せんせいといっしょ：鷲尾先生編｜リアクション

せんせいといっしょ：鷲尾先生編

●イケナイ展開♪

「ちょっと眠いから、今日も保健室で休ませてもらおうかな……」
　屍骸が保健室を去った後に来たのは、少し眠いので「具合が悪いんです……」と理由をつけてサボることにした上穗木千鶴。
「ベッドがひとつ空いているから、そこで横になりなさい」
「はい……」
　ベッドで一眠りする前に、制服がシワになるのが嫌なので脱ぐ。
　丁寧に制服を畳みながら、ブラを外そうかどうか悩んでいる。
（これ、どうしよう……？）
　着けたまま眠るのが嫌なのではなく、大事にしたいからだ。
　今、身に着けているブラは、気になる男の子からのプレゼントだった。
　大事にしたいが、その男の子に包まれてる気がするから着けたままにしたい。
　外せば楽になるのだが、ブラを着け慣れていないので、一度外してしまうと、ひとりで上手く着けられない。
（いつもは寮のメイドさんたちがやってくれるから……外したら……ぼく……着けられない……）
　そこで思いついたのは、悩み相談として、鷲尾先生にブラの着け方を教えてもらうだった。
「先生……相談したいことがあるんだけど……」
　恥ずかしいので、カーテン越しに話しかける。
「何かしら？」
「ぼくに……ブラの着け方を教えてください……」
　バストアップの次は、ブラの着け方。胸に関する相談が続いたので、鷲尾先生は苦笑した。
　悩める生徒を救うのが自分の役目、と、鷲尾先生は千鶴の悩みを解決することに。

「いつもはどうやって着けているの？」
「メイドさんに着けてもらっています……。だから、自分でつけたことがなくて……」
「じゃあ、私が教えてあげるわ。まずは、少し前屈みになって、胸をカップで覆ってからホックを留めるの」
　これは初めて着ける、着け慣れていない女子には難しいので、ひとりで着けられる方法を教えることに。
「ホックを前で留めてからブラを後ろに回し、その後に、脇から肉を寄せるように胸をカップに覆う方法がやりやすいわ」
「それなら……ぼくにもできそう……」
　メイドに頼らず、自分でブラを着けられるようになりたい。そんな気持ちが、千鶴のやる気を引き出した。
　その様子だが、カーテンにシルエットが映っているので、隣で休んでいる八神修が見ていたらイケナイことをしているように見えるだろう。
　だが、修は参考書片手に勉強に集中しているので気づいていない。
「ブラは胸を補正する下着だから、これ以上上がらないというところまで上げるのが一番重要なの。できていないと、胸が垂れ下がってしまうから気を付けてね」
　Hカップと、Fカップな鷲尾先生よりバストサイズが大きいので、垂れないよう、教わったことをしっかりと覚える。

　５限が終ると、八十八旗信彦は、改めて鷲尾先生を映画に誘うことに。
（さっきは危なかったけど、今度こぞビシッ！　と決めるよ！）
　格好良く保健室に来たのだが、寛いでいるオリガ・ドラグノーヴァ以外、誰もいない。
「鷲尾先生、いないのかい？」
「そこにいるよ」
　オリガが指差した方向を見ると、ベッドを仕切るカーテンに鷲尾先生のシルエットが。
　鷲尾先生だけだと思い、声をかけず、おもいっきりカーテンを開けた。
「鷲尾先生、ここに……って、ち、ちーちゃんっ！？」
　ブラを着け終えたばかりの千鶴もいたので、思いもよらぬラッキースケベな展開に。
「信彦くんのエッチ……！」
「し、失礼っ！」
　ラッキースケベの後に、デートのお誘いはさすがにできない。
（放課後にお誘いしたほうが良いみたいだね）
　赤面しながらダッシュで保健室を出た信彦だったが、千鶴の下着姿は、当分、頭から離れなかった。

（ウブだねえ。クフフフフ♪）　
　面白い展開が見れた、と、その様子を楽しむオリガだった。