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空飛ぶ秘密
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人様の秘密が空を飛んでいるらしい、という情報が周知されはじめたころ。
「他人の秘密!」
何それ面白そう、ときらきら顔を輝かせるどSな人間も居た。
「それは楽しみだ!」
携帯の画面を楽しげに見つめて、
双葉 仄
は目を細めた。
秘密を知る楽しみに、顔を輝かせ、秘密を知られた人間が羞恥にのたうつ様を想像してクスクス笑う。
秘密の紙が勝手に空を飛んでいる。
つまり。
「つまり、たまたまそれを見つけたとして、うっかり内容を見てしまったとしても合法!」
ぐっと拳を握る。
「紙がそこらにばら撒かれては環境にも悪いしな!」
本音も建前も大義名分もきれいにそろった今、どSモード全開の双葉にブレーキはない。
なぜかビデオカメラを手に取ると、シーサイドタウンに向かってうきうき出かけていった。
一方。
どSな女王様がいれば、正義の使徒もいる訳で。
「あぁ、シーサイドタウンの方に飛んでいったのは目視した。今駅前まで来ている」
『おそらく、キャットロード方面に大半は流れているはずだ』
逆巻 天野
は携帯電話から流れる八神の声にひとつ頷いた。
「解った。僕は駅周辺を一巡りした後、キャットロードに向かう」
『頼む。俺も後から合流する。後木あたりが回収に動いているかもしれない』
飛び立った秘密の回収を目指して、動き出す面々がいた。
「八神、どう思う」
抽象的な逆巻の問いに、八神はしばし沈黙した。
『現状では情報が足りない。とにかく、まずは飛散してしまった秘密を確保するところからだ』
慎重な八神の物言いに、そうか、と相槌を打つ。
『ねこったーにも随時情報が流れている。悪用する輩も出てくるだろうから、先手を打っておきたい』
それは頂けないな、とバタバタ不自然な物音を立てるカバンに視線を走らせる。
「解った。あわせて気に留めておく」
ぴっ、と終話ボタンを押して、ねこったーを立ち上げてみる。
八神の言ったとおり、画面上にはどこで飛んでいる紙を見た、だとか私の日記帳知りませんか、だとか、見ないでぇえええ見ないでぇええっ、だとかの阿鼻叫喚に混じって、明らかに愉快犯的なつぶやきも散見された。
「……しかたがないな」
しっかりとチャックが閉じられたカバンの中で暴れる【秘密】を見て、逆巻はため息をつく。
「自衛のためにも、放って置く訳にいかないな」
携帯電話をズボンのポケットにしまうと、周囲を見回しながらゆっくりと歩き出す。
八神の情報が正確なのか、一時は騒然としていたシーサイドタウン駅前は日常の落ち着きを取り戻しつつあった。
上空に飛んでいる紙類は見当たらず、周辺にも不自然に散らばった紙類は見当たらない。
「……ろっこんが切れたのか?」
それにしては、カバンの中はバタバタと騒がしい。
バスターミナルの周辺を警戒しながら歩いていると、待合ベンチの下にクリップで留められた紙片が目に入った。
「写真?」
汚れも無いし、飛散した秘密かもしれない。
逆巻はカバンとは別に持っていた紙袋の中に写真を入れる。
「やれやれ、……これ、持ち主にどう返そうか」
名前でも書いてあれば話は早いが、さすがにそこまで親切な秘密も無いだろう。
思ったより事態はややこしいかもしれない。
先行きに不安を覚えながら、駅の裏手に回ってみると……。
「えいっ! えいっ! このっ!」
なにやら棒状のものを振り回して、街路樹に向かって飛び上がっている
多喜 勇生
がいた。
「……のっ、あとちょっとなのにっ」
ぜいぜい、と肩で息をしている多喜は必死なのだろうが、もさもさした髪と分厚い眼鏡のせいで、不審者に見えなくも無い。
「……何をしてるんだ」
自然、逆巻の声が低くなる。
「!?」
びくぅっと百七十センチの身長を縮こまらせて、多喜がおそるおそる振り返った。
「あ、えとあの木、木にひっかかっちゃってっ」
だらだらと冷や汗を流し、口から出る言葉は焦りのあまり要領を得ない。
「……木?」
不信に眉をしかめながら、多喜のそばに近寄る。指差された先を見上げれば、なるほど、枝になにやら紙切れが引っかかっていた。
「飛んだのか?」
「え、あ、そそうなんだ!」
こくこく、と多喜が頷く。
「それは?」
多喜が大事そうに抱え込んでいるものを視線で示せば、引きつっていた多喜の顔がへにゃりと緩む。
「あ、これ? これは折り畳み式定規なんだ。僕、DIY得意で、簡単なやつ持ち歩いてるから……」
四つ折り式で全長一メートルになるのだ、と説明する。先端にはぐるぐる巻かれた両面テープに葉っぱがいくつかくっついている。
「なるほど……便利そうだな」
愛用の道具を褒められて、多喜の表情が緩む。
「ありがとぉ……だけど、ちょっと届かないんだぁ」
逆巻はじっと街路樹を見上げると、紙が引っかかっている枝との距離を目で測る。
「協力できるかもしれない」
「え?」
多喜の疑問をよそにチョークを取り出す。
ダーツのように指先でチョークを構えて、目標を狙う。
ぴゅっ、と高い風切り音を立てて、投擲されたチョークは狙い通りの枝を揺らす。
「……ちっ」
「すごぉい」
多喜が感嘆してぱちぱちと拍手を贈るが、逆巻は不満げだ。
さすがに高さがあったのか、チョークの威力が足りず、紙を地面に落とすことはできなかった。
「……失敗だ」
もう一度、と距離を測ろうとする逆巻に、多喜がへらりと笑う。
「大丈夫、あの位の高さならこれで取れると思うよ」
少し位置を下げた紙――どうやら写真のようだ――に多喜が即席のアイテムをえいえい振り回して挑む。
「……っと、えいっ! あっ! 取れ、わわわわっ」
何度目かの挑戦で、写真が定規にくっついた。
が、枝から引き離したところで、ひらひら定規からはがれてしまう。
両面テープの粘着力が落ちていたようだ。
ひらひらと重力にしたがって落ちてきた写真を、逆巻が拾い上げる。
「無事に回収できたな」
振り返った瞬間、目にも留まらぬ速さで写真は奪われ、多喜に握りつぶされる。
「あははははははは、そうだねー。うん、僕も友人の秘密が守れて良かったよー」
全力の棒読みである。
「……友人?」
全力のキメ顔を自撮りしたと思われる写真は、確かに多喜と印象が真逆だったが。
「うんそうなんだー待望の新曲に滅茶苦茶テンションが上がっちゃって憧れてたメンバーの人のコスしたら上手く出来た気がしたんで勢いで自撮り&プリントしちゃったんだって! 後から冷静になってねーよwwwwwwな絵面で僕も吹き出しちゃったんだけど、それが何か気に入ちゃって処分できなくてでも誰にも見られたくないって」
以下略。
「……他人の写真を握りつぶして良いのか?」
高速棒読みで某洋楽グループコスプレの自撮り写真に写る、セクシーにYシャツを着崩したオールバックの悪人面のキメ顔は自分だ、と説明しきってしまった多喜に、思わず同情しながらも突っ込んでしまう。
「あぁああああああっ」
多喜、大破。
がっくりとうなだれて髪をかきむしる多喜の肩を慰めるように叩いてやる。
「いや、意外と似合っていると思うぞ? 口外はしない」
「うう、ありがとうぉ……」
多喜が安心してふにゃりと笑う。
「僕はキャットロードに向かうが……」
「僕も逆巻さんと一緒に行くよ。きっと他の人も困ってると思うから」
いつの間にか大人しくなったカバンをそっと押さえて、逆巻が深く頷いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笠井 月子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月14日
参加申し込みの期限
2013年09月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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