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今日も愛すべき『フツウ』の日。
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「ハーイ、迎えに来たよー!」
仕事を終えた
毒島 イヴ
は旧市街近くの小さなアパートの一室を訪ねていた。
「イヴさん、こんにちは」
中から出てきた甘 喜好は折り目正しく頭を下げて、イヴを出迎える。
その後ろにはほっそりとした女性。喜好に倣うようにゆったりとお辞儀をした。
「あらイヴさんー、お迎えに来てくださったんですねー?」
女性はふわふわとした口調に見合うような、ゆるやかな笑みを浮かべている。
「なにからなにまで、ごめんなさいねー」
貧しさを感じさせないおおらかな女性だったが、その部屋を見れば生活が困窮していることは一目瞭然だった。
イヴは思考を表に出さずに、明るく振舞う。
「喜好ママ、大丈夫ネー! 喜好は責任持ってイヴ達が預るから―!」
「ママ、じゃあボク行ってくるね」
「うん、気をつけてねー」
そう言って喜好の頭を撫でようとする母。
イヴは慌ててその手を掴んだ。
「あら、私ったらごめんなさい」
喜好の母はぼんやりとして謝った。
喜好のろっこんは『喜好の頭に触れた生き物は甘いものを近くにいる他人に食べさせたくなる』というもの。
それゆえ、このぼんやりとした母親はしょっちゅう愛息子の頭をなでて甘いものをひたすら息子に食べさせてしまう。
少年は大の甘党で、それだけならばさほど問題はなかったのだが、問題は食べさせるために生活費にまで手をつけてしまうということ。
結果、もともと裕福とは言いがたいこの家庭は、あっという間に生活に困窮するようになってしまった。
「これから次のシゴトね?」
「ええ、そうなんです」
それを補うために必死に働く母親と、その母親を心配する息子。
息子は母を心配するあまり
事件
を起こしてしまった。
だが、そのお陰でこうしてイヴたちの店で手伝うことになったのだからなにが功を奏するのかわからないものだ。
イヴは栄養ドリンクを差し出して、心配そうに笑った。
「喜好ママも、気をつけてネ?」
「……ありがとうございます」
はじめてイヴがこの母親の職場を訪ねたときも、顔色が悪く、今にも倒れそうになりながら働いていたことがイヴの頭をよぎる。
(息子のことは大事にしてるけど……)
イヴにはとてもその女性は幸せそうには見えなかった。
『であれば、これも縁だ。放っておけねぇだろ』と
毒島 柘榴
は言う。
彼ら家族を養うことはできないが、母が仕事に行く間、喜好がひとり寂しく部屋で待つことを避けることはできる。
「行こうカ、喜好!」
イヴは喜好の手を引いて歩き出した。
「どうか、よろしくお願いします」
イヴは背中のむこうで喜好の母が頭を下げたことを感じた。
アネモネに二人が到着すると、カウンターに座り、待ち疲れたというように柘榴は眉間にしわを寄せた。
「遅かったじゃねぇか」
「遅くなってごめんなさい。今日もよろしくお願いしますッ!」
イヴに挨拶をしたときのように、喜好は丁寧に頭を下げた。
(とても強盗をしでかしたなんて思えねぇな)
柘榴は苦笑する。
「さ、まずは店内の掃き掃除をお願いするぜ。お客の邪魔にならないようにな」
「うん!」
「薬品は危ないもんもあるから、気をつけろよ」
事件のときは例外としても、基本的に真面目な喜好は柘榴のいうことを一生懸命こなしていく。
「それが終わったら店先で呼び込みな」
「はーい!」
元気な返事を聞いて、柘榴は小さく頷いた。
(清掃とコミュニケーションスキルはどんな仕事でも必須だからな)
なんだかんだ喜好はよく躾けられてはいるが、親子では伝えきれない部分もある。
なにより母親は多忙を極めている。
少しでも彼の力になるように。少しでも彼が生きやすくなるように。
柘榴はひとつひとつの言葉に願いを込める。
「喜好、頑張ってるネー! えらいネー!」
イヴが喜好を誉めそやして、頭をなでる。
するとむずむず身をよじって、イヴはキャンディを喜好の口に入れた。
「あーん」
嬉しそうにその飴を舐める喜好。
イヴはむぎゅっと喜好に抱きつき胸で押しつぶす。
「おい、喜好。薬品を扱うところでモノを食うな!」
仕事中に食べるのも見過ごせねぇな。
柘榴はぎろりと睨む。
「ご、ごめんなさい。でも」
「でもはいらねぇ」
「……ごめんなさい」
ションボリとする喜好の横で、イヴはぺろりと舌を出した。
「おい、イヴも褒めるのはいいがな……」
「ハーイなのデース」
イヴの聞く気のない様子に、柘榴はため息をついた。
(それでも常識ってのもきちんと教えてやらねぇとな)
柘榴は愛情を持って言葉の鞭を振るった。
「喜好は頑張れば何でも出来る子ネー♪ その調子なら
ガールフレンド
にも良い所見せられるネ!」
柘榴に怒られたので、イヴは趣向を変えて応援をはじめる。
「イヴは応援してるヨ!」
喜好は照れくさそうにしながらも、嬉しいようで、より掃除に精が入った。
ところが、柘榴が気にしたのはその部分ではなく……。
「なんだおい、喜好のやろうガールフレンドがいるのか?」
野次馬根性半分で柘榴はカウンターから身を乗り出した。
イヴは「よくぞ聞いてくれたネ」と怪しく笑う。
「ムスメとガールズトークして聞いたのネー」
「……なるほどな」
柘榴もニィっと笑った。
「べ、別にただのともだちだよ」
喜好は嫌な予感がしたのか、顔を引きつらせる。
柘榴は立ち上がり、のっそりと喜好に近づいた。
「ちゃんと花、プレゼントしたり優しくしろよ?」
喜好は恐る恐る首を縦に振る。
「……優しく強くなれよ、喜好」
「うん」
掃除を終えて、喜好が呼び込みをはじめると
八十八旗 信彦
が冷やかしにやって来た。
(おや知らない少年がいるね)
相手が男なので、あまり興味がなさそうにして、店の中を覗き見る。
「艶やかで美しいそこのレディ! おかしいな、変な薬なんて焚いていないと思うのだけど、ついつい見入ってしまうよ」
イヴの手を取ろうと八十八旗は近づいていくが、強烈な圧力を感じて歩みを止める。
「おっと、これは失礼。あまりに奥方が美しいもので」
「……イヴは美人だろう?」
一歩でも動けば飛びかかってきそうな柘榴を見て、八十八旗は早々に店を去ることにした。
「ありがとうございましたー!」
喜好の無邪気に見送る声を聞いて、ようやく柘榴の瞳が和らいだ。
(これからは、ご夫人には気を付けよう)
三歩歩けば忘れそうなことを決意し、八十八旗は雨の旧市街を散策する。
神野 マキナ
はぼんやりと店先を眺めていた。
(つちのこの里のうなぎの蒲焼味っておいしいのかなー)
考えているのは新作のお菓子のこと。
商品開発部はいったい何を考えているのだろう、なんて野暮なことは神野は言わない。
どうせお客など来ないだろうとたかは括っていたけれど。
「やあ、レディ。あいにくの雨だね」
神野の予想に反して、お客はすぐにやって来る。
「……いらっしゃいー」
レディと呼ばれたことに内心驚きながらも神野は明るくお客を出迎えた。
「俺は信彦っていうんだ。ひこにゃんでも名前でも好きに呼んでもらえるかな」
「おー信彦君ね。ぼくは
神野 マキナ
だ。よろしくねー」
神野がにっこりと自然に笑いかけると、八十八旗はキラキラスマイルを返した。
「よかったらおすすめを教えてもらえるかい?」
「おすすめ? うーん、今はつちのこの里、うなぎの蒲焼味かなー」
八十八旗は笑顔を崩さない。
「それは、いったい何なのかな?」
「何って新作のお菓子だ」
いくらか神野がおすすめを教えると八十八旗は「また会う日まで」と去っていった。
(買いに行ったのかな?)
神野は八十八旗を少し羨ましく思い、店番が終わったら甘いものを補給しようと心に決めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月25日
参加申し込みの期限
2013年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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