this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
フシギな力の使い途
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
【それは、自分だけの力】
「あ、ねこシール。そろそろ新しいのが欲しいかな」
学校帰り、
恵御納 夏朝
はいつも猫グッズを大量に扱っている文房具屋さんを兼ねているファンシーショップを訪れた。
中に入れば猫がいっぱい。寝子島の各所にもこのような店がたくさんあり、今でもあちこちに足を伸ばすが、ここはその中でも夏朝のお気に入りの一つだった。
この店はその一角に、可愛らしいシールのコーナーがある。もちろんそこも写真を加工したものから可愛いイラストまで完全に猫一色だ。他の動物の付け入る隙を与えない。
「あ、この猫ちゃん可愛いかも。でも、こっちのイラストも捨てがたい……!」
猫シールを手に取りながら、いつも夏朝はこの中から選ばなければならないことに悶々とする。
一度でいいから『ここからここまで、全部ください』というセレブ感覚に憧れてみたりもする。
しかし、同時に自分で選ぶからこそ愛着が湧くのだとも思えるのだ。
――猫シールは、ろっこんで使う。ろっこんは、便利なだけではなく、その力は命を救ってくれる事もある稀有な力。
猫シールであれば何でも発動することは確認しているが、せめてそれは思い入れのあるものが欲しいと思うのだ。
「ろっこんか……」
去年の入学式を振り返る。
夏朝が図書委員となった日、空から『らっかみ』である
野々 ののこ
が落ちてきて、神様の力――神魂を全部ばらまき、それを受けたひとが『もれいび』となった。
しかし、もれいびとなっていた自分も、最初は全く自覚がなかった。手にしていた、猫シールを貼った自分のメモが重くなった気がする――最初はその程度のことだった。
しかし、神魂が散った影響により、あちこちで『普通』が『フツウ』になっていくと同時に、その力は夏朝の中でも確かなものとして確立した。
その能力は【猫シールを貼った対象の、重量を変化させる】こと――実感したとき、それは一体何に使えるのだろうと思った。引っ越し? 模様替え? 少なくとも、夏朝の目には、周囲の人々が目覚めた能力はとても周囲に影響力のある――率直に言ってしまえば、とてつもなく派手で、それに比べて自分の力はあまりにも地味に思えたのだ。
無いよりはましだが、それは人を羨むには十分なことにも思えた。
当時は、そんな思いをいつも胸のどこか片隅へと抱えていた。
そのような中で、夏朝は崩れ掛けたフツウの死守に初めて向かった時の事を思い出す。
「……あ、ミエコちゃん」
猫シールをじっと見つめながら、そこにいた三毛猫デザインに、懐かしい名前を思い出す。
それは
猛牛サイズにまで巨大化した、無邪気な子猫
によるほつれたフツウの一端だった。
夏朝は勇気を出して、猫シールと共に問題解決へと尽力した――しようとしたのだが。
「ああ……」
今思い出しても切ない。夏朝は巨大化した子猫、ミエコのろっこん発動条件である『尻尾につけたヘアゴム』を取ろうと、四苦八苦の上何とかシールを貼り付けて、その『重量を軽く』しようとした。
しかし、悲劇は隣で起こった。傍らにいた重力操作を能力として持っていた人物はヘアゴムの『重量を重く』することで取りやすくしようとしていたのである。
――結果は、相殺。
あの時の空気は、今でも忘れない。
何も起こらないまま、夏朝はミエコにこれでもかと言うほどにペロペロと舐められた。くすぐったかったが今となってはとても良い思い出となった。
だが、その時から思っていた。『対象物に、自力でシールを貼るのは、非常に困難である』ということ。同時に、やはりどうしても比較してしまう他の人の華やかなろっこん。
だが、そこに風が吹いた。
何度か、その能力自体に助けられた事もある。
しかしそれ以上に、とある転機が訪れたのだ。
再び、
ミエコが大きくなった。
暴れるミエコの背中に乗った相手が、激しく揺れるその上から振り落とされそうになった時、夏朝はせめて落下衝撃を軽減しようと、そのシールを手に駆け寄った。
だが、その発動条件はあくまで『対象に猫シールを貼ること』だ。今落ちようとしている相手に貼るには、近寄るだけの時間も無ければ、そもそも手が届かない。
「間に合わない! あぁもう、お願いだから遠くまで届いてぇぇぇ!」
夏朝がシールを指先に貼った手を伸ばしたまま、迸るように思いの丈を叫ぶ――
すると、その瞬間、シールは射出されるように飛んで、ぴたりと相手に貼り付いた。
何が起きたのかは把握出来なかったが、即座に願った。
『軽く!!』急ぎ願った思いに呼応して、相手の身体は風船のように軽くなる。
その事変から家に帰った後、それがろっこんの、自分の進化能力であると理解した。
だが、それ以上に――その瞬間『自分の能力は、確かに人を救ったのだ』と、それを実感した瞬間だった。
嬉しかった。時間差ではあったが、本当に心の底からほっとした。
この力は、確かに人の助けになったのだ。
――今も、他の人の能力を羨まないかと言えば、ほんの少し嘘になる。
しかし、それでも。これは自分の中に宿っていて、他の人も助けることができる、誇らしい、自分だけの大切な力なのだ――
そうして夏朝は、たくさんの猫シールの中から、厳選した一シートを選んでカウンターへと持っていく。
「すみません、このシールもらえますか」
「あ、それオススメの新入荷商品なんですよ」
――振り返る思い出も、これからの思いも、それらがこんなにも温かい。
夏朝の頬は、心を映し出すかのように、幸せそうに綻んだ。
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
フシギな力の使い途
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月29日
参加申し込みの期限
2020年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!