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【七夕】鵲の翼を渡って ~七夕ゆかたまつり 1371~
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軒先に掲げられた七夕飾りが初夏の夜風と提灯の光に揺れる。
元よりそう広くはない温泉街を御付きに引かれるまま一通り巡り終えた途端、紫は散策のうちに此処を本命と決めていた温泉宿に向けて歩を進め始めた。
木造三階建て、堂々とした屋根には鬼瓦ならぬ猫瓦、窓ごとに張り出した露台が印象的な和洋折衷の温泉宿。一面硝子張りの引き戸の前にはいくつもの卓と椅子が広げられ、今日限りの七夕酒宴が開かれている。
「紫殿、お酒は程々に……!」
椒の制止も何のその、今までふたりに合わせて抑えていた歩幅も構わず、ふたりが慌てて追いかける羽目になるのも構わず、まっしぐらに酒宴の場へと飛び込んで行く。目がないとは正にこのこと。
観光客や宿泊客で賑わう酒宴の端にお邪魔するよとするりと入り込んだ紫は、その飲みっぷりの良さであっと言う間に酒飲みたちに囲まれた。こっちの酒は美味いぞ、いやこっちの酒もいけるぞ、と次々に盃に注がれる酒を、紫は水でも飲むようにすいすいと口へ運ぶ。盃ひとつ空けるたび、
「美味い」
穏やかで人好きのする笑みを浮かべる切符のいい女性に、酒飲みたちはメロメロになった。
「椒さん、こうなった主様には手遅れです」
酒飲みたちに囲まれて呑兵衛っぷりを遺憾なく発揮する主を遠巻きに眺め、縫は悟った微笑みを浮かべる。
「諦めましょう」
「む、むむ……」
周りを囲んでいた酒飲みたちが次々に酔い潰れても、紫は変わらぬ顔色で残っていた酒を全て呑み干した。美味かった、と鼻歌交じりに立ち上がり、お待たせ、と御付きのふたりの前に立つ。
「次は湯浴みをしようか」
「承知いたしました、主様」
紫が酒を口にしている間、縫は卒なく宿に部屋を取っている。酒宴のお代も全員分まとめて払う太客ぶりに、宿屋の主は揉み手で一番いい部屋を用意した。
露天風呂つきの部屋に通されるなり、紫はするりと浴衣を脱ぐ。
縫が手慣れた様子で浴衣を片付けているうちに、紫は及び腰気味な椒を引きずる勢いで露天風呂へと向かった。
「紫殿、紫殿、どうぞお手柔らかに」
「うん、分かっているよ」
湯浴みで良いが回ったときの紫の猛烈な絡み酒っぷりを知る椒が懇願するのに、紫は全く気にしていない風に磊落に笑う。
「まずはお背中をお流しいたしましょう」
「ありがとう、縫」
「それでは私は按摩などを」
「ありがとう、椒」
酔っ払った紫の扱いに多少慣れている縫が丁寧に紫の背中を流し、椒が縫に倣って紫の腕や足のマッサージをする。夢心地のまま広い湯舟に大の字になった紫は、当然のようにふたりを両脇に呼んだ。ゆったりじっくり温泉を堪能しながら、七夕の夜空を眺めやる。
「浴衣祭りも七夕も、楽しいものだね」
頷くふたりが猛烈に可愛く見えて、紫は思わずふたりを猫可愛がりする。具体的には文字通り猫か犬かのようにやたらと撫で回す。
「紫殿、紫殿っ」
主が絡み酒をしようとも御付きとして侍らざるを得ず猫可愛がりから逃れようもない椒が堪らず声を上げても、紫は楽し気な笑い声をあげるばかり。思うままに可愛がられることに悪い気のしない縫はくすくすと笑うばかり。
「二人とも、此方のものを目敏く見つけてきてくれるね」
椒と縫の頭を大きな掌でごしごしと撫でながら、紫は琥珀の瞳を細める。
「僕はなにぶん、歩みは大きくとも足運びは重いものだから、とても助かるよ」
ほろ酔い気分で御付きのふたりを心から褒めれば、椒はまんざらでもなさそうな表情を見せた。いえいえ、とくすぐったそうに笑う。
「寄る辺もない小鬼に、ここまで良くしてくれる方も居りませぬ」
「ありがとう、本当に助かっているよ」
普段はサラシに隠した胸にぎゅぎゅっと遠慮会釈なく抱きしめられながら、椒はそれに、と言葉を続ける。
「紫殿の歩みが穏やかなればこそ、私は前を走れるのです。良い塩梅でしょう?」
ちょっぴり芝居じみて言ってみれば、反対側で同じように抱え込まれた縫がふふ、と笑った。
「謙遜せずとも足取り軽い私の前や、此処へ来るときの主様の前でも走れそうではないですか、椒さん?」
紫に猫可愛がりされながらも此方を存分に揶揄かうつもりらしい御付きの相方に、椒が何か言い返そうとするも、ふたりまとめて紫に頭も背中もごしごしと撫でられてしまえばふたり揃って笑ってしまわざるを得ない。
寝子温泉の宿で、霊界の鬼たちは心から楽しく笑いあう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
38人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年12月20日
参加申し込みの期限
2021年12月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年12月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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