漂流　～宇宙にて～｜リアクション

漂流　～宇宙にて～

【ミステリー？　いいえ、宇宙です】

　水月はわくわくしながら、歩いていた。
「ん～、ミ～ステリィ～♪　早速探検開始だね～♪」
　といいつつも、操縦室に比較的近かった中央電子頭脳室の扉をぺたぺたと触る。
　ひんやりとした感触が妙に手に残った。
「きっとこの部屋に宇宙人さんが隠れてるんだよ～……。ん～……ゲームとかだったらどっか離れた別の部屋にスイッチがあったりするよね～♪」
　一応、これはゲームではないので、現状ではどうしようもない。
　それから、足は未知領域へと向いた。
　こちらは、水色に近いライトに照らされた部屋を見つけた。
「み～つけたっと♪」
　そう言いつつ、躊躇せずに入る。
　水月の目に飛び込んできたのは、一つの部屋。
　正方形の部屋で、ちょうど真ん中に地球らしきものがホログラムで浮かんでいる。
「あれ、けど、ちょっとおかしいな～？」
　その地球には今の地図にない大陸は二つ浮かんでいる。
「えいっ♪」
　ホログラムにも触りまくる水月。
　推理どこ行ったの状態である。
　そうすると、ホログラムが動き始めやがて、大陸が沈み、人類がいくつにも別れていくのが見える。
　そのとき、ちょうど宇宙から円盤形のUFOが飛来し、地上に降り立ち、また飛び去っていくのも見える。
　幾度かの時代、いくつもの動き。そして、いくつもの転機からの平和。
　それらが順にホログラムの中で再現されていく……。
「一見関係無さそうだけど、実は隠しスイッチみたいなのとかあるとか」
　そう言いつつ、ホログラムのなかに割って入ろうとした。
　バチッ！
「わわっ」
　しかし、その水月へ軽い電流が襲う。
　
　＊warning！＊
　むやみに触れないでください！

　その瞬間、水月は面白そうに笑う。
「コレはアレだね～、宇宙人さんを見つけてお友達になるチャンスだね～♪　居たら、だけどもね～」
　そう言いつつ、再び部屋をいじり回してみるのであった。