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【お正月】賑やかで華やかな一時を
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太陽は高い位置にあった。強い光を受けて寝子島駅の屋根瓦は輝いている。
改札がよく見えるところで
城山 水樹
が晴れ着姿で立っていた。妙に落ち着かない様子で何度もスマートフォンを取り出して時間を気に掛ける。
「すぐに来るよ」
側にいた
ヒュー・ヒューバート
が優しい眼差しを送る。首にはマフラーを巻いて冬用のコートを着ていた。
「わかってるんだけど、クリスマスの時の約束は流れたからね。それとヒューは本当にその恰好でいいの?」
「色の組み合わせが悪かったかな」
「そうじゃなくて、お正月らしさが足りないように思うんだけど」
水樹はヒューの全身に目を向ける。
「そうかもしれないけど、水樹がいるからね。華やかなお正月気分になれるよ。写真を撮ってもいいかな」
「何回目よ。あ、あれかも!」
滑り込んできた電車を指差して、そうだよね、とヒューに笑顔を向けた。
「時間的にそうかもしれない」
「もっと近くで待とうよ」
晴れ着もあって水樹は小さな歩幅で小走りした。改札のすぐ近くでわくわくした顔で待ち構える。
華やかな身なりの人々が改札を抜けてゆく。
「みずきー!」
その声に水樹は目をやる。モデル仲間の檜原友美が晴れ着で大きく手を振って改札を抜ける。
「友美、元気にしてた? 彼氏はヒューと同じコートなんだね」
友美の彼氏、高丘大地はコートの襟を摘まんで苦笑いとなった。
「羽織袴はやり過ぎだし、女性陣が正月らしさ一杯だから安心したよ」
「ヒューと同じことを言ってる」
水樹はわざと口を尖らせた。友美は、うんうん、と頷いて見せる。
「そう思うよね。わかる、わかるよー。こっちだってそれなりに期待していたのに」
「一方が着飾ってもね。二人が揃った時のバランスも考えないと。あと聞くまでもなくて、友美は元気そうだね」
「もちろん、元気だよ。旬の物が美味しくて。でも、食べ過ぎてないから。適度な運動もして腰がキュッと締まって、と言ってもわからないよね、この姿だし。大地は知ってるよね」
「この場だとさすがに答え難いって」
大地は困ったような顔でヒューに、ですよね、と話を振った。
「そうだね。ただ女性の身体はしなやかで、美しい曲線をカメラに収めたくなる欲求は否めない」
「ヒューが仕事モードに入る前に初詣よ」
水樹はヒューと指を組み合わせて握る。
「私達が案内するわ」
「みずき、よろしくね」
「今日はWデートを楽しむよ」
大地は友美と手を握った。見届けた水樹がにっこり笑って歩き出す。
二組のカップルは参道商店街をゆく。ほとんどの店が開いて着飾った人々が通りを行き交う。レトロな町並みを舞台にしたファッションショーの様相を帯びた。
その中、水樹と友美は優れた容姿で注目を浴びた。トップモデルとなって周囲の目を集めた。
悠然と歩いていた水樹は少し足を速めた。気付いたヒューは横手をちらりと見る。
「そうか」
一軒の古本屋が目に留まった。
「……ここがみずきの実家だよ」
友美の囁く声に水樹が瞬時に振り返る。
「急いで通り過ぎようとしたのに!」
「猫の本とかもあったりする?」
大地が少年の顔で聞いてきた。
「探せばあるかもしれないけど、獣医師を目指しているんなら仕事でいくらでも会えると思うんだけど」
「獣医師の役目は果たすけど、そういうのじゃなくて。無防備な姿とか、無邪気な姿が見たくなるっていうか」
友美は握っていた手を振った。
「コロコロした子猫は可愛いもんね」
「そうそう、それだよ」
大地は笑顔で言った。
「まあ、帰りに立ち寄ったらいいんじゃない」
「そうするよ」
大地は水樹に白い歯を見せて笑った。
寝子島神社に到着した。参道を挟むようにして屋台が並ぶ。
水樹は意外という表情を見せる。
「こんな時もあるんだね」
「三日目だからね。これくらいがちょうどいい。あまり人が少ないと華やかさに欠けるが」
ヒューは水樹を促すようにして人の流れに乗った。友美と大地も後に続く。
「お好み焼きのソースが……」
友美は切なそうな表情で顔を背けた。横にいた大地が、大丈夫? と声を掛けた。
「こっちにはたこ焼きがあるわ」
水樹は頭を下げた。両側の屋台を視界から消し去った。
「少しくらい食べてもいいのでは?」
「ヒュー、油断大敵よ。もう少し、身体を動かしてカロリーを消費したら、その時は」
空いている手で拳を作る。聞いていた友美も密かに拳を固めた。
「そろそろだよ。お賽銭はある?」
ヒューに聞かれた水樹は五百円玉を摘まんで見せた。友美と大地も揃って同じ金額を手にした。
「僕も五百円にしようか」
四人は横に並んで賽銭を入れた。作法に則って手を合わせる。友美と大地は早々に一礼して社務所に向かった。
ヒューは隣の水樹に目をやった。手を合わせて身じろぎもしない。
満足したのか。一礼した水樹はヒューの視線に気付いた。
「どうかした?」
「あまりに熱心だから、願い事の内容が少し気になるというか」
水樹は友美と大地が近くにいないことを確認して、少しはにかむような顔で言った。
「……ヒューとこれからも二人でいられますように、ってお願いしただけよ」
水樹はヒューの腕に手を絡めると人の流れから引っ張り出した。
「みずきー、遅いから先におみくじ引いたよ。中吉だったよー!」
「同じ中吉でした!」
友美と大地は紙を折り畳んで財布に入れた。
「中吉ね。私はその上の大吉を狙うわ」
水樹は袖を少し捲って社務所の巫女におみくじの初穂料を払った。六角形の筒を両手で振って棒を取り出す。数字を伝えて紙を受け取った。
「……小吉なのね」
しんみりした声で結果を告げると友美が、吉だよ、と笑って言った。
その間にヒューはおみくじを済ませた。紙を見て苦笑いを浮かべる。透かさず水樹の声が飛んだ。
「ヒューの運勢は?」
「大吉だよ」
「お、おめでとう。でも、本当の運試しは福袋で決めるわ! miaoに行くよ!」
「大賛成―。大当たりを引き当てるんだから!」
水樹と友美の意気込みにヒューと大地は微妙な笑みとなった。
二組のカップルは徒歩で駅ビルmiaoに向かった。女性陣のカロリー消費の一言にヒューと大地は大人しく従った。
現地に着くと異様な熱気に包まれていた。ワゴンに詰め込まれた福袋を女性達が狙っている。大柄な女性は両手首を回していた。イメージトレーニングのように掴む真似をする者もいた。
「この中には入っていけないと思うのですが、ヒューさんはどうします?」
「僕も今回は遠慮して水樹のサポートに徹した方がいいような気がする」
「いいわ。私達が挑戦するから。行くわよ、友美!」
「中吉のご利益を、ここで活かさないでどうするのよ!」
二人は熱い握手を交わして備える。
一人の店員が拡声器を口元に当てた。
「大変、お待たせしました! 福袋の用意ができました! 無理な割込みは怪我に繋がりますので節度を保ってご購入ください!」
その声に女性達は前傾姿勢になった。
「それでは……スタートです!」
一斉に飛び出した。大きな流れとなってワゴンに殺到する。
「水樹、右だ! 右が取れる!」
「友美、そこから左だ! そう、その隙間から手を伸ばせ!」
ヒューと大地は大声で指示した。
二人は周囲に揉まれながら懸命に動く。変化する状況に合わせて指示も変わった。
「そうだ、今度は少し左だ! 水樹、そのまま突っ込め!」
「友美、いけるぞ! 半歩、右だ! そう、目の前の袋を掴み取れ!」
「やったー!」
「やったよ!」
水樹と友美は揃って福袋を掲げる。
目にしたヒューと大地は揃って表情を緩めた。
「ヒューさんの彼女は逞しいですね」
「コスメブランドのイメージガールのはずなのだが。そちらも活発そうだ」
「元気を貰いますね。試験とかで落ち込んでいる時には特に」
そこに水樹が小走りで割って入る。
「メーカー品がザクザクよ! もう、大当たり! カロリー消費しまくりでお腹がペコペコよ」
「良いところがあるよ。まずは駅ビルのコインロッカーに荷物を預けてから行くとしよう」
「どこなんだろう」
「楽しみは取って置いた方がいいと思わないか?」
「それも、そうね!」
全員がヒューの提案に乗った。
寝子電鉄を経由して終点の星ヶ丘駅で下車した。そこから少し歩いた。海が見える通りを選び、二組のカップルは良い雰囲気で歩を進めた。
「あ、わかった」
目的地に着く前に水樹が声を上げた。隣にいたヒューは唇に人差し指を立てる。
「そうね」
「どこに行くの?」
友美は大地を伴って横に並んだ。
「もう少しだから」
「えー、もう少しなら教えてくれてもいいでしょー」
「海の幸が楽しめるレストランとか」
大地は海を眺めながら言った。
「それも、あると思うよ」
ヒューは朗らかに笑って返した。
数分後、目的地であるホテル『ステッラ・デッラ・コリーナ』に着いた。その豪壮な建築物に友美と大地は目を丸くした。怖々とした様子で中に入った。
最上階のレストランに来ると表情は一変した。バイキングの豪勢な料理の数々に友美の挙動がおかしくなる。
「これ、食べていいの!? 本当に、いいんだよね! 胃がキュッとなる! キュって!」
「ここまで凄いなんて誰が想像できるのよ! 何なのよ、これは!」
水樹まで興奮の度合いを強める。大皿を手にして夢中で盛り付けた。
「提示された値段でこれは、破格ですよね」
「異国の地に来たみたいだ」
大地とヒューも驚きを隠せない。
四人は好きな料理を大皿に詰め込んでテーブルに運んだ。
楽しい会話は途絶えた。夢中になって食べた。静かな咀嚼の音が美味しいと語っていた。
「もう少しかな」
恥ずかしそうにしながら水樹が立ち上がる。
「私も、あとちょっと」
友美も続いて新しい大皿に別の料理を限界まで詰め込んだ。
その点では水樹も同じでゆっくりとした摺足で戻ってきた。
「さすがにそれは」
ヒューは苦笑いでコーヒーを飲んだ。水樹の皿には極端に分厚いサーロインステーキが載っていた。よく見ると中程に切れ目がある。二枚、重ねられていた。
その後、水樹と友美は腹を突き出した格好で、帳尻合わせがー、と力なく口にした。
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日常
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1000人
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41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月14日
参加申し込みの期限
2020年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月21日 11時00分
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