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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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「間に合わないよ!」
旧市街のアパートから
落合 まゆら
が飛び出してきた。
――服選びに時間をかけすぎなのよ。
自身に怒りをぶつけて走り出す。ツインテールが激しく揺れた。リボンに隠れた猫耳や重ね着した愛らしいキャミソールが掛けた時間を思わせる。
まゆらは参道商店街の混雑を避けて遠回りの道を選んだ。人気の少ない路地裏を全力で駆け抜けて人波に突っ込む。流れに乗って石段を上がると目を細くした。
石灯篭は柔らかい光に包まれ、下げられた提灯は訪れた人々の顔を明るく照らす。
赤い鳥居の柱のところに友人達がいた。猫耳や尻尾で各々が仮装を施し、何やら話で盛り上がっている。
「みんな、早いね」
まゆらは明るい声で駆け寄った。
「落合ちゃんが遅いんだよ」
「マイペースにもほどがあるって」
ちょっとした笑いが起こる。別の一人がまゆらの姿を見て首を傾げた。
「今日はミスティじゃないんだね。初めて見たかも」
「たまにはいいでしょ」
まゆらは軽く右手を挙げて微笑む。
「うん、そうだね。そんなまゆらも可愛いよ」
「ミスティのコスプレの時は最強に可愛いけどね」
「最強ってなによ~」
一人の緩い指摘で全員が笑い出す。
「なんか、走ってきたらお腹が減ったわ。最初は定番のチョコバナナよね」
「どこの定番なのよ~」
朗らかな猫達は笑顔で喧騒の只中に歩き出す。
「まゆら、あそこに綿飴があるよ」
「いいよね。甘くて軽い感じが。チョコバナナの次はあそこで決まりね。あ、見えたわ、チョコバナナ。あの色と形がいいのよね。漆黒の三日月、マジカルチョコバナナが暗躍する悪を切り裂く、って感じで」
「落合ちゃんは根っからの声優さんだねぇ」
友人の一人が温かく見守るような顔で頷く。
「あんたも声優志望でしょうが」
「まあ、同じ専門学校だからね~」
「それよりチョコバナナよ」
好き勝手に喋りながらも最後は笑顔で纏まる。全員がチョコバナナを手にして、次に綿飴を購入した。食べながら物色を続ける。
「なんか、飲み物欲しくない?」
一人が喉の渇きを訴えた。各々が好きな飲み物を露店で買い求める。
自然と人の流れの少ないところに移動。揃って飲み始める。空になった容器は近くのごみ箱に入れた。
「食べ足りないわ」
まゆらは一言で新たな露店に向かう。友人達も口々に同意して付いてゆく。
全員の足が、ほぼ同時に止まる。周囲を見回し、猫よね、と顔を見合わせて呟いた。露店の店主は猫で奇妙な物を売っていた。
まゆらは『またたび焼き』の文字に目を引かれた。
「一枚でも買える?」
「買えますにゃ。食べたらいい気分になれますにゃ」
「あたし、人間なんだけど」
ぎこちない笑みで紙袋に入れられた一枚を手にした。見た目は薄焼き煎餅。鼻に近づけると香ばしい匂いがした。
端の方を齧る。無言で口を動かした。
「どんな感じの味なの?」
「……漢方薬のような匂いで舌に少し苦みが残る感じかな」
「それって美味しそうに思えないんだけど」
「個性的な味よね」
まゆらは苦い笑いを見せた。
その後も食の挑戦は続く。鼠の屋台では『チーズおでん』に手を出した。おでんの具は大根や卵と普通で、そこにふんだんにチーズが振り掛けられた。
店主はまゆらに自信を持って語る。
「チーズが最高に美味なのでチュー」
「おでんじゃなくてもいいよね?」
言いながら食べてみる。驚いたような表情となった。
「いけるかも」
「チーズが最高なのでチュー」
「じゃあ、わたしはハンペン。それとコンニャクと大根をください」
身を乗り出した友人が格子に収まった具を見て注文した。
白い息を吐きながら二人でおでんを食べる。他の者は別の露店でチーズ唐揚げを堪能した。
食べ終えると全員が輪になって熱い息を吐いた。
「満腹ではないけど、そろそろ身体を動かしたいわ」
「さっきチラッと見かけたんだけど、『高速回転金魚すくい』があったよ」
「面白そうね」
まゆらは友人の提案に乗った。連れて行かれた先には大きな輪の形の水槽があった。水自体が流れているのか。金魚は一方向に高速で回っている。黒い出目金も混ざっていて弾丸のように見えた。
「これ、本当にすくえるの?」
「なんとかなるよ」
まゆらは明るい声で袖を捲った。
「一回、やるわ」
「……泳ぐ金魚が美味しそうなのですにゃ~」
「あのぉ、金魚すくいをしたいのだけど、聞いてる?」
猫の店主は椅子にちょこんと乗って高速で泳ぐ金魚を見詰めていた。ゆらゆらと頭を動かしながらも紙製のポイを差し出す。料金の百円と交換したまゆらは、食べなきゃいいけど、と呟いた。
まゆらはしゃがんだ。水に浮かべたお椀は流されないように手で押さえた。その姿でポイを構えて突っ込んでくる金魚の前に差し込んだ。呆気なく突き破られた。二回、三回と続けても同じであった。
「お土産の金魚ですにゃー。美味しいですにゃー」
「食べないって!」
語気を強めたまゆらはビニールの巾着に入れられた三匹の金魚を手にそっぽを向いた。
「……いいかも」
目にした露店には『運命万華鏡』と書かれていた。フードを被った猫によると買った万華鏡を覗くと、ほんの一瞬、運命に導かれた自分の姿が見えるという。
「わたしはパス」
「ちょっとね~」
友人達は苦い笑いで後ずさる。まゆらは逆に前に出た。
「あたしがやるよ!」
料金を払って適当な万華鏡を手に取った。下げられた明るい提灯に向かって中を覗く。
――三十代のあたし? スタジオにいて、有名な声優さんと話をしている!?
よく見ようとした瞬間、未来は黒一色となった。
「あれが」
「どうだった。何か見えた?」
友人の問い掛けにまゆらは笑みを作った。
「明日からがんばろうって思ったよ。今はお祭りを楽しむけどね」
「えー、教えてよ~」
抱きついてきた友人を笑顔で引き剥がす。
――来年が
収録日
だからね。
「ここからが本番よ」
まゆらは見つけた露店に笑顔で向かった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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