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【星幽塔】第三階層 黄金砂漠には砂行く船
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「トトの家に突っ込んじゃだめだからね!」
いっそ陽気な声で脅しを掛けてきた船長に、
アリス・ミーティア
は反射的に叫んで返す。そうしてから、砂漠の空よりも鮮やかな水色した瞳を好奇心いっぱいに輝かせた。
「面白そうだから手を貸すよ!」
星幽塔に暮らし酒場で給仕をする傍ら、時折は冒険者たちと共に世界を駆けずり回ることもある彼女はスカートの腿に隠した愛用の銃を取り出す。
魔物狩りだね、と背から生えた小さな純白の翼を楽し気に羽ばたかせ、熱砂の風に湖水色の長い髪をなびかせるアリスの傍、翼持つ老馬が蹄を鳴らして近寄った。
乗れとばかりに静かなまなざしを向けてくる老馬の背に身軽に飛び乗り、アリスは小さく首を傾げる。
「でも船長ってトトの知り合い?」
『土の精霊は長命な種族』
力強く羽ばたく白い翼に風を巻き、老馬はアリスをその背に空へと翔ける。
『彼女の知るトトはおそらく先代──当代であるリアの父か』
「そうなんだね!」
十代の少女の姿をしながら五百年以上を生きてきたアリスは事もなげに頷いて見せた。
「戦艦だー!」
そのアリスから少し離れて、興奮気味な少年の声が乾いた空に響く。
「すげー!」
ろっこんの『加速』とその進化能力により自身の身を高速移動させながら、更に空気を足場に空へと駆け上がりながら、
御剣 刀
は黒い瞳を輝かせる。
「すっっげー!」
放たれた矢の如く弾丸の如く空を駆けて行く少年の姿に、アリスはぱちりと瞬いたのち、弾かれたように笑った。
「刀もすごいね!」
星幽塔の外、寝子島から来た彼らは、ろっこんと呼ばれる個々それぞれに違う力と、星の力と呼ばれる星幽塔に居る間だけ使用可能な、星幽塔の住人が持つと同じに美しい色持つ力を操る。
「おう」
翼持つ老馬に騎したアリスを追い越し、艦橋の高さすら超えて高く高く駆け上るまま、刀は肩越しに振り返って短く笑った。
「任せろ!」
空高く上った踵で空気の足場を蹴る。腰に帯びた日本刀の鯉口を切り、駆け上った距離を一気に下る。その勢いで躊躇いもなく突っ込むのは、船長たちと対峙している竜の尖兵の甲冑じみた頭。
抜刀の鋭さで以て、濃紫の粘液を滲ませ滑る頭部に斬りつける。艦橋の床に切先が触れ、蒼い火花が散る。深く裂かれた頭部から毒々しい黒色砂を噴出させ、尖兵は吠えた。それでも退かぬ巨体を見据えて刀が日本刀を構え直した、そのとき。
「これが砂賊の船か」
物静かな声と共、前触れもなく白髪紅眼の少年が傍らに立った。
「凄い物だね」
「デイジーカッター」
紅の瞳に刃物じみた鋭い光を宿らせた少年、
サキリ・デイジーカッター
の姿を目の端に確かめ、刀は唇の端を小さく笑ませる。痩身のそこここに刃を隠し持つ少年の凄まじいまでの力量を、刀は知っている。
「荒事は僕の得意分野なのでね」
手にした戦斧と赤い刀身の匕首──蠍毒匕首とを片手ずつに、サキリは穏やかであるからこそ剣呑な笑みで艦橋の端に固まる船長とその仲間たちを見やった。
「仲良く魔物退治と言うなら喜んで引き受けるよ」
「お早いお着きで」
ほとんど瞬きのうちに艦橋に乗り込んできたふたりの少年に、船長は血まみれの顔で笑った。
「ありがたいねェ!」
笑うと同時、船内に向けて発砲する。ガァガァと吠え立て近づこうとする竜の尖兵を威嚇するも、銃身に残る弾が尽きたらしい。振り返りもせず部下に掌を差し出す。
「弾!」
「残弾僅かです、お頭!」
「構うもんかい! あと船長とお呼び!」
尖兵たちに文字通り崖っぷちに追い込まれて尚笑う船長に、サキリは緋色の瞳を淡く細めた。迫る尖兵から船長たちを庇う位置に立つ。
「──排除する」
囁く声は、熱砂の最中にあって氷よりも冷たい。
「応!」
サキリの言葉を合図に、刀は頭の中に撃鉄を落とす。己の身に宿ったろっこん【加速】を発動させる。
(一気に畳みかける!)
仲間がここに至り、本格的な戦闘になるより先に、敵の数を減らしておきたかった。
ろっこんの発動と共、加速する己の身と相対的に周囲の何もかもの動きが鈍くなる。速度を落とす竜の尖兵の一体に、刀は地を這うような摺足で間合いを詰める。【加速】状態でなくとも充分に速いその挙動は、不思議の力を得て更に速度を増す。端から見れば瞬きのうちに接敵し、瞬きするより速く敵の頭上に跳躍する。宙に身を翻して鰭を避け、岩石のようにも見えるその脳天に刃を突き立てる。
さして太くはない腕に鋼の如き筋肉が浮き上がる。敵の頭に突き刺した刀を他愛なく引き抜く。目にも見えぬ速さで致命傷を受け、困惑した様子で鮫の身を跳ねさせる尖兵から距離を取る。黒い瞳に冷徹な光を宿らせたまま、静かに息をする。
ほとんど一瞬のうちに尖兵の一体の攻撃力を削いだ刀の手腕に、サキリは微かに笑んだ。
(いいね)
戦斧と蠍毒匕首を掴むそれぞれの手に力が籠る。
また刃を合わせてみたい、と望むは戦闘狂の性か。疾風の如き刃に狂奔で以て太刀打つは、ともすれば何物にも代え難い愉悦であるのやもしれぬ。
されど今己が刃を向けるべきは彼ではない。
冷たい狂気を更に冷たい理性で抑え込み、サキリは何の予備動作もなく匕首を投擲する。手首のしなりだけで鋭い速さを得て飛んだ蠍毒の刃は、ほとんど音も立てず陰惨な飢えに光る金壺眼に突き刺さった。
避ける間もなく訪れた痛みに尖兵がその全身を跳ねさせる。のたうつ巨体に体当たりされた別の尖兵が忌々し気に吠える。
毒液を滲ませる鰭があちらこちらで宙を掻いて暴れるその中を、サキリは駆ける。時に艦橋内に固定された椅子に背に身軽く立ち、時に中央に設置された金属製の舵輪を遮蔽とし、複数の敵に囲まれぬように立ち回る。
それでもそう広くない艦橋内、避けきれぬ間合いに迫った尖兵の顎からは、
「っ、」
手にした戦斧の刃で空を切る。そうすることでろっこん【斬空赤刃】を発動させ、己が身を超短距離転移させる。
「あんたら妙な術を使うねェ!」
サキリに食らいつこうとした尖兵の胴体に船長の放った銃弾が撃ちこまれる。さほどダメージは入らぬ風ではあるものの、牽制にはなる。
「ありがとう」
「はいよ!」
僅かに振り返って微笑むサキリの視界に、血まみれの顔を強気な笑顔に彩らせる船長が見えた。
船長に垣間見せた微笑は刹那の内に消える。
蠍毒匕首の麻痺毒が全身に回ったか、動きを鈍らせる竜の尖兵に戦斧でトドメの一撃を叩き込むべく狙いを定める赤い瞳には、凍てつくほどに冷酷な光。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月18日
参加申し込みの期限
2020年06月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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