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紫陽花の古本市
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◆
本を求めて、
逆巻 天野
は古本市をふらふらと回っていた。
賑やかさの中、くるくると思考が回転する。
(僕が島に来たのとほぼ同じ頃、神様は降ってきた)
それはつまり、彼が来た時には既に島の日常が大きく変わっていたということ。
(だから、僕は"本来の島"のことをを何も知らない)
落神がいない頃、この島はどんな島だったのか。どんな日常が、そこにはあったのか。
それを少しでも知りたいと、そんな強い思いが湧き上がる。
そんなわけで、今日探している本は風土、歴史、地学、怪異や伝承――落神伝説や本来のこの島、その歴史を知れるようなもの。
そういった本を扱っている店はないかと視線を巡らせた先に、「妖怪」の二文字が見えた気がした。
立ち止まって視線を戻すと、確かに「妖怪」の二文字が記された本がそこにはあった。どうやら、寝子島とその周辺の地域の妖怪に焦点を当てた本のようだ。
他にも、いくつか妖怪関係の本が並んでいる。
「ねえ、立ち読みは平気?」
その店――『月影堂』の主に問う。するとその店主、
鷺守 昴
は穏やかに答えた。
「どうぞ、好きなように手にとってくれて構わない」
「ありがとう」
件の本を手に取り、ぱらぱらとめくる。挿絵や図がふんだんに使われていて、かなりわかりやすい。
後ろの方を見てみると、近代の「妖怪事件」の新聞記事が載っていた。文明開化の時代においても、妖怪は案外身近な存在だったらしい。
考えてみれば、それはごく自然なことかもしれない。もうすっかり文明社会に覆われた、今の寝子島でもそうなのだから。
「月影堂って、鷺守の店だったのか。っと、逆巻も来てたんだ」
不意の声に振り向けば、そこに居たのは
御剣 刀
。その手には、ビニール袋とたい焼きの入ったパックが一つずつ。
「ちょっと、本を探しにね」
「いらっしゃい。……えっと、そのたい焼きは?」
「うさぎ屋さんで売ってたんだ。二人も食べるか?」
ごそごそと、たい焼きの入ったパックを二つ取り出す。パックは、まだ結構温かい。
一体いくつ買ったのかと苦笑する天野。彼のことだから、こうして人に渡すつもりで買っていたのだろうけど。
「じゃあ、一つもらうよ」
でもその前に、と立ち読みしていた本を閉じる。
「これっておいくら?」
「300円だね」
手元の段ボールボードを確認した昴に、天野は手早く百円硬貨を三枚渡す。
「立ち読みしながら、ってわけにはいかないからね。家でじっくり読ませてもらうよ」
「ありがとう。大事にしてやってくれると、嬉しい」
本は人に読まれてこそ。大事に読んでもらえるなら、きっと本たちも本望。そんな思いが昴の言葉には滲んでいた。
「俺も、別に本見せてもらう時には食べながらじゃないからな」
よく動くから腹が減ると色々食べる大食らいだが、当然マナーは守るのだ。若干慌てたような刀の様子に、二人はつい笑ってしまった。
「ところで、鷺守はたい焼き要らないのか?」
「……じゃあ、折角だからもらっておくよ。落ち着いたら食べるよ」
「冷めない様に気をつけろよ」
「ああ……うん、それもそうだね」
せっかくのたい焼き、冷めてしまってはもったいない。受け取ったパックを、昴は手ぬぐいでくるむことにした。これで当分は冷めないだろう。
「ところで、御剣は何の本探してるの?」
「九夜山の妖怪とか、幻の桜の伝説とかその辺りについての本が欲しくてさ」
それを聞き、昴は、
「九夜山の妖怪についてなら、この本が詳しかったと思うよ」
一冊の本を刀に渡した。天野が先ほど買ったのと違って、こちらは九夜山について内容をしぼった本のようだ。
「じゃあ、これ買うよ。いくら?」
昴は少しだけ驚いたように、
「……中身は確認しなくてもいいのかい?」
「本のことだし、鷺守が言うなら間違いないと思うからさ。実家、古本屋なんだろ?」
刀のその言葉に、昴はそうかなと少しだけ照れたように呟いた。
「刀くーん、おいてっちゃうよー」
不意に聞こえた声に、三人の視線がそちらを向く。
桜庭 円
が、おーいと手を振っていた。
小山内 海
と
弘明寺 能美子
もその隣に居る。
「そうだ、四人でまわってたんだった」
そそくさと会計を済ませると、刀は円たちの方へと走って行った。それと入れ替わる様に、いつも通り眠そうな目に寝ぐせ頭の
真辺 伸幸
がやってくる。
「やあ、あまくんに鷺守さんー。二人も来てたんだねぇ。あ、僕も見ていいー?」
のんびりとした笑顔を浮かべながら、絵本を手に取る。
「真辺は絵本探しにきたの?」
「そうなのよー。あと画集とか児童書とかー」
「図書館だと、あまり種類おいてないもんね」
「やあ、だからこういうのは良い機会だなぁってー」
寝ぐせを揺らし、表紙に幻想的な風景が描かれた画集へと手を伸ばす。
開いた瞬間、飛び込んできたのは吸い込まれるような青空と、画面手前をいっぱいに翼を広げて飛ぶ雲の鳥。
雲の翼を大きく広げて白い軌跡を描きながら青空を進むその姿は、見るも鮮やか。
信幸の瞳が、一瞬輝いた。
画集を閉じるなり、
「これっておいくらー? びびっときたから連れて帰りたくなっちゃったのよー?」
「画集は五百円だ。……本と君とにとって、いい出会いになってくれたのなら、いいんだが」
「やぁ、素敵な出会いだったのよー。大事にするのよー」
にへらと笑みを浮かべる信幸。代金を支払うと、礼を言って月影堂を後にする。
「僕も行くか。結構長居してしまったな、ありがとう」
天野も信幸を追う様に、月影堂を去る。
「真辺はまだしばらく居るのかい?」
「そのつもりなのよー。古本市って滅多にやるものじゃないしねー。あまくんは?」
「僕も、まだしばらく本を見ていくよ」
「じゃー、何か素敵な本を見つけたら教えてくれると嬉しいのよー」
と、そんなやり取りをしていた二人に後ろから声がかけられる。
「天野ちゃーん、伸幸ちゃーん」
賑やかな声。振り向くまでもなくわかる、
後木 真央
だ。ピンクジャージに赤猫リュックが、人ごみの中にあってもよく目立つ。
「今日は2人はお店なのだ? 買い物なのだ?」
「僕は買い物なのよー。あまくんもそうだよねぇ?」
「うん。後木も買い物?」
「おネコさまとネコ本探しに来たのだ!」
「最近は雨続きで、ネコもあんまり見れなかったもんねー」
ふわ、と信幸があくびを一つ。
「そうなのだ、だから久しぶりに日向ぼっこしているおネコさまを探すのだー!」
ぐっと拳を握り、ネコにかける熱い情熱を燃やす真央。その瞳には、ネコ型の炎が宿っていた。
その様子に、天野は小さく苦笑した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月17日
参加申し込みの期限
2013年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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