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◆
一向に見つからない目当ての本に、
弘明寺 能美子
の顔にはそろそろ諦めの色が浮かび始めていた。
(昔の雑誌ってあまり残ってないわよねえ……)
雑誌は、ある程度溜まってくると捨ててしまわれがち。チェーンの古本屋などでもほとんど扱っていないことを考えると、この場で見当たらないのも仕方ないことかもしれなかった。
しっかりとした古書店であれば、雑誌の類も置いてあるものなのだが。
「大丈夫だってー、きっと見つかるよ!」
同じく、今のところ寝子島書房を見つられていない
桜庭 円
が、励ます様に言う。そこには、おそらく寝子島書房も見つかることへの期待も込められている。
「旅鴉の所にならあるんじゃないか。やたら色々な本があるらしいし」
そう提案したのは
御剣 刀
。海の買った大量の本を代わりに持っているが、日ごろから鍛えているだけあってかふらつく様子は全くない。
そんな刀を、
小山内 海
は若干申し訳なさそうに見上げながら、
『そうなんだ。ねこじましょぼう、だっけ。まどかちゃんのさがしてるのもあるかもしれないね』
そんなわけで四人が『ナレッジ』へと向かうと、ツクヨミは先客を見送ったところだった。
「旅鴉、調子はどうだ? あ、これお裾分けな」
「御剣か。随分と大所帯でお越しだね。たい焼きどうも」
「皆で回ってたんだ。で、ここならひょっとしたら弘明寺と桜庭の探してる本があるかもって思ってさ」
「確かに色々と揃っている方だとは思うが。して、何の本なんだい」
じゃあ、と能美子が昔のファッション誌が置いていないか訊くと、すぐに答えは返ってきた。
「ファッション雑誌はその辺りに纏まってる。古いものも確かあったはずだ」
「……なんていうか、流石ねえ」
ぼやきつつ、能美子はファッション誌の棚を捜索開始した。資料として集めていたのだろう、かなりの量があるので時間がかかりそうだ。
「弘明寺、手伝うよ」
「で、桜庭は――」
月詠が円の方に視線を向けると、
「ここすごいや、寝子島書房の本が沢山!」
既に自力で発見していた。
「『知られざる、達人。寝子島版』とか。『寝子島拳法大武鑑』とかいいねこれ!」
表紙には、なんだかよくわからないがとりあえず凄そうなオーラを纏った屈強なオッサン達の絵が、非常に濃いタッチで描かれている。これが達人なのだろうか。
「武術の動きの参考にと思って買ったものだな、ソレは」
『……さんこうになったの?』
「なったはなったが、超人的過ぎて活かせる場面は少なそうだったな」
曰く、ろっこんを使ったとしてもできなさそうな技や動きが大多数だったらしい。
『そうなんだ……』
「うわー、すごいこれ! やっぱり、右足が沈む前に左足を前に出せれば、水の上を歩けるんだー、すっごーい!」
どこぞの格闘漫画の登場人物か何かだろうか。
『みずのうえをはしるって、そんなことできるの?』
「……いや、頑張っても水の上は走れないだろう、流石にその本は胡散臭くないか?」
刀がファッション誌の束から顔を上げ、ごく冷静に突っ込む。なお、刀は現在周囲をファッション誌に囲まれている。非常に珍しい光景だ。隣で同じことになっている能美子は、至って自然というかむしろ華があるくらいなのだが。
「いやいや、胡散臭くないよー。実際に、修行してみるのは大事! 自分で実践して確かめてみなきゃ、胡散臭いなんて言えないさ!」
胸を張る円のその言葉は、確かにその通りではあった。
『つくよみちゃん、ためしてみた?』
「私は運動はあまり得意ではないんだよ」
運動が苦手なのに、水の上を歩く訓練をしようとは思わないだろう。その前に、他に訓練するべきところがあるはずである。
「僕、前にも寝子島書房の本の通りにロウソクを拳圧で吹き消す修行やってみてたけど、ちゃんと成果でたよ。一間先まで消せるようになったよ!」
シャドウボクシングのような動きをする円。この場にロウソクがあれば実演しそうな雰囲気だが、流石にここでいきなりロウソクを取り出す人は居なかった。
『……だったらそのほんのこともできるのかな?』
「それはまだできる気がするけど、水の上は……なあ? にゃーくん」
いつの間にか足元によって来ていたにゃーくんに語りかける刀。にゃーくんは、同意かそうじゃないかわからない鳴き声をひとつあげた。
「とりあえず、これは買うよ!」
高らかに円が購入を宣言した、その時。
「……あったわ」
能美子がファッション誌を発見した。表紙に描かれているのは時代を感じるデザインの、しかし可愛らしい少女の絵。年代モノだが状態はかなりよさそうで、ろっこんは発動しなかった。
「ふむ。目的の物があったようで何よりだ。他を仕舞うのはは私がするから、気にせず見るといい」
「じゃあ、お言葉に甘えてそうさせてもらうわ」
ようやく見つけた目当ての本だ、どのみち購入はするつもりだが……簡単に目は通しておきたい。
紹介されているファッションは、当然だがレトロなもの。しかし、今の目から見ても十分に可愛らしいものばかりだ。
(成程……カンカン帽にワンピース、いいわねえ)
『むかしはこういうファッションがはやってたんだね』
横から、若干興味有りげに海が覗きこむ。
「こういうレトロな服が、今ちょっと気になってるの。この帽子カンカン帽っていうんだけど、今でも普通に売ってるのよ。……もし興味あるなら、今度買い物に行かない?」
能美子の提案に、海は少しだけ考えた後こくりと頷いた。
『うん、いこう』
「はーい! 僕も一緒に行くー! 可愛いし!」
「もし買ったら、デッサンさせてもらえないかな。やはり資料だけではなく、実際に見て描いてみたいからね」
「……別にいいけど」
そんなかしましい女性陣の横で、若干の置いてけぼりを食らう刀。
せっかくだしついでに伝承の本も探していくか……と思いつつ、ちらりと見えたファッション誌のページに写っていたのは海によく似た雰囲気で、ただし腰くらいまで髪を伸ばしているカンカン帽とワンピーススタイルの女性の写真。
視線がそのまま海へと移動する。
『どうしたのかたなくん?』
「……腰くらいまで髪伸ばしても似合うよな」
一瞬遅れて、海の頬がほんのすこしだけ赤くなる。
『そう、なのかな』
(刀くんがそういうなら、ちょっと伸ばしてみようかな……)
海がそんなことを考えているとは、露も知らない刀だった。
◆
そんな五人の賑やかなやりとりを、
哀坂 子夜
は虚ろな瞳で観察していた。
(……あれが、「楽しい」というもの、なのか……? それに、どうして……高校の生徒が、あんなに多くの本を売っているんだ……?)
観察を続けていると、五人のうち四人――つまり月詠以外が店を去っていった。今なら、邪魔にはなるまい。
ふらふらと月詠に近づき、問うた。
「……君は何故、こんなことをしている……? 本屋でもないのに、どうしてそんなに多くの本を売っているんだ……? 命令されたのかい…?」
常人なら怪訝な表情の一つもするだろう質問に、変人を自称する変人である月詠は表情を変えずに即答した。
「命令ではなく、私の意志だ。いつまでも資料室に知識を眠らせておくのは勿体ないと思ってね。種類が多いのは、単に今まで溜め込んでいたからだよ」
「……そう、か。邪魔を、したね……」
愛想笑いのつもりなのだろうか、薄く笑みを浮かべると子夜はふらふらと月詠の前から去っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月17日
参加申し込みの期限
2013年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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