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出かける用意ができた
森篠 琳子
は一冊の小説を手に玄関のドアを開けた。妹の奏子は着ていく服が決まらず、あれやこれやと手に取って自分の身体に当てる。傍らにいた母親は微笑んで頷くが、納得のいかない泰子は別の服を引っ掴む。
琳子は横目で見て外に出た。座れるところを見つけて腰を下ろすと早々に読書を始めた。
目は文字を追う。静かに頁を捲り、話に没頭した。
肩を揺さぶられた。横手に顔を向けると泰子が不機嫌な顔で立っていた。呼び掛けても返事をしなかったらしい。
「終わったのね」
琳子は本を閉じて腰に付けたポシェットに収める。
三人は寝子島シーサイドタウン駅から電車に乗って寝子島駅で下車した。すでに出来ていた人の流れに加わる。
琳子と母親に挟まれた奏子は大きく腕を振って歩いた。自分の好きな食べ物を挙げて期待に胸を膨らませた。
耳にした琳子は口を閉ざし、物憂げな表情となった。
――来年は寝子島信用金庫の社員として働くことになる。母は保険外交員なのでダブルインカムになって経済的な余裕が少しはできると思う。今日のお祭りに掛かる費用を気にする必要はない。
腕を引っ張られた。
「お姉ちゃん!」
奏子の声で思考が途切れた。
「どうかした?」
「お姉ちゃんが話を聞いてくれないから」
「周りの声で聞き取れなかったのよ。もう一度、言ってくれる?」
琳子は相手の目を見て謝るように掌を合わせた。
「お姉ちゃんは何を食べるの?」
「行ってみないとわからないけど、焼きそばがいいかな」
奏子は腕組みをして大きく頷いた。
「同じソースなら、たこ焼きもいいよね」
「家族で分けることもできるわ」
琳子の言葉に、そうだね、と泰子は笑顔を見せた。
参道商店街を抜けて正面の石段を揃って上がる。
売り子の威勢の良い声が聞こえる。笑い声が近くなり、泰子は最後の石段を駆け上がった。
「早く、早く!」
跳ね飛びながら二人を急かす。
階段の先で見た情景に琳子は納得の表情を浮かべた。
石畳を挟むように露店が整然と並ぶ。行き交う人々の表情は活き活きとしていた。猫や鼠の仮装をする者もいて笑い声が絶えない。提灯や石灯篭が加わり、全てが明るい色に染まっていた。
「早く行こうよ」
泰子の声で境内へと踏み出した。子供らしい姿に琳子は微笑み、そして考えてしまう。
――私は来年、社会人になる。無邪気な子供でいられる時間は少ない。だからと言って今から流れを変えることはできなくて、何ができるのかもわからなくて。
私は焦っているのだと思う。
何かを感じたのか。琳子の視線が流れた。母親が気遣うような眼差しを向けていた。
「心配するようなことはないから」
意識して表情を和らげる。母親はわかったという風に笑みを作った。
「あ、たこ焼きがあるよ!」
見つけた露店に泰子は駆け寄る。大きな手招きに母親が反応した。少し遅れて琳子も付いていく。
その後も泰子が先頭で動いた。二人はあとから付いていく形となった。
「次は……」
泰子の足が止まった。何かを探すように頭を動かす。
琳子は側に寄る。
「気になることでもあった?」
「うーん、どうなのかな。気のせいかも!」
明るく言い切って走り出す。行き着いた輪投げの露店で二人を呼んだ。
琳子が一歩を踏み出すと母親が止めた。
「お祭りを楽しんで」
その言葉を残して母親は離れた。
「私は」
二人は輪投げを始めた。
「そうね」
口元に笑みを浮かべた琳子は一人で回る。目新しい露店に目がいく。見た目が猫や鼠の店主には目を見張った。
「不思議な感じがするわ」
ある露店の前で琳子は足を止めた。
「運命万華鏡……」
華やかな和紙で包まれた円筒形の物が置かれていた。店主に話を聞くと覗いて模様を楽しむ物ではないという。
「……私の運命が見える?」
琳子は万華鏡を購入した。人気の少ないところに移動して万華鏡を覗き込む。
「これは未来の私……夫に娘がいて……泰子も」
未来の琳子は幸せな家庭を築いていた。
「
あの時
と同じ?」
余韻に浸るように立ち尽くす。
その後、適当に歩いて二人と合流した。
泰子は焼きそばを啜っていた。口元にはソースが付いている。
「じっとしていて」
琳子は取り出したハンカチで泰子の口を拭いた。きれいになった状態でじっと見詰める。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「将来、泰子は美人になるわ」
「うれしいけど、本当かな~」
頬を赤らめてモジモジする泰子に、本当よ、と琳子は笑顔で言った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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