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空飛ぶ秘密
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「はぁっ、はぁっ……どこにいったですかー」
ラジコンを抱えて走るのは、
小倉 杏子
。
不安げに辺りをきょろきょろ見回しながら、飛んでいってしまった秘密――ひどい成績の中間の答案――を探している。
「キャットロードの方に飛んでったって聞いたですけど……」
ねこったーに上がった情報を元に、キャットロードまで来てみたが、手がかりらしい手がかりもない。
「あんな成績誰にも見せられないですよー」
軍用ヘリを模したラジコンを胸に抱き、半泣きになりながら答案を探す。
なにしろばっちりしっかり
小倉 杏子
、と名前が書いてあるのだ。
他の紙類と違って、誰かに見られたら言い訳の余地がない。
不安と焦りに眉を下げておろおろとベンチの影や街路樹の影をのぞいて回る。
「うー……」
困り果てていると、耳なじみのある声が聞こえた。
「小倉?」
荒海 藤吾
の声に、小倉の顔がぱぁっと明るくなる。
「荒海さん、こんにちはなのですよー」
「……もしかしなくても、お前もか」
飛び立った手紙を追いかけてキャットロードに辿り着いた荒海が、大体のことを察する。
「そうなのですよー。私の答案がーって、荒海さんもなのですか」
あぁ、秘密にしたいくらい成績悪かったのか。
ついでに小倉の成績も察する荒海だった。
「あぁ……一緒に探すか?」
一人より二人の方が良い。
心強い仲間に小倉は安心したように笑う。
「はい、一緒に探すであります!」
闇雲に探すより、と荒海がろっこん【先読み】を使う。
目を閉じて深く集中する。
小倉の答案も自分の秘密も見つけ出して守りたい。
パァン!と澄んだ音を立てて両手を叩く。
ちょうど拍手のようだ。
「荒海さん?」
様子を伺うように小倉が名前を呼ぶ。
「……悪い」
ろっこんは常に発動するとは限らない。
答案の行方も手紙の行方も見ることができず、荒海は悔しげに唇を噛む。
「大丈夫なのですよ! 二人で探せば見つかるです」
元々、しらみつぶしに探すつもりだったのだから、と小倉が荒海を励ます。
「小倉……いや、もう一度試してみる」
深く深呼吸して、荒海が再度集中する。
今度は小倉の答案だけを考える。自分の秘密は、後回しだ。
(頼む。些細な手がかりで良いんだ。小倉の答案がどこにあるのかが分かれば良いから)
強く望んで両手を打ち付ける。
しかし、何も映らない。
「……のっ」
悔しさに唇を噛みしめる。
「荒海さん……」
小倉が心配そうに見つめてくる。その視線に、荒海は決意する。
「ついて来い、小倉!」
言うなり走り出す。
「りょ、了解でありますっ!」
小倉が慌てて後を追う。
「小倉、今まで屋根の上とか木の上とか探したか?」
走りながらの質問に、小倉がそういえば、と目を見開く。
「いいえ、なのです! ずっと地面とか、下ばかりを探していたですっ」
「分かった!」
にやりと笑うと、荒海が上空、街路樹の枝や店の看板を見上げて目を閉じる。
ぱぁんっ!
「荒海さん!?」
「外れだ、次行くぞ!」
【先読み】の連続使用だ。
「あ、荒海さんっ無茶でありますっ」
気付いた小倉が制止の声を上げるが、荒海はにやりと笑うだけだ。
「ろっこんは必ず使えるわけじゃない。だが、こうすれば……」
ぱぁんっ!
「少しは見つかる可能性、上がるかもしれないだろ?」
額から流れる汗を拭うと、荒海はもう小倉を振り返らず、【先読み】の使用に集中する。
荒海がやめる気配がないのを悟ると、小倉は周囲を目で捜索する。
何度目かの拍手が響いた、その時。
「見つけたっ!」
瞼の裏にひらめいた映像に、荒海が会心の笑みを浮かべる。
赤い看板、壁との隙間にはためく。
「あれだ!」
目の前の店、その赤い看板を指差して、荒海が叫ぶ。
「あの看板の中央あたりだ」
目を凝らして見上げれば、僅かに風にはためく白いものが見える。
「任せてくださいなのです!」
小倉がきゅっと帽子の鍔を摘み、すちゃっと構えたメガホンで命令を下す。
ろっこん【玩具の兵隊】だ。
「赤い看板に向かって飛べ! なのです!!」
地面に置いた軍用ヘリラジコンがぶうううん、と翼を回して飛び立つ。
「そのまま直進! であります!」
睨み付けるようにヘリの動きを見つめ、動きをコントロールする。
ヘリは看板のふちまで上昇しホバリングした。
「……うー……」
重い抵抗を感じて小倉が唸る。
精密な動きは不得意だ。ヘリで紙を拾い上げることは難しい。
「それなら……旋回しろ! なのです!!」
ぐんっとヘリが上昇して大きく円を描く。
「全速で突っ込め!! なのです!!」
最高速度で看板に突っ込み、破損したヘリが落下する。
「なっ」
砕けた破片と共に落下するヘリの影に続いて、ひらひらと紙が舞い降りてくる。
「やったのですっ……」
へたっと、地面に座り込んだ小倉の代わりに、荒海が壊れたヘリと答案を回収する。
「……無茶をする……」
大事なものだろうに、と荒海の顔が曇り、予想通りひどすぎる点数にも眉をしかめる。
破片も、と丁寧に拾っていると植え込みの影に白いものが見えた。
「あ……見つかった!」
まったくの偶然だったが、そこにあったのは荒海の秘密、母に宛てた手紙だった。
「本当でありますか?」
ひょこっと回復した小倉が手元を覗き込む。
「「あ」」
ぶわっと二人で赤くなる。
「あーえーと、その、なんだ……勉強ぐらいなら、いつでも見てやるぞ?」
「お願いしますであります~!」
恥ずかしさと嬉しさで小倉は涙目だ。
「な、泣くな……ありがとな。お前のおかげで見つかった」
これが止めだった。
「そんなの私のせりふなのですよ~」
小倉の涙腺、大破。
ぽろぽろ泣き笑いながら、敬礼する。
「荒海さん、ありがとうなのです」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笠井 月子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月14日
参加申し込みの期限
2013年09月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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