームにする代わりに、細い棒状のねんどを幾つか用意して、それを並べて帯状にしたものを交互に積み重ね、形を整えてモンブランのクリームを表現しよう、と思ったのだ。
そう考え、伊都子にどうかと尋ねてみると、ねんどが乾かないように水を増やして気をつければ大丈夫じゃないかしら、と言われた。細くしたら乾きやすくなるから、という意見になるほどと頷いて、刀はせっせと紙ねんどを伸ばし始める。
興味深い、と月詠が、クリーム部分を絞る手を止めてちらり、刀の手元を見た。それに気付いていたものか、アドバイス通り水分を増やしてせっせとこね続ける刀から離れて台所へと向かった伊都子に、声をかけたのは
八神 修
だ。
テーブルの上に広げているのは、修が持ってきた和菓子の写真集。中には色とりどりの美しい、創意工夫を凝らした様々な和菓子が並んでいて。
「俺が作りたいのは和菓子です」
それを伊都子に見せながら、修は真剣な口調でそう言った。和菓子? と少し驚いたような表情になった伊都子に、はい、と大きく頷く。
和菓子は季節を移す日本の芸術であり、それ自体が1つの作品だと、修は考えていた。金魚や紫陽花、牡丹に七夕――様々なものをモチーフに、先達は想像力と技を駆使して和菓子でそれを表現してきたのだ。
目で楽しみ、舌で楽しむ。それが和菓子の神髄であって。
「最近よく言われる、ただ甘いだけという誤解は、一部の大量生産品の植えつけた誤った風潮なんです。……あ……すみません……」
思わず熱く語ってしまってから、はっと我に返って修は慌てて伊都子に謝った。かぁッと頬が赤くなるのが自分でも解る。
間違った事は言っていないつもりだけれども、何だか恥ずかしくなって、どう思われただろうかと様子を伺ったら、にこにこ笑顔が返ってきた。お若いのに良く知ってるのねぇ、と感心する伊都子はむしろ、嬉しそうだ。
それに、ほっとした。そんな修の手元の写真集を、横からひょいと覗き込んだ
花厳 望春
が、すごいなぁ、と声を上げる。
「俺も練りきりとかお団子とかタイ焼きとか、和菓子の形も作ってみたいなぁ……俺にも作れますか?」
「あら、勿論よ。そうね、まずは写真の通りに形を作ってみると良いかしら」
「じゃあ、どれにしようかな。ぁ、せっかくだから一緒に作らないか?」
「ああ、良いよ。俺は七夕と風鈴、金魚をモチーフに作るつもりだけど――」
望春の言葉に、修は快く頷いた。どれを作るか決めたい、という望春に写真集を貸して、自身は早速どんな造形にするか想像を巡らせ始める。
互いに教わったり教えたりしながら作れば新しいアイデアも浮かぶし、作業も捗るのではないだろうか。せっかくこうして、同じ紙ねんど和菓子を作る仲間でもあるのだし。
そう、嬉しくなりながら写真集をめくり始めた、望春と修の会話を聞くでもなく聞いていた
御巫 時子
は、縁側に止まっていた小鳥とそっと微笑みを交わした。一体どんなものが出来るんでしょうね、と語りかけると、小鳥がせわしなく首を動かす。
それにそっと微笑んで、時子もまた紙ねんどをせっせとこねた。――せっかくだから、『somnium』で売ってるクッキーやケーキを作ろうと思っているのだ。
ここのスイーツは美味しくて好きだから、通ううちに常連になっていた時子だ。だからどうせ作るなら、その自分の大好きなものを作りたいと、思った。
「時子ちゃんは、困ったことはないかしら?」
「はい……。でも形が上手く出来なくて……」
「そうねぇ、じゃあ……」
時子の言葉に、伊都子がうーんと一緒に手元を覗き込みながら、こうしたらどうかしら、と右手でねんどをつまんだりして、アドバイスをしてくれる。その様子を、お店と母屋を繋ぐ入口からこっそり顔を覗かせて、嬉しそうに見ている高明に気がついて、時子は胸がほっこりした。
小さいけれど、お店はやっぱり土日となると忙しい。それでも時々覗きに来て、楽しそうな様子に目を細めて戻っていく高明は、きっと怪我をしてから元気がなかったという伊都子を心配しているのだろう。
時子や他のみんなが一緒にいる事で、高明にも安心してもらえたら――伊都子のアドバイスに頷きながら、時子はそう考えていたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月23日
参加申し込みの期限
2013年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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