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「茂さん……」
「御巫か」
書店を出た御巫時子は、そこで海原茂と鉢合わせしました。なお茂はこのとき、修や茉菜と別れて出てきたところでした。
「茂さんも本を買いに……?」
彼の持っている書店の紙袋を指して時子は言います。
「ああ。御巫もなにか買ったようだな」
「お弁当の本を買いました……」
という本日の時子は着物ではなく、淡い翠の可愛らしいワンピースを着ていました。
「茂さんは……なにかお目当てのものでもあったのですか……?」
「ああまあ……な」
なんだか言いにくそうですね。時子としても、あまり深く訊くのも悪いと思ってそこまでにしておきます。
――いつも読まれてる本の新刊でしょうか?
茂がやけに大事そうに紙袋を抱きかかえるているのも、それだけ楽しみにしていた本なんだろう――と好意的に解釈することにしました。
「あの……」
偶然会えたのも何かの縁です。時子は、思い切って彼に申し出ました。
「この後お時間を頂けたら、付き合っていただきたい場所があるのですが……」
つややかで豊かな黒髪が、風に泳いでするすると流れます。
それは
宇多野・ユニ・アヴァロン
の髪。
空色の瞳で、彼女は駅前の風景を眺めました。
行き交う人々、その大半が休日のせいでしょうか、なんだか軽やかな足取りに見えました。
なのにどうしてでしょう、ユニの唇から溜息が漏れるのは。
「面白いことないかしら?」
ユニのつぶやきは風に乗って、どこか遠いところへ消えて行きました。
あれだけ歩いている沢山の人々……その誰にも届くことなく。
人形のような美しさをもつ彼女ですけれど、これだけ人がいるなかでは埋没してしまいます。
誰も彼女に目を向けません。
誰も、話しかけてきたりしません。
彼女の言う『面白いこと』は、物騒な事件のことではないのです。最近彼女の周囲には、そういったできごとはありふれています。事件がありふれていることの是非はともかく、ユニにとっては嬉しいことではないようですね。
――逆に、ツマラナイものにも事欠かないけれど。
両極端といっていいでしょうか。
ツマラナイ日常か物騒な事件、その両方があっても、日常の延長線上の特別、いいかえればSweetnessには、不自由するこのごろのユニなのです。
この欠乏感になんだか苛立ちを覚え、今日の休日、爺やの制止を振り切って街に出てきた彼女でした。けれど、さしあたって行きたい場所があったわけでも、誰かに会う約束があったわけでもなし、ぽつんと一人、無人の惑星に着陸したような表情で、駅前のにぎわいを見つめるだけなのでした。
黒髪と栗毛、二人の少女が歩いてきます。
「喜多川っち、聞いてる?」
「聞いてない」
「だーかーらー、ごめんって言ってるじゃーん。ほら、目覚まし時計が鳴らなかったのが悪いんだよう」
「その目覚ましを仕掛けたのは弥島、お前本人だろうが」
「電池が切れたせいだもーん」
「その電池を交換……いや、確認すらしなかったのはやはりお前だ」
せわしなく会話を続けていますが、二人はユニに気づく様子もありませんでした。
――どこかで見たような……?」
きっと寝子高の生徒でしょう。眼鏡の子が怒っているようで、もう一人の黒髪ストレートの子がなんだかなだめている様子です。友達同士なのでしょう。
二人が行ってしまうと、つい、その背を目で追いかけて、でもそんな自分に気づいて、
「……帰ろう」
ユニは独言しました。帰宅して、作りかけのプラモでも完成させることにしましょう。
ところが灰色に見えた群衆のなかに、ぽっ、と色の付いた姿を見かけた気がしました。
ふっとユニの口元に笑みが浮かびます。つかつかとその姿に近づいて呼びかけました。
「
篠木 昴
じゃない」
彼は振り向きました。
「え……? ああ、宇多野か」
「宇多野はいいとして『か』は余計よ。誰か待ち人でもあったのかしら?」
ちょっとつっかっかり気味にユニは言うのですが、そういったあたりを深読みせず、昴は穏やかに返します。
「いや、今日はたまたま散歩に来ただけだよ」
「シーサイドタウンまで散歩?」
「電車には乗ったぞ」
「わかってるわよそんなこと。じゃあ一人ね?」
「ああ」
「予定もない?」
「そうだけど」
「ならちょうどいいわ、暇つぶしに付き合いなさい!」
パチッとユニが指を鳴らすと、クラスタと呼ばれるマシンが、すーっと近づいて来て二人の前に停止しました。ユニはこれに飛び乗り、彼を強制連行します。
「ちょ……おい」
「なによ、あんたが寂しそうだったから付き合ってあげてるのよ? 文句言える立場?」
「いや……うん。わかった」
なにがわかったのか自分でもよくわかりませんが、とりあえず昴はうなずきました。
――女子とでかけるってのはこう言うものなのか。
思いっきり彼女のペースな気がしますが、それはそれで、いいとしましょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月10日
参加申し込みの期限
2013年09月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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