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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
スベるんです！
【ある晴れた空の下で】
──後日。
とある休日は、まだペンギンのペン子さんが帰ってくるには程遠い。
しかし、あれ以来脱走事件の起きていないマリンパラダイスには様子見の名目で、事件解決の功労者が何人か集まっていた。
ペン太郎はこの数日の間に、すっかり元気を取り戻したらしい。
相変わらず繁殖期にも拘らず巣を作らないらしいが、それが彼が立てた誓いというものなのだろう。
館内では飲食禁止であった為、二人は晴れた空の下で、出店のフルーツジェラートを購入した。
「これが、フルーツジェラート、ですか？」
「ああ。不味くは無い。食べてみるといい」
常闇 月は教育関係上、この手の食べ物とは無縁だった。最初は食べ方まで戸惑っていたが、カップに入れてもらったので溢すという大惨事は免れた。
スプーンですくう度に、ペン太郎が歩く時の僅かに溶けかけた氷の様な音を立てるのを思い出させる。
勇気を出して一口。口の中に広がる冷たさと甘さに吃驚する。
八神 修はそれを楽しそうに見ながら自分の分も溶け切ってしまう前に食べ切ってしまう。
雨の降っていない青空の見える心地良い気候。
月が無言で食べている間に、修は空を見上げてふと思う。
そう言えば、これが本来の普通の姿だったな。と──
水族館内では、小山内 海と御剣 刀が遊覧していた。
ペン太郎の様子は最初に見てきた。から元気なようにも見えなくもないが、一応は元気そうだ。
あれから脱出騒ぎも起こってはいない。飼育員に聞けば、繁殖期なのに巣作りをしないと心配していたが、どうやらそれを聞く限り、ペン太郎は約束を守るつもりのようだ。
「桜庭、来なかったな」
『うん きゅうよう だって
ふたりで いっておいで って』
「(気を使わせちゃったかな……)」
海は心のどこかで寂しい感覚を受けながらも、
それでも。この時間を絶対に大切にしようと、改めて心に決めたのだった。
そして、同じく水族館にペン太郎の様子を見に来ていた秋ノ宮 こまちはなかなかペンギンコーナーへ辿り着けずにいた。
地階から始まるコーナーは、目に見えるもの全てが幻想的かつ不思議な光景で。一つの水槽に１０分弱。最初に来たときとは異なる気楽さは彼女の足取りを良い意味で重くしていた。ペン太郎に会えるのはいつになるのか、現状全く目処が立たない……
「わぁ、元気そうに泳いでるねぇ～」
響 タルトはペン太郎の様子を見に、一人で地上のペンギンコーナーではなく、地階のペンギンドームの中を歩いていた。
そこでも、ろっこんで猫の姿になった時のペン太郎の特徴ははっきり覚えている。それは水のドームの中からでもはっきり見えた。
「さて、他の展示も見て～、ふらついてから帰ろうっと」
ペン太郎を見に来た以外の目的は特に無い。新しい洋服も欲しいが財布の中身が伴わない。適当にふらふらしてかえろうと思ったその時、
水中でペンギン達が一箇所に集まっている。これでは地上のペンギンは居ないのでは無いかと思わせる数だ。
だが、水中の光景もなかなかのものだ。
追い掛けてくればペンギンの新しい一面が見られるだろう。
そう思い、水中のペンギンの視線を一身に浴びている、事件の時に通訳を行ってくれた女の子御巫 時子の姿を確認した。
「こんにちはー！」
元気に手を振って挨拶すると、時子は驚いた様子で肩を震わせてから、こちらを見て知っている存在だと確認すると安堵したように微笑んだ。
早足で時子の元へ行く。正面にはペンギン達が大量に押し寄せていた。
そこで、タルトがこの間から思っていた疑問を口にする。
「ねぇ。ペンギンと会話するってどんな気分かなっ？」
時子はその答えに少し考えて。
「……そうですね、にぎやかで、可愛くて、楽しい感じ、でしょうか。
皆いい子達ばかりなんですよ…？」
彼女は笑顔を隠さず戻ってきたペン太郎とタルトを見比べながら、
照れた様子を隠すように、恥ずかしげながらも明るく穏やかに微笑んで見せたのだった。
──後日。
とある休日は、まだペンギンのペン子さんが帰ってくるには程遠い。
しかし、あれ以来脱走事件の起きていないマリンパラダイスには様子見の名目で、事件解決の功労者が何人か集まっていた。
ペン太郎はこの数日の間に、すっかり元気を取り戻したらしい。
相変わらず繁殖期にも拘らず巣を作らないらしいが、それが彼が立てた誓いというものなのだろう。
館内では飲食禁止であった為、二人は晴れた空の下で、出店のフルーツジェラートを購入した。
「これが、フルーツジェラート、ですか？」
「ああ。不味くは無い。食べてみるといい」
常闇 月は教育関係上、この手の食べ物とは無縁だった。最初は食べ方まで戸惑っていたが、カップに入れてもらったので溢すという大惨事は免れた。
スプーンですくう度に、ペン太郎が歩く時の僅かに溶けかけた氷の様な音を立てるのを思い出させる。
勇気を出して一口。口の中に広がる冷たさと甘さに吃驚する。
八神 修はそれを楽しそうに見ながら自分の分も溶け切ってしまう前に食べ切ってしまう。
雨の降っていない青空の見える心地良い気候。
月が無言で食べている間に、修は空を見上げてふと思う。
そう言えば、これが本来の普通の姿だったな。と──
水族館内では、小山内 海と御剣 刀が遊覧していた。
ペン太郎の様子は最初に見てきた。から元気なようにも見えなくもないが、一応は元気そうだ。
あれから脱出騒ぎも起こってはいない。飼育員に聞けば、繁殖期なのに巣作りをしないと心配していたが、どうやらそれを聞く限り、ペン太郎は約束を守るつもりのようだ。
「桜庭、来なかったな」
『うん きゅうよう だって
ふたりで いっておいで って』
「(気を使わせちゃったかな……)」
海は心のどこかで寂しい感覚を受けながらも、
それでも。この時間を絶対に大切にしようと、改めて心に決めたのだった。
そして、同じく水族館にペン太郎の様子を見に来ていた秋ノ宮 こまちはなかなかペンギンコーナーへ辿り着けずにいた。
地階から始まるコーナーは、目に見えるもの全てが幻想的かつ不思議な光景で。一つの水槽に１０分弱。最初に来たときとは異なる気楽さは彼女の足取りを良い意味で重くしていた。ペン太郎に会えるのはいつになるのか、現状全く目処が立たない……
「わぁ、元気そうに泳いでるねぇ～」
響 タルトはペン太郎の様子を見に、一人で地上のペンギンコーナーではなく、地階のペンギンドームの中を歩いていた。
そこでも、ろっこんで猫の姿になった時のペン太郎の特徴ははっきり覚えている。それは水のドームの中からでもはっきり見えた。
「さて、他の展示も見て～、ふらついてから帰ろうっと」
ペン太郎を見に来た以外の目的は特に無い。新しい洋服も欲しいが財布の中身が伴わない。適当にふらふらしてかえろうと思ったその時、
水中でペンギン達が一箇所に集まっている。これでは地上のペンギンは居ないのでは無いかと思わせる数だ。
だが、水中の光景もなかなかのものだ。
追い掛けてくればペンギンの新しい一面が見られるだろう。
そう思い、水中のペンギンの視線を一身に浴びている、事件の時に通訳を行ってくれた女の子御巫 時子の姿を確認した。
「こんにちはー！」
元気に手を振って挨拶すると、時子は驚いた様子で肩を震わせてから、こちらを見て知っている存在だと確認すると安堵したように微笑んだ。
早足で時子の元へ行く。正面にはペンギン達が大量に押し寄せていた。
そこで、タルトがこの間から思っていた疑問を口にする。
「ねぇ。ペンギンと会話するってどんな気分かなっ？」
時子はその答えに少し考えて。
「……そうですね、にぎやかで、可愛くて、楽しい感じ、でしょうか。
皆いい子達ばかりなんですよ…？」
彼女は笑顔を隠さず戻ってきたペン太郎とタルトを見比べながら、
照れた様子を隠すように、恥ずかしげながらも明るく穏やかに微笑んで見せたのだった。
あとがき
担当マスター：
冬眠
ファンレターはマスターページから！
参加者の皆様、そして閲覧下さった皆様。誠に有難う御座います、この度ＭＳを勤めさせて頂きました冬眠と申します。
この度は、ジャンル「ネイチャー・動物」との事で、ネイチャーらしくギャグは全体的に少し大人しめになっております。
『ペン太郎とペン子さんの恋』という、オーソドックスな展開でしたが、如何でしたでしょうか。
どんなジャンルも面白く書きたい！ 冬眠の野望ながら全く手が届いていない現状では御座いますが、
少しでもお楽しみ頂けたならば、この上なく幸いで御座います。
参加者の皆様には、個別メッセージが御座いますので、ぜひご覧頂ければ幸いです。ご感想等はコメントページにお寄せ頂けると大喜び致します。
それでは、改めまして皆様、本当に有難う御座いました。また次のシナリオにてお会い出来れば心よりの幸いで御座います。
この度は、ジャンル「ネイチャー・動物」との事で、ネイチャーらしくギャグは全体的に少し大人しめになっております。
『ペン太郎とペン子さんの恋』という、オーソドックスな展開でしたが、如何でしたでしょうか。
どんなジャンルも面白く書きたい！ 冬眠の野望ながら全く手が届いていない現状では御座いますが、
少しでもお楽しみ頂けたならば、この上なく幸いで御座います。
参加者の皆様には、個別メッセージが御座いますので、ぜひご覧頂ければ幸いです。ご感想等はコメントページにお寄せ頂けると大喜び致します。
それでは、改めまして皆様、本当に有難う御座いました。また次のシナリオにてお会い出来れば心よりの幸いで御座います。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年11月05日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年11月12日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2013年11月12日 11時00分
