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闇ありて棲み処は澱む<1>
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●104号室
●
豪は階段を駆け下りた。廊下を見渡す。
「うわわ、幽霊!? ちょ、襲ってこないでよっ!」
白 真白
の声だ。場所は……104号室。ドアは開いている。飛び込む。
真白は伸ばした折り畳み傘を振り回している。見た目にはわかりにくいが傘は真白のろっこん<鋼の如く>の能力で鋼鉄の如き硬さとなっており、生身の人間であれば一撃で昏倒させることも出来たであろう。しかしながら真白に覆いかぶさらんとする黒い影には効いていないようだ。
「嬢ちゃんっ!」
豪とともに部屋に踏み込んだ
三毛谷 道哉
の呼びかけに、真白はまともに応じることができなかった。
幽霊の首がぐうっと伸びる。
目の前1センチほどのところに、死した男の顔がくっついてくる。
もとが人間だったとは思えぬ窪んだ目の深淵に、呑まれる。
「い、いやっ……! こないでェェェ!!」
がくがくと震え真白は白目を剥く。
「部屋から出るんだ!」
物置で見つけた工具箱の中身を適当に投げつけて牽制しつつ、豪は真白の腕を掴んで廊下に引っ張り出した。
道哉もいったん退却してくる。
豪はドアの陰から部屋の中を覗き込んだ。
幽霊は部屋からは出られないようだが、投げた工具はその身体を突き抜けて床に落ちてしまっている。
「物理でダメージは与えられないのか……まずいな」
「話してみようか」
「話せるのか、あれ。話が通じそうな気がしなかったけど」
「試す価値はあるさ。私はあやかしだし、無理なら早めに引き上げよう」
「そういうことなら」
「任せ給え。お前さんは、お嬢ちゃんのことを頼むよ」
震える真白を抱え、その背中を撫でる豪に笑むと、道哉は再び104号室の中に踏みこむ。
異物侵入に反応するようにぐぅんと闇が動いた。
もう、眼前に、顔。
道哉は動じず、手のひらを正面に突き出す。
「まてまて話をきけ」
すると幽霊はステイを命じられた犬のように宙に止まった。
10年前に死んだ程度では、あやかしとしてはひよっこだ。
年季の違いを感じ取ったのだろう。
「坊やは……青井敏郎、というのか?」
管理人室へ行った者たちから共有してもらった名を呼ぶ。
こういった存在として曖昧なものにとって「名」は重要な意味をもつ事が多い。
案の定、黒ずんで人間離れした怪物のようだった幽霊の表情が、すこし人に戻った気がした。
(良かった。人の心も少しは残っていたか……話せそうだ)
道哉は手ごたえを得てさらに問いかける。
「坊やはどうしてここにいるんだ?」
幽霊の顔がまたすこし元の顔に近づいたようにみえた。口が動く。
『し、』
「し?」
『し、に、たくなかった……自殺、じゃ、ない』
「自殺じゃない? どういうことだ」
『黒い……ひも……殺された……』
「殺された、だって。誰に」
『人、じゃない……』
「なら、なんだい?」
幽霊は口ごもる。恐れているようでもある。
ふうむ、と、道哉はごそごそ懐を探り、白い紙の袋を取り出した。
「たい焼きでもいるか?」
甘い匂いを嗅ぐように幽霊は首を傾ける。
「一緒にくるか」
道哉は幽霊に手を差し伸べていた。
「これでも私は長生きでね、霊界にも精通している。私と来れば、たい焼きだけじゃなく、いろんな楽しみがあるよ。お化けジュースという幽霊も楽しめる物もあるんだ」
敏郎は104号室に囚われている。いわゆる地縛霊というものだ。
しかしこの場所から解き放たれる可能性はある。
祓われることで。
生前の心残りを解消して成仏することで。
あるいは幽霊のままであっても、場の呪縛から逃れることで――。
「……どうする、坊や」
差し伸べられた手を見つめ、敏郎は逡巡するように口を開いた。
『ここは……呪われ、て、いる』
彼のいう「ここ」とは、104号室というよりは建物全体あるいは土地を指すように思われた。
『なにか、いる……こわ、こわい……ここは、いや、だ』
「ここがいやなら私と一緒においで。ねえ坊や……いや、敏郎」
名を呼ばれ、敏郎はとうとう手を伸ばす。
手と手が触れ合った瞬間、黒ずんで曖昧な姿がベールを剥ぐように明るくなってゆく。
彼は、若きサラリーマン『青井敏郎』の姿を取り戻したのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年12月30日
参加申し込みの期限
2022年01月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年01月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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