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薬局アネモネの思惑
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選手用の控室には細々とした物が置いてある。大の男が眠れるくらいのベンチソファー。硬質な光を放つ硝子のテーブル。緊張を和らげる為なのか。部屋の四つ角の一つには観葉植物が活き活きとした緑を提供していた。壁の一角には大きな姿見があり、二メートルを超える偉丈夫にも対応している。
「俺が三代目、獣神サンダーベアだ!」
逞しい上半身を露わにした
邪衣 士
が姿見に向かって叫んだ。厳めしい覆面と長いスパッツはプロレスラーのようだった。
「もう少しポーズに迫力を持たせた方がいいか」
先程と同じ台詞で両手を上げた。襲い掛かる熊を表現して全ての指を曲げる。
「完璧だ」
覆面の愛らしい丸い耳は目に入らないらしい。士はソファーに置いてあった物を羽織って、よし、と気合の入った声を出した。
「次は誰が出るネー」
イヴの声に観客が周囲を見回す。
「三代目、獣神サンダーベアが参戦するぜ」
士は興奮した声で言った。そのまま、リングに向かって走る。
目にした真央は笑顔を爆発させて叫んだ。
「士ちゃーん! 頑張るクマなのだー!」
士は驚いたように顔を横に向けて、見事に素っ転んだ。巻き込まれた何人かの観客が悲鳴を上げる。
実況席にいた天野と修が振り向いて口々に言った。
「どう見ても邪衣だよね」
「羽織っている熊の毛皮はマントにしても、あれでは覆面の意味がないな」
笑いを堪えるような顔で鋭二は実況者に成り切った。
「お、おおっと、ここで謎の覆面レスラーの登場だ!」
その声を受けて士は素早く立ち上がる。何事もなかったかのように最上段のロープを掴んで跳び越えた。
「俺が三代目、獣神サンダーベアだ!」
毛皮をリングの外に投げ捨てて雄叫びと共に両手を上げた。
「盛り上がってるとこ、悪いけどサー。対戦相手がいないヨー」
イヴが両方の掌を上に向けて言った。
その遣り取りをイスに座って見ていた文貴が大きな声を出した。
「熊兄ちゃん、対戦相手がいねえのか。うちの松崎とやってみるか。熊よりも手強いかもしれねえぞ?」
「組長、冗談がすぎやすぜ」
隣りに座っていたスキンヘッドの
松崎 竜平
が強面を崩さないで言った。文貴よりも身体は一回り大きい。
「それよりも組長。ただの薬局ではありやせんぜ。ま、とやかく言うのは野暮ってもんですかねぇ」
「ここの施設には世話になっている。シノギの件は忘れていいぜ」
「へぇ、組長がよろしいのなら、あっしがつべこべ言う立場にはありやせん」
二人の会話の内容に士は顔を小刻みに震わせた。本物だ、と微かな声で後退する。
ラウンドガールとして待機していた絵梨菜が勢いよくリングに上がった。
「見てるだけじゃつまらない! というわけで戦うラウンドガール☆絵梨菜だよっ♪」
「その挑戦、獣神サンダーベアが受けて立つ!」
士は両腕を広げて威嚇した。近くにいたイヴには、あの子でお願いします、と懸命な囁きに努めた。
「では、この二人で決定ネ! ヘッドギアとグローブを嵌めろヨー」
「待ってくれ。俺はレスラーだ。パフォーマンスが命だ。利き腕の右は素手でやらせてくれ。決して打撃には使わない」
「ルールはグローブ付けろヨーなんだけどサー」
士は大げさに頭を抱えて、その場に両膝を付いた。
「レスラーにはパフォーマンスが重要だ! そうだろ、みんな!」
その呼び掛けに観客が願望を剥き出しで答えた。
「その手でブラを剥ぎ取れ!」
「揉みまくれ! 揉みまくるんだ!」
「目の保養に、なんでもいいから脱がしてくれ!」
「ちょ、ちょっと待て。俺のいうパフォーマンスは投げ技のことで。とにかく落ちつけ!」
士はうろたえながらも絵梨菜を見た。すかさず胸を手で隠された。
観客の異様な熱気の中、試合は始まった。
最初に士が前に出た。
「HEY! HEY! HEY!」
声に合わせて指を鳴らし、右腕を水平に伸ばした。ラリアットの要領で相手の首元を狙う。
「食らえ! サンダーボンバーだ!」
絵梨菜は仰け反って躱した。リンボーダンサー顔負けのパフォーマンスに観客は沸いた。
「今度は私の番だよ♪」
「来いよ。攻撃を受けてこそ、レスラーだ」
士の腹部を絵梨菜の薙ぐような蹴りが襲う。踏み込みが足りなかったのか。掠る程度であった。
「し、審判、あれはアリなのか!」
士は絵梨菜のブーツを指差して抗議の声を上げた。腹部には赤い横線のような物が入っていた。
「ブーツの踵は危ないネー。刺さるかもしれないヨー」
士は同意の意味で何度も頷く。イヴはにっこりと笑った。
「でも、避ければだいじょうぶヨー」
「だ、だからね? レスラーは攻撃を避けないのもパフォーマンスの一つなんだよおおお!」
その言葉を士は全うした。絵梨菜の鞭のように撓る蹴りを受け続けた。攻撃の速度にも対応できず、リングに大の字で沈んだ。
絵梨菜は士の側で両手を合わせる。
「やり過ぎちゃったかも。ごめんね」
「邪衣、だいじょうぶか?」
修がロープを掻い潜ってリングに上がった。その時、胸元に入れていた眼鏡が落ちた。あとから入った天野が拾って、少し考えるような仕草で落とし主に返した。
「落とした眼鏡を掛けてあげたよ」
修の態度が急変した。不遜な顔付きとなり、それは言葉にも表れた。
「おい、誰か容器を持ってこい!」
「探検してた時に見つけたのだー」
リング下から真央が紙コップを差し出した。それを天野が受け取って修に手渡す。
「俺様がスペシャルな逸品を作ってやるぜ」
マットに置いた紙コップにニャンダーZを入れる。スラックスのポケットから錠剤や粉末を取り出しては入れて、最後にニャンダフルDをたっぷりと注いだ。
「邪衣、完成したぞ。これを飲め。よし、俺様が直々に飲ませてやる」
修は覆面を剥ぎ取って頭を上げさせ、茶色く泡立つ液体を士に飲ませた。相手の眉根に皺がよっても手を止めず、口の中に流し込んだ。
再び、仰向けになった士は手足を小刻みに動かす。最中に目が開いた。陸に上げられた魚のように口を開閉させて瞬時に上体を起こした。
心配になった天野が声を掛ける。
「元気になった、と思ってもいいのかい?」
「痛みはないが……口の中が酸っぱい」
士は手で口を押えた。心なしか顔色も悪い。立ち上がろうとするので天野が肩を貸した。
「肉体的には問題ないな。さすがは俺様だ!」
何かを口走る前に天野は修の眼鏡を外した。毒気の抜かれた表情に安堵して本人の胸ポケットに収める。
「修も手を貸して」
「もちろんだ」
二人に両側から支えられるようにして士は退場した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
スポーツ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月24日
参加申し込みの期限
2013年08月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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