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\ オーバータイム!/
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唐突な使命
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寝子島の街並みは、島らしい穏やかさに包まれている。
これからここに住むんだな、と
志波 武道
は大きく島の空気を吸い込んで、息をついた。
弟の後を追うようにして寝子島高校に編入してきた志波は、まだここでの生活に慣れていない。引っ越しの片付けも一段落着いたのでぶらぶらと町を散策してみようと、あてもなくのんびり散歩していた。
「うーん、あそこは病院かな? お世話になるかもしれないし、覚えとかないとなー」
忘れないようにとその建物に視線を向けたとき、入口から幼い子どもが二人飛び出てくるのが見えた。どちらも幼稚園生くらいだろうか。片方が一回り小さいから、兄弟かもしれない。
「おいおい、あんなちみっこ二人で危ないだろ……あ、ほら」
言わんこっちゃない、と志波は子どもの一人が見事にずっこけるのを見て慌てて駆け寄った。
自分が転んだことに気づいた子どもは、やがて顔を歪めると、ふええええと大声で泣き始める。しょーがないか、と志波はしゃがみこむと、その子の頭をそっと撫でた。
「そんなに走るからだよー。ほら、見せてごらん」
どうやら膝小僧をすりむいてしまったようだ。さほど傷は深くないように見えたが、念のために洗っておいた方がいいだろう。水飲み場はあるのかな、とその子の手を引いて近くの公園へと連れて行く。
「ほら、君も」
不安げに泣き叫ぶ子どもを見つめていたもう一人のちびっこの手も掴むと、その子どもは不安そうな顔で志波を見上げた。
「おにいちゃん、どうなっちゃうの」
どうやら二人は兄弟であるようだった。となるとコケた方が兄ちゃんか。
「お兄ちゃんはちょっとお膝を怪我しただけだからね。きれいに洗ったらすぐ良くなるよ」
そう言いながら、志波は公園の水飲み場ですりむいた膝を洗ってやった。
「ほら、泣かない泣かない、もう大丈夫だから! 弟くんも心配してるよー?」
洗った膝に絆創膏を貼ってあげると、兄はそこで泣くのをやめた。
それにしても、と志波は病院を見ながら考える。この子たちはなんで二人で病院から飛び出してきたんだ?
「君たち、二人でうろうろしたら危ないぞー? お母さんはどこかな」
「ママ、びょういん」
志波の問いに、弟が小さな声でそう言った。
「びょういん、ちゅうしゃこわいからやだ」
病院という単語に、兄が眉をぎゅっと寄せながら言う。どうやら注射が怖くて逃げ出したようだ。
本人たちは逃げ出すほど注射が嫌だったようだが、とはいえ彼らを病院にいる親の元まで送り届ければならない。こうなったら、と志波は再び二人の目線までしゃがみこむ。
「おにーさんが魔法のおまじないをしてあげる。注射が痛くなくなる裏ワザだよ」
志波の言葉に、ほんとに、と二人は目を見開いて言った。そんな二人に、志波は力強く頷いた。
「ああ。注射打つところをほら、こうトントンってしてね……」
兄の腕を握ると、その細い二の腕辺りを志波は軽く叩いた。
それは子どもを安心させるための、何気ない所作。
ただそれだけのつもりだったのだけれど――
子どもたちを病院に送り届けたあと、志波は自らの腕を思い切り右手で突いてみた。
(……なるほど、こういうことか)
彼の左腕は途端に感覚がなくなり、まるでゴムのようにぶらぶらと力なく揺れる。
先ほど子どもの腕を軽く突いたとき、今まで感じたことのない違和感を覚えたのだ。
どういうことかと思えば、どうやら自分にも弟の入学式で猫が言っていた「何か」が宿ってしまったようだ。
突けば神経を麻痺させる能力。それは一時的に痛みを癒す効果がある反面、弛緩してはいけない場所――たとえば心臓などを突いてしまえばどうなるのか。
弟を守りたい。その思いを強く抱く自分が、ともすれば人を苦しめるような能力を持つだなんて……。
(矛盾してる。……だがそれも俺らしいな)
自嘲気味につぶやく志波の耳に、ふと子どもの声が聞こえてきた。
ふと顔を上げると、先ほどの兄弟が明るい顔で手を振っている。その隣には、軽く頭を下げる母親らしき姿も。
「おにーちゃん! ちゅうしゃ、へいきだった!」
兄のその声に、志波は小さく笑って手を振りかえした。
――こうやって、小さなフツウを守ることができるなら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月16日
参加申し込みの期限
2013年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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