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シーサイドアウトレットでは、一足早いサマーバーゲンが始まっています。
本格的なバーゲンはもう少ししてからですが、プレ状態の現在だってなかなかのもの。定価ではちょっと手が出ない商品が、射程圏内に入っているというのは嬉しいものです。
そんなバーゲンの一角、スポーツウェア売り場にて、真剣な表情で商品を選ぶ姿がありました。
すらっとした男前、『イケメン』なんていう一束いくらの安っぽいチャラさではなく、流行に左右されない整った姿、クールでダンディズムの萌芽すら感じさせる容貌の
市橋 誉
です。
その彼が、普段以上に真剣な顔にて一生懸命選んでいるものはなんでしょう。
スーツ? もしかしてタキシード? 残念、違います。タキシードなら間に合っています。(ピアニストですから)
「よし、これだ」
逡巡のすえ、誉が選んだのは夏用のスポーツウェアでした。日課のジョギング用です。思ったよりずっと安くすんだので、消耗品のシューズも同時購入できています。
「これで目的は果たしたな」
アウトレットを巡りだしてから一時間少し、とりあえず誉のミッションは終わりました。
もちろん、ここでまっすぐ帰っても問題はありません。ピアノの練習時間を長めにとってもいいでしょう。
けれど、それもなんとなく味気ない気がするのです。なんたってこれだけいい天気、それでいて暑すぎない絶好の街歩き日和なのですから。
そういうわけで購入品を紙袋に入れて提げ、誉はつれづれなるままにアウトレットを巡ることにしたのです。
ほどなくして、
――あ、あの店……凄く可愛いな。
誉の足が止まりました。
止まっておいていきなり、店に入ったりはしません。
ちょっと、気恥ずかしかったからです。
なぜってそこはファンシーグッズの店、ほとんどのお客は女子なのですから。男性もいるにはいますが、ガールフレンドや娘に連れられて仕方なく……という体の人ばかり。男性が単身で入るには勇気が必要です。
けれど、ここで入りそびれたままになってしまうのも悔しい気がします。
一期一会という言葉がありますね。この機会を逃したら、もう店に入る機会は失われてしまうかもしれないではありませんか。ためらって悔いを残すほうが、もったいない。
――誰も見ていないよな?
右見て左見て……よし、知り合いはいないようです。
それでも用心しいしい、ちょっとだけ、とあらかじめ決めて、誉は店の入口をくぐりました。
さっそく彼の心は、あるアイテムに射貫かれてしまいました。
パンダのランチBOX、この店のオリジナル商品らしく、他で見たことのないデザインです。可愛らしいパンダが、タイヤで遊びながらこっちを見ています。まるで『ボクを連れて帰って!』と呼びかけているかのように。
どうやらこの店はパンダグッズに力を入れているようで文房具も充実しています。ペンケースのセットがあったり、ノック部分がパンダになっているボールペンがあったり……。
――しかし、これを学校に持って行くと俺のイメージというものが……。
そんなことを気にしてしまうのが若さというものでしょうか。
「おんや、市橋くんじゃないかい?」
いきなり呼びかけられて彼は、飛び上がるくらい驚きました。
「チャオー、あたしだよ」
見ればそれは、黒髪ストレートの弥島 純子ではありませんか。可愛らしいのは見た目だけ、彼女は遅刻と早弁と忘れ物の名人として知られています。同じクラスではありませんが誉とは知人でした。
「う……こ、これは、買い物ではないんだ」
「やだよう。お店でグッズとにらめっこして、『買い物じゃない』ったあ穏やかじゃないねえ。まさか……えー、なんて言うんだっけ、あれ? そうそう、他店のスパイだとでも?」
「いや『俺の買い物じゃない』って意味だ。俺がこういうのを使うなんておかしいだろ?」
「ああそう。なら、ガールフレンドにでもプレゼントするのか? 色男」
体はそのまま、首だけ右に向けて純子と話していた誉ですが、この声にびくっとして今度は左を向きました。そこにいたのは、
「喜多川……か」
栗色の髪に色素の薄い肌、優等生的美人の喜多川 怜子なのでした。細身ですが、柔道の有段者という噂の才女です。理路整然としており純子とは正反対の性格だというのに、この二人がよく一緒にいるというのは、ある意味学園の七不思議なのでした。
「それも違う。彼女なんていない」
「ほう……モテそうな顔してるのにな」
「そうだよ、もったいないよ」
好き勝手言う女子二人ですが、その間に誉は頭脳をフル回転させ、当然待ち構えるであろう質問「彼女じゃないんなら、誰に?」への返答を考えていました。
いいのを思いつきました。質問が来る前に答えてしまいます。
「そ、そう! 兄貴! 兄貴がこういうのが好きで……兄貴へあげたら喜ぶかなって……ハハハ」
「へー、お兄ちゃん」
弥島純子は感心したように言いました。一方で、
「…………そうか」
喜多川怜子の視線は、じっと誉に向かっていました。
――う、上手く誤魔化せた……よな?
誉は冷たい汗をかいていることを自覚しています。怜子の眼鏡の奥の眼が「お見通しだぞ」と言っているような気がして……。
ところが、
「そのお兄さんの趣味……いいかもしれない」
照れくさげにふっと、怜子は微笑したのでした。
「私も好きだな。これ」
怜子は白い指で、パンダのペンケースを指さしたのです。
「喜多川っちって、コワモテなのに可愛いものが好きなんだよねえ」
へへっと純子が笑います。
「『コワモテ』は余計だ」
ふん、と鼻を鳴らして怜子はペンケースを手にしたのでした。
「だが私にも世間のイメージというのがあるからな、このケースは家用にしよう……。市橋は買わないのか?」
「あ、そ、そうだな、兄貴にあげるとしようか」
――そうか家用か!
なんだか名案を得たように思えて、誉はポンと手を打ちたい気持ちでした。
あと……あの怜子も学校でのイメージを気にしていると知って、親近感も覚えます。
その反面、
――なら……隠さなくても良かったような……。
とも思うのです。
だから一言、これだけは言っておきたい。兄に対して。
「ゴメン!」と。
心の中だけで、ですけれど。
「ところで我々はこれから昼食だが、市橋も来るか?」怜子が呼びかけました。
「え……いいのか?」
「うん、おごるよ。こないだ……体育倉庫の件のお礼もあるからねえ」純子も同調します。
「いや……しかし」
「気にするな。ほら、行くぞ」
と言い放つともう、怜子はさっさと歩き始めています。
「市橋くんってさあ。大食漢のほう?」
「いや……普通だと思うが」
「だったら気をつけて! 喜多川っちのチョイスって、ドカ盛りカレーとか三倍ラーメンとか、そういう男っぽくてボリューム爆発のものばっかりだから!」
ウインクすると純子は、「待ってー」と怜子を追いかけました。
「ドカ盛りカレーって……」
大丈夫かなあ、と誉は心配になるのです。もう少し、彼には受難が続きそうです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月10日
参加申し込みの期限
2013年09月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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