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フシギな力の使い途
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【守るべき存在の為に】
「……」
その日、自室に戻ってきた
志波 武道
の心は、どこか上の空だった。
「んー……」
部屋の中央に座り、何とはなしに天井を眺める。そこに答えが書いてないことなどは理解していたけれども。
――武道はこの間、神魂の影響で現れた
己のドッペルゲンガー
と対峙した。
その遭遇は、武道にとっては惨劇にも等しかった。
『……甘くて悪いか。笑顔で悪いか。畜生!』
――戦いの果てに、あの時は勝った。だが、目頭の熱さと共に発していた言葉は、決して勝利者のものではなかった――
……それ以来、ずっと考えている。
自分が甘いことも、弱いことも、本当に分かっている。
しかし、自覚をしたならば、これからも信念として向き合うならば――その対処を考えるのは責務だ。
気が付けば完全に仰向けに転がっていた。天井を見ながら、その視界に自分の指先まで伸びた手を目にする。
今まで以上に『フツウ』が脅かされれば、自分のろっこんはこれから先、更に意味を持つことになるだろう。ならば
『自分だけに宿ったこの特殊な力』
を、正体不明ではなく、きちんとした形で、一度向き合うことが必要だと思えた。
仰向けの天井の先で、矛のように伸ばした右手指先の手刀に向かうように、もう片方に軽く広げた左手を用意する。
それを武道が、気持ち程度にトンっと突いた。
【ろっこん名】
スイ・マー
【能力】
突いた部分の神経、感覚を麻痺(局所麻酔)させる。麻痺の強さは突きの強さに比例。
ろっこんスイ・マーが発動する。まるで神経の総てが沈静化するかのように、左手から力が抜けた。
(――)
それと同時に、脳内に何かの情報が光のように駆け抜けた。
【左手首までの感覚消失。回復まで数秒】
「ん……!? 今、効果が」
自分の突いた手をじっと見つめる。脳裏には文字ではなく言葉でもなく、それでも明確な感覚としてその内容が伝わってきた。
確かに、今手首まで痺れている。そして、時間にして十秒を待つまでもなく、すっと手のひらからは己の感覚が戻ってきた。
「これは……突いた瞬間から『何処までが麻痺して、どのくらい持続するのか』という……情報か」
驚きに目を見開いていた武道が、今まで起きていた事態をようやく把握した様子で呟いた。
今まで、この能力――ろっこん【スイ・マー】を使用してこのような事態を感じた取ったことはない。ならば、これは恐らく、ろっこんの進化能力だ。
「……きっかけは、ドッペルゲンガーとの対峙、か。
あーもう! メンタル攻撃で進化するとかンモー!!」
しばらく武道は部屋でじたばたしたい衝動を隠せなかった。進化のきっかけが、心がぼろぼろになるほどの精神ダメージであったことも。進化能力が自分の能力を、更に確実とする、具体的かつ的確な『情報』であったことも。切ないほどの妥協のなさに、また己の本質を垣間見たかのようで。
「……そんだけ、堪えたってことなんだろうけどな」
溢れる思いを一括するように、僅かな諦めと哀愁を伴って、瞑目した武道はぽつりと呟いた。
「でも、これなら確実に……そして間違いなく使う事ができる」
ゆっくりと閉じていた目を開き、気を取り戻して自分の能力と向き合う。
先の情報に、武道の思考は付いていかなかった。一回の偶然では、示された情報の範囲は分からない。体感で出された秒数が具体的には何秒なのかが分からない。
「これは……自分の意識が能力についていけていないな――なら、やることは一つ」
武道は手元に目覚まし時計を一つ用意した。
正確にチクタクと、秒針が動いている。
その針が十二を指した瞬間に、武道は自分の身体を手刀で突いた。
【左腕の――数秒】
情報が明瞭な認識として武道の脳裏を駆ける。それを明確に捉えたまま、武道は時計を凝視した。
捉えた情報の『数秒』――それが自分の身体に起こる『何秒』なのかをコンマ以下まで確かめるように確認していく。
最初のずれは大きかった。体感との間に五秒ものずれがあった時には思わず顔を覆い、進化能力が本当に使えるものであるか不安になった。
だが、武道は諦めずに、何度も時計と見比べながら躊躇うことなく自分の身体へとろっこんを使用した。
感覚が麻痺するろっこんの多使用に重ねて、まるで降って湧くような脳の認識を自分の身体と根本から擦り合わせていく行為は、武道の精神にかなりの負担を伴わせた。
「……」
他に人がいれば、そちらを気遣い明るく『大丈夫』と軽く振る舞って、心配を抱かせない為に休憩などを取っていたことだろう。だが、その要素が無い無人の部屋と武道の目的は、ただその意識を己がろっこんの探求のために費やさせた。
何度目か分からない左足を突く。
宣告される体感と時計、そして効果時間を『六秒』と示した武道の認識。
――それら総てが、何十という解の中にある、たった一つの正解を示し出すかのように、重なった。
「よっし!!☆」
武道の声が、今日部屋に戻ってきてから初めて弾けた。
その感覚を忘れたくなくて、もう一度くり返す――今度も、綺麗に情報の総てが適合した。
「これなら、有事の際にもきちんと使える、かな。
つ……疲れたぁ……!」
精神力の限界はとうに超えていた。武道は再びその場に仰向けになってひっくり返る。
脳がぐわんぐわんと音を立てて止む様子がない。
しかし、その胸には疲労感すら心地良い、強い安堵で満ちていた。
ただただ、とても嬉しかった。
これで、また自分は、大切な存在を確かな形で守ることができる力を得たのだと――
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担当ゲームマスター
冬眠
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月29日
参加申し込みの期限
2020年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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