最初の発言が誰であったかは分からない。
類人猿は、意味深に空を見てぴたりと止まるときがあるらしい。
恐らく、彼らの中に眠る原始的で太古からの証がそうさせているのだろう。
さる六月のことだ。
またたび市動物園の飼育員によれば、
その日、類人猿たちは一斉に空へ向けて吠えたらしい。
飼育員は何事かと空を見上げるが――。
そこにはただ、平素と何も変わらぬ空が広がっていた。
しかし、確かにそれは予兆であったと言える。
――なぜか?
類人猿たちは、今まで一度も一斉に空に向けて吠えるような事は無かったのだから。
――ある場所
目を覚ましたときに腰に軽く痛みを覚えた。
硬く、冷たい……そんな感触だ。
軽く手を触れると、それが金属だと分かる。
芯の芯まで浸食するようなその冷たさが、自分の手に伝わってきた。
「……?」
君はその金属の感触に覚えはない事を知る。
「……ここは、どこだろう?」
四方を見回すと、壁が銀色と鋼色をあわせたように鈍く光っている。
扉は白色で、その左側のちょうど肩より下あたりに開閉スイッチのようなものがある。
窓から見えた光景に思わず、身を乗り出すようにしてのぞき込む……。
「……あれは、地球?」
そう、君たちは宇宙にいた。
他にもつれてこられた「寝子高生」を見つつ、この起こった状況を思いつつ、どうすれば帰れるのだろうと考えた……。
そんなとき、全員の頭の中にメッセージが鳴り響いた。
それはいつものテオの声ではなく、なにか分からぬ言語や音波であったが、脳はこう認識した。
「中央の台座に我が名を刻め
我を表すものを告げる
一つ、我は初めなり
初めとは、創造と破壊を意味するものなり
一つ、我は知るものなり
知るとは、永遠のことなれど無知と同義なり
一つ、我は盗みし身なり
そは、卑しき例えなれど、大いなる裁きこれにあり
一つ、我は転機なり
転機とは大地となること、また、全ての贈り物である
我が名はなんぞや?
知るものこと、道を開くものなり」
じんのです
最近、ちょっと宇宙に思いをはせています
というわけで、超絶宇宙シナリオ……
○先に行っておく事
①このシナリオは寝子高生のもれいびのみ参加できます(ろっこんの自覚の有無は問いません)
他の方は来る事が出来ませんので、万一参加されても描写はできません
②帰還アクションの判定によっては
何らかのペナルティが与えられます。
③現在の状況に至った原因は不明です
神魂のせいか、テオが切り取ったのか、はたまた夢か?
探す人は頑張って探してください
④積極的に動きましょう
議論するもよし、GA組むもヨシ
10人が一体となって行動するもヨシ
ある程度示し合わせておいた方が良いです
(宇宙船内で相談する機会はあります)
○謎の宇宙船
形状は円筒で、内部の芯を竹のような外殻が覆っています
この外殻が回転し、重力を生みだしているようです
○内部構造(内部に参加者以外の人の気配はありません)
・客室
参加者が起きた場所です
金属のベッドがあり、窓から地球が見えます
扉はあきますので、ここから出て行くことはできます。
・遊戯室
映像フィルムのシアターに
ビリヤード、ダーツなどのカジノ施設
別のものもあるかもしれません
・操縦室?
宇宙船の操縦室かもしれない場所です
空間的にはかなり広く、各種機械類がありますが自動化されています
これらをコントロールするには中央の台座に名前を刻まねばなりません
台座の上のディスプレイに謎の文字が浮かんでいます
「求められし名を、ここに刻め」
と読めます。
ディスプレイはタッチパネルです
そのまま名前を日本語で「刻め」ます
・中央電子頭脳室
はいれません
シナリオの進み方次第では入れます
・宇宙服置き場&外部へのハッチ
ここから、宇宙服に着替え、外に出る事が出来ます
宇宙服は、NASAで見られるものの変形で
遮光器土偶やある種の偶像を連想させます
・医療室
医療室です。謎の液体や機械類、治療台があります
・食堂
宇宙食めいたなにかやドリンクを楽しむ事が出来ます
・格納庫
入れません
(アクション次第ではここから何か出てくるかも!)
・未知領域
探検してみたい人向け
何があるかは分からない
アクション次第となるのでわりと博打です
※武器庫など、兵器が置いてあるような部屋はありません。
○アクションの方向性
謎解きをロールをするもよし
宇宙船で遊んで見るもよし
探検してみるもよし
ただ、誰も謎解きをしない場合、ペナルティが与えられて終わります
ちなみに、謎解きの名を刻む入力は、何度でも出来ます
答えを思い切って入れてみましょう