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寝子島高校
【お正月】賑やかで華やかな一時を
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一月三日を迎えた。寝子島神社には変わらず多くの参拝客が訪れ、拝殿に向かう人々で長蛇の列ができた。参道を香ばしい香りで包む屋台には若者が集まる。噂や流行りのゲームの話で盛り上がっていた。父親に肩車をして貰った男の子は興奮した様子で嬉しそうな声を上げた。
社務所で巫女のバイトを務めていた
森篠 琳子
は漫然と眺めている。少し長くなった髪は襟首の辺りでしっかりと結んで楚々とした美しさを醸し出す。
「あの、このお守りをください」
「……はい、学業成就ですね」
少し返事が遅れた。琳子は包む速さで取り戻す。
女の子はお守りを手にすると小走りになった。待っていた男の子に笑顔で話し掛けた。
琳子は浮かない顔で二人の姿を見送る。視線はお守りに向いた。
「……学業成就」
ぼんやりとした目となり、自身のことを振り返る。
――今年の春、私は高校を卒業して寝子島信用組合に就職する。進学の道はなかった。
亡くなった父親を悪く言いたくはないけど、お人好しが裏目に出た。知人の借金の連帯保証人になった。
私が高校一年の時で、父親の保険金を使って借金の返済に充てた。ほとんど手元に残らなかったのだろう。母親は保険外交員として夜遅くまで働いた。丈夫な身体ではないのに。
妹は今年で十歳になるが働き手としては期待できない。だから、私が家の大黒柱にならないと。それはわかっているのに。
表情が暗くなる。伸ばしていた背筋が丸みを帯びた。
若い男女が腕を組んで現れた。
「二人分のおみくじをください」
琳子は儚い笑みで初穂料を受け取った。
「千佳から引いていいよ」
「えー、正人でいいよ。なんか、凶が出そうな気がするし」
「俺ならいいのかよ」
男性は笑いながら六角型の筒を振った。穴から出た棒に書かれた数字を読み上げる。
琳子は番号の振られた引き出しの一つを開けて紙を取り出し、恭しく差し出した。
「中吉だ!」
「えー、先に引けばよかったー」
「まあまあ、次は千佳の番だ」
「なんか、怖いなぁ」
言いながら六角型の筒を受け取る。全身で揺すって飛び出した棒の数字を琳子に伝えた。
同じようにして紙を渡すと、女性は黄色い声を上げた。
「大吉だよー」
見せびらかすように振って見せる。男性は笑って肩を抱いた。
「良かったな」
「うん、ありがとう」
その遣り取りを琳子は能面のような笑みで眺めた。
二人の姿が見えなくなると溜息を吐いた。背中の丸みが酷くなる。合わせて表情が沈んでゆく。
人のざわめきの中で砂を踏むような足音が聞こえた。意志を持って近づいてくるようだった。
琳子は顔を上げた。急に背筋が伸び上がる。
「秋沢さん?」
問い掛けると無邪気な子供のような笑顔が返ってきた。すぐ近くにいる状態で大きく手を振る。
「忘れられてなくてよかったわー。でも、あれやな。こんなところで琳子ちゃんに会えるとは思ってなかったわ。しかも、巫女さんやで。神々しくて祈りたくなるわー」
実際に手を合わせて、宝くじで一等が当たりますように、と願い事を声に出して言った。
「私にそんなご利益はありませんよ。それより、秋沢さんは大阪の岸和田ですよね。帰省しなかったんですか? 今年で大学を卒業して就職するんですよね」
「そうや。だから今日の朝まで実家におったんや。ほんでやることやって今日、急いで帰ってきた。琳子ちゃんの巫女さん姿を見たくて、じっとしておられんかったんや~」
コートのポケットから取り出したハンカチを目元に当てる。
琳子の表情が明るくなった。
「私の巫女姿を見てびっくりした顔をしていたくせに」
「俺、ウソが下手やねん。でも、あれやな。表情で印象が変わるもんやな。神々しいイメージが琳子ちゃんの笑顔で可愛いに変化したわ。うん、ホンマに可愛いで」
一人で納得して笑った。
「褒められて、悪い気はしませんが」
はにかむような表情で琳子は言った。
芽吹いた恋心に琳子は気付いていない。それはとても小さく、未だ雪の下に埋もれている。春の到来で雪が解けて新しい職場で二人は出会うことになる。
その時、生まれたばかりの芽はたっぷりと愛情を注がれ、美しく花開くことだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月14日
参加申し込みの期限
2020年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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